011_魔王軍会議
老いた表情に燕尾服、その男は周りを見渡し、一際豪華な椅子に4名が座っているのを確認すると声を上げた。
「4名ともお揃いですね。それではヨツンヘイム魔国 魔王会議を始めたいと思います。それでは第1軍からお願いします」
「それでは第1軍から報告させてもらう。先日、ヴァナヘイム神国が魔国領内へ向け調査隊を派遣させていた。すぐさま近くの部隊に、これを迎え撃つよう指示をした」
「第2軍ですわね、先日帝国からの間者に色々と吹き込んでおきましたわ。うまくいけば人間同士で無駄に争って頂けるのではないかと」
「第3軍は先日報告した通り、勇者の復活は間違いない。消えた8人目については探しているがまだ分からないな」
「第4軍は通常どおりですよ。モンスターの生産量も徐々に増やしておりますが、あまり激しい戦闘になると消費量の方が多くなるんじゃないかと思いますね」
第1軍~第4軍の軍団長と呼ばれる者達がそれぞれと報告を行う。
「本格的な開戦になれば、致し方なかろう。我がいれば数の差など大した問題ではない」
威風堂々と応える筋骨隆々の男性。
眼光の鋭い男は魔王 間壱 壱成。
「魔王も勇者も、その存在だけで国家を脅かす。だが個々で強くとも勇者の方が数が多いのも事実、1人ずつ始末するに越したことはないな」
冷静に話す細身の男性。
暗い影を落としたような男は魔王 参賀 参珠。
「勇者ちゃん達を始末するのはもちろんよ。けれどせっかく魔王として転生出来たのよ。この世界を混沌に導きたいわぁ」
派手な衣装に包まれた女性。
化粧っ気の強い女は魔王 弐之宮 己狗弐。
「まぁまぁ、いいじゃないですか。向こうはまだ8人もいるんですよ。ゆっくりと勇者討伐や世界征服をしましょう」
のんびりとした口調で話す、常に笑顔でいる女性。
おっとりとした女は魔王 上拾石 拾。
「考え方はそれぞれだ。我らが魔族に不利益を犯さぬ限りは、好きに勇者達を討伐するも他国を侵略するも最初の会議で決めただろう」
「その通りだ。馴れ合いで足を引っ張るくらいならば己で切り開くと。また目的が合えば手を取り合う事も可とな」
「それもそうねぇ。ワタシはもう飽きたわぁ、あとは軍団長にお願いね」
「はっ、畏まりました」
ちらりと大臣の方を見る。
「そ、それでは続けましょう!次の議題ですが、参珠様による勇者暗殺計画について…」
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