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キリングワンアナザー ~8人の勇者と4人の魔王~  作者: 日進月歩
第一章 王国・公国篇 旅立ち
24/119

023_オークジェネラルとの死闘

「いやぁーーーーー!!!」

突然俺の方へ飛来してきた、それに向かってパショネが駆け寄る。


「エルク!エルク!大丈夫!?」

エルクはパショネをかばい、敵の攻撃を脇腹に喰らってしまった。

ただのオークにここまでの致命傷とはと思ったが、相手を見れば納得せざるを得なかった。

エルクを瀕死に追いやったのは、この群れのボスであるオークジェネラルのものだ。

オークの群れを半壊させられてか、怒りに震えている。


「キュウル!エルクを頼む!パショネはキュウルとエルクを守ってやってくれ!」

「任せて!せめて私が回復魔法を使えれば・・・」

キュウルは自分の魔法使いのレベルの低さを嘆く。


ブンッ


オークジェネラルの持つ、ハルバードが振るわれる。


「ぐっ、、うぉ!」

躱そうと思ったが、オークジェネラルの攻撃は素早く、俺は剣で攻撃を受け止める。


「重い・・・!」

受け止め切れなかった俺は、オークジェネラルの攻撃の勢いを利用し後方へと飛ぶ。

あの巨体に似合わず、動作は卓越した武人の如く素早く追撃を入れてくる。


「やらせないよ!!」

ピエールさんが俺の前に立ち攻撃を庇ってくれた。


「京くん、気を抜かないで!ただのオークじゃない、僕でさえ勝てるかどうか!」

「分かりました!」

ピエールさんが俺に代わりにオークジェネラルを相手にしてくれる。


「どうしたんだい、デカブツ。君の相手は僕がするよ!!!」

ピエールさんは俺に再度攻撃が行かないよう、オークジェネラルを挑発する。


「グォオオオ!」

オークジェネラルとピエールさんの攻撃が交錯する。

俺はピエールさんがオークジェネラルに集中出来るよう、残りのオーク達を相手する。


「京さん!私らも一緒に!」

オークジェネラルの参戦により翻弄されてた商隊の人達が合流してくる。


「助かります!」

商隊の人達と息を合わせ、オークを一匹ずつ相手にしていく。


「ちっ、まだまだぁ!」

「グォォォォ!!!」

ピエールさんとオークジェネラルの戦闘は激しさを増す。

オークジェネラルは重さのあるハルバードを軽々と振り回す。

それに対しピエールさんは軽々と剣を振るっているが、見事にハルバードの攻撃を捌いている。


「こんなところで終わってたまるかぁ!」

進展のなかった攻撃の捌き合いに、ピエールさんが仕掛ける。


「喰らえぇ!」

素早い身のこなしでハルバードの一撃を交わし、回転しながら脇へ目掛けて一撃をお見舞いする。


グサッ!


「グオォォォ!」

あまりの痛さにオークジェネラルは叫ぶ。

だが。


「しまった、攻撃が浅かった!」

ピエールさんが言った時には、オークジェネラルは片手で掴んだ。


「グゥオオオゥ!!」

オークジェネラルはギリギリとピエールさんを持つ手に力を込めていく。


「がぁぁぁ・・・、く、くそう、離せぇ!」

そして思い切り投げつける。


「ぐあっ!」

投げられたピエールさんは地面に叩きつけられ倒れる。

本来ならばCランクパーティーで組んで倒せる相手だ、ここまで防げたのはピエールさんの実力とも言える。


「そんな・・・」

倒れたピエールさんを見て商隊の人達からは絶望の声が上がる。

倒した相手に興味はないのかオークジェネラルは奮戦してる俺達を見つけるとこちらの方へと歩んでくる。


「万事休すか…、やれるだけ…やるしかないな!」

俺は残り少ないMPを足に乗せ、一気に加速する。


「エルク借りるぞ!」

エルクが倒れた際に手放した大盾を拾い、そしてオークジェネラルの前に立ち攻撃を防ぐ。


やれるはずだ、、、魔力操作は理解している!


魔力を貯め、オークジェネラルの攻撃を待つ。


「来いよぉぉ!!」

「グォオオオ!」

オークジェネラルは俺に向かい容赦ない一撃を振るう。


ガキンッ


「グオォォ!?」

予想と反して体制を崩したのはオークジェネラルの方だった。


「よし、上手くいった!」

俺は攻撃が当たる瞬間に大盾に一気に魔力を流すことで攻撃を防ぎきった。

チャンスを見逃すはずはない。

地を蹴り、頭上から剣での一撃をお見舞いする。

大盾の時と同じく攻撃が当たる瞬間に魔力を剣に流し込む。


グサッ


「グォオオオーー!」

額を狙った攻撃だったが、当たる瞬間に顔を避けたせいか片目から肩にかけてざっくり斬り裂く事になった。


「はっ、ずいぶん勇ましくなったなぁ!」

「フゥーッフゥーッ!」

「群れがなきゃ、大した事ないなぁ!」

「グォオオオ!」

こうなったらとことんやってやると思い、挑発する。

オークジェネラルは挑発に乗ってくれたようで、かなり激昂している。

怒りに燃えたオークジェネラルが突っ込んでくる。

先ほどよりもハルバードが振るわれる速度は速い。

再び攻撃が当たる瞬間に魔力を大盾に流す。

だが、今度は真正面に攻撃が当たらないように斜めで受ける。


ガキンッ


攻撃を受け流す形になった。

それにより大盾を持つ手が引っ張られる。

俺は大盾をそのまま手放し、大盾はあさっての方向へと飛んで行く。

オークジェネラルは飛んで行く大盾に視線を向ける。

俺はチャンスと思い、懐へと飛び込む。

だがそれはオークジェネラルなりのフェイントだったのだろう、すぐに俺と眼が合うとニヤリとオークジェネラルが笑った気がした。

オークジェネラルは手を伸ばし、俺を掴もうとする。


スッ


だが、掴もうとした腕は空を切った。


「残念だ、デカブツ。俺は頭上にいるぞ。」

殺気に魔力を乗せたフェイント。

オークジェネラルは上手く引っかかってくれたようだ。

そして先ほどと同じく、魔力を武器にこめ突き刺す。


ザシュッ


「グオォォォーーー!」

致命傷を狙っての攻撃だったが、また弱冠躱されてしまう。

結果として鎖骨あたりから胸元にかけて斬り裂く形になり、先ほどより深く剣が刺さったせいもあり折れてしまった。


バキンッ


「本当に詰みだな・・・」

俺は少しずつ後ろに下がりながら、そう呟く。

今の攻撃で剣と大盾とMPを無くしてしまったのだ。

俺は残った最後の武器、ダガーを抜き構える。


「新人にここまでやられるなんて、みじめだなぁ、豚の大将さんよ!」

挑発しながら、倒れたエルク達や商隊員達と距離を取る。


「お前はみじめに、この俺に殺されるんだ。我が物顔で街道を歩いていたら、新人冒険者にあっさりと壊滅させられる。何とも情けないなぁ!」

「グゥゥォォォォオオオオオ!」

今まで以上の殺気と怒気を感じる。

オークジェネラルは突貫してくると、デタラメにハルバードを振り回す。

俺はそれを躱す。

また躱す。

躱す。

そして躱しきれなくなり、だが受け流す。

そして、よろめいた瞬間にオークジェネラルの腕に掴まれた。


「フゥーッ、フウーッ!!」

掴んだ俺をオークジェネラルは顔の近くに引き寄せる。

怒り狂った眼が俺の眼を睨むが、俺はかなりの力で頭を握られてるせいで意識が飛びそうだった。

俺をしばらく観察したオークジェネラルは力に任せ、俺を思い切りぶん投げる。

街道脇の木に思い切りぶつけられた。


「かはっ」

世界がスローモーションで動いているように見える。

俺はゆっくりとした世界の中で死が近づいてきているのが理解る。


死ぬのか、俺。


まだこの世界に転生して1ヶ月くらい、、、あっさりだったな。

お読み頂き、ありがとうございます。


毎日22時更新予定。

感想・レビューお待ちしております。

誤字・脱字も報告頂けましたら対応致します。

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