file.last-3 己の正義と希望
前回のあらすじ…
区への攻撃者の対処に向かったエマとロキの2人は、苦戦する名織組を見て本格的に手助けをする決意を固める。エマが勇者夫婦の娘であることを知らしめ、ほとんどの敵は去ったがごく一部の敵が残る。それをバニシアスによって強化されたロキがいさめ、区の外敵はいなくなった。そして名織は親友の安否を気にするのだった…
かだん「とりあえず区民を救助しつつあの2人を探しに行くか!」
からん「そうですね…区民の皆様もつらいおもいをしているでしょう」
ジラン「敵が来たら私が対処しよう、あいにく捜索は得意でなくてな」
かだん「なんでだ?」
ジラン「生憎と顔で怖がられたり、身長が高くて見逃したりすることがよくあってな」
かだん「んじゃ戦闘などは任せて姉貴の力を使いつつ探すことにするか」
そうして荒れた道を進んでいく…
からん「思ったより被害者が多いですね…この装置で送れるので負担はありませんが、特定の人を探すのは少し困難かもしれませんね」
かだん「普通に避難できてればいいが…もしかしたらの可能性もあるし…姉さんの方はもしかしたら子供もいるかもしれないしな」
ジラン「敵は今のところいなさそうだが…」
かだん「にしても電子化か…なんとも厄介なことをしてくれるぜ事件を引き起こした黒幕さんもよ」
からん「電子化の敵の割には私の具合が悪くなったりしないのは気になりますが…まあ考えていてもしょうがないでしょうね」
そうして救助を進めていったが…
宵の尖兵「覚悟!」
ジラン「敵だな、月夜」
宵の尖兵「ふん…今更正義者気取りか?ジラン」
ジラン「私のことを知っているということは元フェルヴェーレングの類か?そういえばイストリアに残らないものもそれなりにいたとは聞いたが…」
宵の尖兵「今更罪が消えるとでも?お前もハイエンミュラーも甘い奴だ!何故フェルヴェーレングを復活させない?」
ジラン「元よりフェルヴェーレングはヤツの都合のいい隠れ蓑だっただけだ、今更復活して復讐でもするつもりか?」
宵の尖兵「うるさい!居場所のない人間のことがわかるか!?」
かだん「あれ?イストリアで鬼姫さんが取りまとめしてるんじゃなかったっけ?」
ジラン「まさか居心地が悪くなったから出ていったというわけでもあるまいし…」
宵の尖兵「…………」
からん「図星なんですかぁ…?」
ジラン「結局は暴れたいだけなのか?そんなことが許されるわけもないだろう」
宵の尖兵「だったら…私達はなんのために」
ジラン「どちらにせよこの非常事態に好き勝手されても困る…一度戦闘不能になってもらうぞ」
月 夜 酒!
宵の尖兵「クソ……俺たち、は」
ジラン「起きたか、戦闘できるような体ではないだろう…早く去るんだな」
宵の尖兵「今更どこに行けというのか…」
ジラン「さあな…でもいずれ、どこか納まる鞘が見つかるはずだ」
かだん「まあ…巡り合わせってやつかな」
宵の尖兵「残酷な優しさだな…まあ、そういう可能性もあるか…」
ジラン「まあ…もしどうしようもないというならうちの博物館で警備員として雇ってやるくらいのことはするさ」
からん「イストリアの方に迎合したいのであれば句崇刃さんにいえばなんとかなると思いますよ」
宵の尖兵「よく考えてみるとするよ、撤退は受け入れる」
そうして決着はついたように見えたが…
宵の尖兵「ジラン、話しておきたいことがある」
ジラン「なんだ?」
…………の…………は………かもしれない
ジラン「なんだと?わかった、秘密裏に調べておく」
かだん「何か話してるのは気になるが…まあ先に区の問題の方だよな」
からん「フェルヴェーレング絡みの話だと私達が関わってもしょうがない可能性もありますしね」
ジラン「とりあえずあの2人を早く探さないとな…」
そしてまた捜索を始めようとしたその時…
剣呑「あの……もしかして句崇刃さんのお知り合いの方でしょうか?」
ジラン「そうだが…どなたかな?」
剣呑「私は剣呑身怜と申します。前に句崇刃さんと一緒に事件解決した探偵で…一度名織組によった時にその方々の顔合わせしたと思って声をかけたのですが」
かだん「あ〜あったねそういえば、あの時の人か」
からん「私はしっかりと覚えていましたよ…それで何かありましたか?」
剣呑「今私の元にキサラさんと渡部さんを匿っているので、避難させてもらいたいのですが…」
ジラン「君の元にいたのか…是非案内してくれ」
そして匿っていた場所には…
ジラン「随分とやられているな…」
鬼沙羅は見知った顔が現れたことに少し安堵の表情を浮かべている
かだん「大丈夫…ってわけないよな、すぐに安全なとこに転送するぜ」
からん「一応聞いてみますが…春咲さんがどこにいるかはわかりますか?」
渡部「私にはわかりません…」
剣呑「すまないが私も会っていていない、子供と一緒だとしたら身を隠せるところに避難している可能性はありますが…」
鬼沙羅は今の状況を聞きたそうな顔をしている
ジラン「近況か…句崇刃は既に事件解決に向かっているぞ、どうやら君の力も借りたいそうだから後で胤波さんのとこに転送されたら話を聞いてみてくれ」
鬼沙羅は彼が戻ってきたことに希望を取り戻した顔をした
かだん「私達は春咲さんをさがしにいくが…先輩探偵さんはともかく剣呑さんはどうするんだ?」
剣呑「私も負傷者の救護をしようかと思います、怪我の治療は道場で多少の心得がありますしね」
かだん「しかし負傷者はどうやって運ぶんだ?」
剣呑「これで運びます」
そこにあったのは車輪付きの鉄の担架だった
からん「こんなものが外に??」
剣呑「どうやら電子化した病院から転がってきたものらしいのですが…こういう時には助かります、それではお気をつけて」
そうして3人は負傷した渡部と鬼沙羅を転送し、剣呑の別れて春咲を探すことにしたのだった…
かだん「何か手掛かりがあればいいが…隠れているとしたらそういうのはあまり期待できないか…」
からん「少しは人の見分けがつくようになってきましたが…やはり春咲さん本人は見当たりませんね…」
ジラン「少しずつ負傷者を転送していけば、きっと見つかるはずだ」
かだん「姉さんもそうだが…子供達もいるからな、早く見つけてやりたいところだな!」
しかしその後もなかなか捜索は難航し…
かだん「いねえなぁ…ほんとに地下深くとかに避難しちまったのか?」
ジラン「流石に地上に手掛かりがないとあまり打つ手がないが…」
からん「!?この反応は……なんでこの人がここに?」
かだん「どうかしたのか姉貴?」
からん「負傷していない人を発見したのですが…波長がジランさんにほぼ酷似しています」
ジラン「私と波長がほぼ合う人間……1人しかいないな」
かだん「向かってみようぜ!」
そうして反応の元に向かう3人…当然そこにいたのは
フラスコ「ん??兄貴じゃねえか!兄貴もこの惨状を見て駆けつけたのか?」
ジラン「少し久しぶりだな弟よ、どうしてここに?」
フラスコ「たまたま今日が区への出張販売の日だったんだが…遠目からでもわかるぐらいの異常事態に急いで駆けつけて知り合いが大丈夫か見にきたんだ」
ジラン「誰かと会わなかったか?」
フラスコ「あぁ…最初は誰とも会わなかったんだが…たまたま地下から声がかすかに聞こえる気がしてマンホールを開けたら春咲さんがいて…妹さん達が苦しんでるっぽかったから俺の似力でなんとかして人を探してたってとかだ」
かだん「でかしたぜ!後は私達に任せな」
フラスコ「そうか?だったら任せるとするか、俺はご飯でも作って配給しとくとするぜ」
そして隠れている場所に向かった…
春咲「あら!かだんちゃんとからんちゃんに…貴方はあの時すれ違った…」
ジラン「さっきの子の兄だ、胤波さんが君のことを探していたぞ」
春咲「私は動ける状況だったんだけど…妹達がこの事態に影響されてか調子をかなり崩しちゃってね、しょうがない時は奥の手を使おうと思ってたんだけど…その前にあの子が似力で助けてくれたから後はどうやって避難しようか考えていたところなんだけど…」
かだん「高テクロノジー体には良くない環境なのか…でも姉貴は無事だな…」
からん「わからないことではありますが…今は気にしていても…ですね」
ジラン「そういえば子供達はどうした?」
春咲「ウイルスデータのバケモノに吸収されてしまったわ…あの影のバケモノと似たようものを感じたから、もしかしたら何かしら関わりがあるのかも…」
かだん「そっちは句崇刃さんが向かったぜ!」
春咲「私は樫肯ちゃんのサポートに向かえばいいわけね?」
からん「はい…妹さん達は私が守っておきますので」
ジラン「まだまだ負傷者は多いな…たまには戦闘以外での活躍もよいだろう…」
春咲「大丈夫…貴方なら勝てるわ」
句 崇 刃 君
file.last-4に続く…
???「しっかしあの女も罪だよね〜、まさか自分の両親が関わってた案件をこの世から消さなかったんだから…だから利用されるんだよ」




