第一章 ブラックアンドホワイト
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では本編をお楽しみ下さい。
ー時は少し戻り、涼が柚木を追いかけ走り去った後の屋上では、安座間と清正が向かい合うー
「うわぁ彼必死に走ってるね、転ばないでねー!っと…それでだ、清正。俺も淀家には随分お世話になっててさぁ、たまにはケツもたないと面子がたたないんだわ、その為にも清正には大人しくしてもらわないと困るんだよね……顕現しろ獄乃矛杖」
安座間は、目の前の空間から黒い煙のようなもやと共にゆっくりと何かを引き抜く。そして黒いもやを吸収するようにそれは形を成し、漆黒の杖が姿を現す。
「やっぱ淀家が絡んでんのかよ、そんな気がしてたがっ…速連足索」
足元に陣が浮かび上がり、足首に収束し、一歩踏み込むと同時に、コンクリートの床が、衝撃でめくれあがり飛び散る程の跳躍を行い、安座間へと一瞬で距離を詰め、天乃矛杖を頭上から一直線に振り下ろす。
黒フードの男は獄乃矛杖でそれを軽々と受け止め屋上には(カーン)と乾いた音が響きわたる。
(獄乃矛杖はやっかいだな、ったく面倒くせぇ)
「安座間、お前ら淀家と何を企んでるんだ?まっ言うわけないか」
「うーんどうしよう?知りたい?ならこれだけは教えてあげる。まもなく結界である東西四回結線は破られる。そしたらさぁ分かるよねぇ、これほどまでに強力な四回結線を維持するだけの力どこから来ているんだろうね?」
「天乃宝玉か…」
「さぁどうでしょう?なんのことかなっ」
安座間はとぼけた顔で、受け止めていた天乃矛杖を振り払い、清正の身体は力に押され後方へと後ずさる。
「天乃宝玉とあのお嬢さんに何の関係があるんだ」
「ちょっとぉ、知りたがりが出てるよ清正、その内わかるよ、その内ね、それにしてもがっかりだなぁ現代最強の陰陽師と言われる、安倍清正、女性一人守れないとは、今頃下で清嗣たちに魂奪われて、抜け殻にされてるだろうねぇ、助けに行ったあのお兄ちゃんも命はないだろうねぇ、かわいそうに。清正ぁ現代最強ならなんとかしてみたらどうだい?この状況」
「おい安座間お前なんか勘違いしてないかっ?」
ードンっ!ガシャっ!ー
強い衝撃音とガラスが割れるような音が聞こえると同時に涼の声が聞こえる。
「清正っ柚木さん呼吸してるけど意識ない」
清正は柚木さんを抱えて屋上の上を飛んで突如現れた涼を見ると強張っていた口元を緩め、にやりと笑い、安座間に告げる。
「最強ってのはああいう奴の事を言うんだよ」
「はぁぁー!?」
安座間の驚きの声が屋上に響く。




