file.last-2 己の価値と役割
前回のあらすじ…
胤波(つぐなみ)の元に辿りついた皆はこの事件についての詳細を知る…そして問題それぞれに対して誰が向かうかを決め、それぞれ行動を開始する。そして事件に巻き込まれた人達にも様々なことが起こり始めた…
エマ「私達がするべきことはこの事態に乗じた敵勢力の阻止…そしてそれが終わったら救助とかもしないとですね」
針音「そうですわね…早くなんとかすれば負担が減る人々は多くなるはず…」
しかしその時木の影から弓の攻撃が飛んでくる
エマ「白紋章・獅子の咬合!」
矢を噛み砕く砂の獅子を呼び出す
森苑隊A「ほう…この程度では無理か、さすがだな」
針音「まさか既に区内にも敵がいるんですの…」
エマ「あなた方の目的は?まあどんな理由であれどこのまま好きにさせてあげるわけにはいきませんが」
森苑隊B「神話の巻物だよ…あるんだろう?この区に、うちのとこはそのぐらいの力がないともう滅びの一途を辿るしかないんだよ!だからさっさとよこしな!」
針音「なーんて身勝手な言い分ですの?そんな奴らに渡すものなんてありませんわ!」
エマ「えぇ…そもそもその巻物はもう既に存在しませんよ?神話の巻物なんて特別な古道機が今現代に残ってるとでも?」
森苑隊A「嘘をつくな!アイツは確かにあるとデータと写真で示してくれたぞ!」
そうして写真を見せるが…
針音「えぇ…これって」
エマ「師範代さんが書いてる兵法書じゃないですか…やっぱり騙されてる…」
森苑隊B「なんだってぇ!それじゃうちらはなんのために」
エマ「ていのいい囮ですね…黒幕は時間を稼いでいる、タイムリミットか何かあるのか…」
森苑隊A「てかてめえの持ってるそのメダル…さっき特別な砂の獅子を出してたなぁ、そっちをよこしな」
エマ「はぁぁ……そうやって自分たちの問題を人の道具任せですか……そういうスタンス」
反 吐 が 出 る
その威圧感に敵はおろかロキも後退りそうになる
針音「……何があったのかはまた後で聞かせてもらいますわ、だから今は落ち着いて敵の企みを阻止していきますわよ」
エマ「……少し取り乱しましたね、でもこの方々も敵で間違いないので」
針音「そうですわ!だったら遠慮はいりませんわね」
森苑隊達「……ヒョエ、おたす」
龍砂絶咬!
破裂音!
2人の攻撃は隊を全滅させるには十分だった
それからの道は敵が現れず、会話する余裕が生まれた
針音「それで、敵を止めるいい案とかありますの?」
エマ「まぁ…武力で押し返せるのならそれに越したことはないですが、もしもの時は私がなんとかします…が場合によっては貴方の力をお貸ししていただくかもしれません、針延家のお嬢さん?」
針音「バレておりますの……まぁ私も区のためなら最終手段を取ることに躊躇はありませんわ、この区から両親との思い出までも取られるわけにはいきませんことよ」
エマ「頼もしいです、句崇刃君はいい出会いに恵まれていますね」
針音「急になんですの?」
エマ「まぁ、本気になったら仲を取り持ってあげますよ!」
針音「余計なお世話ですわ〜!」
そうして敵の集団がいる場所まで2人は駆けていくのだった…
エマ「到着しましたが…やはり酷いですね、一体何人の軍勢に攻め込まれたのか」
針音「あっ!あっちに名織組の皆様がありますわ!とりあえず話を」
名織「貴方達は…句崇刃君とこの探偵ちゃんに今話題のアイドルの子よね…どうしてここに?」
夜鬼嶋「ここは危険ですよ!早く避難所に…」
信館「……なるほど、胤のやつめ…この場に適した人材を配置してきたな…」
エマ「正直この状況を見た限りでは…介入が必要なようには感じます、でもそうしたくないというのであれば別の方法を考えますよ」
信館「お主は覚悟は決まっておるようじゃな…そっちの嬢ちゃんはどうなんじゃ?」
針音「正直なところ…まだ何もわかりませんわ、でもこのまま何もしないという道を選ぶ自分が怖い…それにこの区にある両親とのわずかな思い出が私を後押ししてくれる気がしますわ」
信館「いい顔してるのぉ…覚悟は決まったみたいだぞお客人」
そういうと近くの茂みからバニシアスが姿を現した
針音「…えっ…ローちゃん!?どうしてここに!」
バニシアス「実はなんとなく嫌な予感がして、この区にきてたんです。でもこの事態でロキお姉ちゃんに力を貸せるならきていてよかった…」
針音「……ありがとう、決心がついたわ。エマさんお願いします」
エマ「わかりました、皆様もそれでよろしいですね?」
名織組の皆も頷く
そしてエマが敵軍の前に立つ!
エマ「聞け!この場はこの私、エマ・クロスガードを顔をたててもらうぞ!」
敵軍がざわめく
おい…今こいつクロスガードって言ったか?
クロスガードといえばあの勇者夫婦の名前じゃねえか…
そういや勇者夫婦には一人娘がいるって前々から言われてたような
エマ「ここは私が恩赦を受けた区だ!神話の巻物などと既に失われたもののためにこれ以上区を荒らすというのなら!」
ここで白紋章を掲げて言い放つ!
エマ「神の裁き、受ける覚悟があるということでいいんですね?」
あれは…あのメダルは!
やっぱり残っていたんだ…
アイツは本物の勇者の…
エマの脅しに9割5分の敵は撤退していった…
針音「ほとんどの方々は帰っていきましたが…まだ少人数残っていますわね」
エマ「意外と骨のある方がいますが…戦闘の意思があると思ってもよろしいんですね?」
屈強な男「そうだな…どちらにせよここをしくじったら俺たちの村は終わりだ…ならば最後は戦いの結末が未来を左右するということにしよう」
エマ「やはり…全ての敵を帰させることはできませんでしたか…こうなるとは思っていました、あとは任せましたよロキさん」
針音「えぇ…悪いけど、こちらももう手段は選んでられないわ!聞きなさい!」
針 心 の 棘!
ロキが出した特殊な声が、敵の耳に届く!
屈強な男「何…?これはまさか聞いてはいけな…」
そして残りの人間も倒れ伏す…
屈強な男「……俺は生きているのか?」
針音「よかったぁ!また人殺しになってしまうところでしたわ〜!」
エマ「まだ動かないでくださいね、ロキさんの力は強烈ですから…」
屈強な男「何故助けた?」
エマ「事情がありそうだったからですよ、貴方少し遠くにある森の村の出身でしょう?だからすぐに気づきましたよその村が限界に近いことが噂されていることも」
屈強な男「わかってるんなら俺の生かすな、このまま帰るわけにはいかないんだ」
エマ「だから個人的に支援させて貰いますよ、だから仲間になってください。今日は大人しく帰っていただければ…支援を続ける気でいますので」
屈強な男「甘いな………だがそういうところが勇者の血筋なのかもな」
針音「にしても卿の共鳴効果は凄まじいですわね…私の聞いたものを殺してしまう声をここまで拡張して使えるなんて…」
バニシアス「僕たちには効果ありませんでしたし、やっぱすごいやロキお姉ちゃんは!」
針音「えへへ…嬉しいこと言ってくれるじゃない!」
その光景を見てエマは微笑む
信館「いいのか?あの宣言をするということは肩入れすることを宣言したことということなんじゃろう?」
エマ「まぁ…出張探偵とはいえこの区にきて助かってることは多いですしね、産みの両親はいろいろなとこで人を救っていますが…私はここを守っていこうと思います」
夜鬼嶋「助かります……私ももっと精進せねば…」
エマ「強大な力への向き合い方なら多少はお手伝いできると思いますよ」
名織「とりあえずこっちの問題は解決したかしら…疲れたわ、ほんとはあの子を探しにいきたいんだけど…」
エマ「心配いりませんよ、捜索隊はあの姉妹と護衛にあの長身の方がいて既に行動なされています」
名織「そう……久しぶりに人に任せてみようかしら…」
針音「こっちはなんとか場を納めることができたわよ…だからそっちも頑張りなさいよ」
貴方様
file.last-3に続く…
???「チッ…所詮は噂に釣られる程度の人員か…しかしまさかあの勇者の娘とはね…この勝負に勝って手に入れたら…ククク」




