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キリングワンアナザー ~8人の勇者と4人の魔王~  作者: 日進月歩
第一章 王国・公国篇 旅立ち
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018_スキル習得

護衛依頼四日目。


「りーだー、そっちに一匹行った!」

「任せろ!」

ウィーウルフが飛びかかる。

俺はすかさず半身に避け、すぐ構え、横からの一閃で首を斬り裂く。


「キャウッ」


ピロン

短剣術Ⅲを取得しました。


予想通りに俺はスキルを習得していた。

俺の持っている固有スキル【理解】があれば、スキルの習得が早い。

たまに覚えが悪いスキルもあるが、それは俺が覚える気があるかないかに左右されるみたいだ。


「りーだー完璧だよ!一昨日教えたばかりなのに、ここまで覚えるなんてずるいっ!」

「いや、ずるいって言われてもなぁ。きっとパショネの教え方が上手だったんだと思うよ」

「ほんと?それは嬉しいな。人に物事を教えた事なかったから自信なかったけど、ちょっとは湧いてきた」

パショネは嬉しそうにはにかんでいる。


「リーダーは本当に物を覚えるのが早過ぎる」

すかさずキュウルが話に入ってくる。


「ハルエル様が気にいるわけだねぇ。こうして互いが互いに切磋琢磨出来るのはいい事だと思うよぉ」

「ま、まぁ、運が良かったんだ、あの時は」

「魔力があるかないかは別として、覚えが早いのに運は関係ない」


~~~~~~~~~~~~~~~~


昨夜の事だ。

キュウルに魔力感知について教わっていた。


「そう、心を落ち着かせる」

「こ、こうか」

「もっと肩の力を抜く。丹田を中心に体に巡ってる力を感じる」

「感じるか・・・」

MPは持ってるから、魔力がないということはないが・・・。

俺は体内にめぐる魔力とやらを探ってみる。

気のせいかも知れないが、何か生暖かい流れを体内に感じ取る。


これか、、、、これを動かしてみたら。


集中して流れを右手に集めてみる。


「これは出来てるっていうのか?」

「すごい…、もう魔力を操作している」


ピロン

魔力感知

魔力操作を取得しました。


~~~~~~~~~~~~~~~~


「そうだねぇ、君には特別な物を感じるよ。もしかして行方不明の勇者だったりするのかもねぇ」

「勇者?」

「そうだよ、勇者の話は知ってるよねぇ。その勇者が復活したんだけど、そのうちの一人が行方不明らしいんだよねぇ」

俺はその話を聞いて、ギクリとするがどうやら俺という事は誰も分かっていないらしい事に安心する。


そうか、、、さすがに見つからなかったら手配くらいだすよな。


「もしその行方不明の勇者が見つかったらどうなるんです?」

「まぁ城で修行し直して魔王討伐じゃないかなぁ。魔王を討伐する事が勇者の使命だしねぇ」

まぁ、そうなるだろう。


「一緒に召喚させられた他の勇者の憤りはたまったもんじゃないと思うけどねぇ」

それを聞いた俺は思わずうなだれてしまう。


「りーだー、どうしたの」

「あ、いや、その行方不明の勇者の責任は重いだろうなと思ってね」

「気持ちは分からなくもないかな」

ふとエルクが答える。


「突如として勇者はやってきて、魔王を討伐するってお伽話としては素敵だけど。勇者本人としてはたまったもんじゃないよ」

笑いながらエルクは話してくれた。


「うちの男性陣はロマンがないなぁ」

ぷぅっとパショネは頬を膨らませる。


「この調子だと、僕の盾術もすぐ覚えるんだろうね」

「あ、ああ、がんばるよ」

「僕もリーダーに習った通り、指揮術を使えるようにがんばる」



今日も日が傾くと野営の準備を行った。

エルクの言っていた通り、その後の戦闘で盾を使い、盾術を習得していた。

その際に、[武器使い]という称号も獲得していた。

晩飯を食べ終わった俺は、一人で考え事をしていた。


「どうしたりーだー、考えこんで?」

「あぁ、いや、魔力操作が出来るようになったから、うまく戦闘に生かせないかなと思って」

「なるほど、さすがりーだー。さらに先へと進もうとするわけだ」

俺があまりに覚えが早いせいか、パショネが嫌味っぽく言う・


「先へって、、、この先は中級モンスターが出てくるし何か役立つ技でも開発出来ないかなってね」

「りーだーがよく使う、フェイント?あれを工夫するってのは?」

「フェイントか・・・」

確かに、殺気をフェイントとしてよく使うが、、、それを工夫か…、例えばそれに魔力を乗せるとどうなるんだろう。

俺も堪え性がないみたいだ。

気になったらとにかく試したい。


「ちょっと試していいか」

抜剣せずに殺気に魔力を込めて、パショネの方へ送る。


「ちょっと!!」

気づくとパショネは距離を取り、抜剣していた。


「あぁ、ごめんごめん」

「思わず襲われたのかと思ったよ」

どうやら俺が思ってた以上に効果はあるようだ。

パショネはやれやれと言った感じに馬車から木刀を持ってくる。


「ハァ、りーだーにはこれからも活躍してもらわなきゃいけないし、これでこの依頼の役に立つなら協力するよ」

「ありがとう。これが終わったらご飯でもごちそうするよ」

「わかった!」

新技のヒントを得た俺は、パショネに付き合ってもらい夜遅くまで練習するのだった。

お読み頂き、ありがとうございます。


毎日22時更新予定。

感想・レビューお待ちしております。

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