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樹海脱出ゲーム実況

 今日は樹海を探索するゲームを実況する。


 メンバーは私、あおば、きつねさん、蝉鳴陽夏さん、降魔党(8期)唐紫真美(からむらさきまみ)さんだ。


「よろっしくう。からまみだよお」


 からまみって何だろう。からすみの親戚かな。


「蝉鳴と申します。よろしくお願いします」


 蝉鳴さんは真面目キャラみたい。Seasonalにとっては珍しいかも。


 簡単に挨拶が終わり、ゲームを開始し、きつねさんが話し始めた。


「とりあえず初期アイテム見ていこうか」


「そんな項目あるんだ。うち見つけられなかった」


「このゲームは、最初に1人1つずつアイテムを、ランダムでもらえるみたいだね」


「あたし、ハンカチなんだけどお。はずれだよお」


 唐紫さんが嘆く。いやそれいい方では。私のも見てみよう。


 ……見なかったことにしよ。


「あたりではないですか。あたくしは寝袋です」


 寝袋って1人用じゃん。せめてテントとか。いや意味あるのかな。


「うちはヘルメットみたい。取りあえず装備して……何も起きない」


「それも1人用じゃん」


「そういうつぼみは何を持ってるの?」


 あおばに聞かれ、アイテム欄をもう一度確認する。


「地図」


「へっ?」


「はい?」


「うそおー」


 地図。樹海攻略の最強アイテム。多分。


「僕のは聞かない感じだね。これ」


「ちなみに何ですか?」


「漬物石」


「……捨てましょう」


「待った。地図なら最速もあり得るよ」


「最速は8分台だから、まだ間に合います」


「中身見て早く」


「えっと。あっと。共有できるっぽい。右上に出るみたい」


「うん。これだね。どれどれ」


「これってもしかして……」


「全部木じゃん。木しか描かれてないよお」


 まさかの木の位置しか書いてない地図だった。役に立たない。


「そうだよね。ここ樹海だった」


「あー最速かと思ったのにい」


 唐紫さんは悔しそうだ。なんかごめんなさい。


「君たち。最速を追い求めるだけがゲームじゃないよ」


「そのとおりです。流石、初見強者きつね様」


「きつね様ねえ。僕が見たところ、このゲームはサクサク進むのが、面白いわけじゃないからね」


 私たちはこうして、樹海の外を目指し出発した。


 結果、すぐに迷った。


「なんか同じところをぐるぐる回ってない?」


「こんなに広いのお。樹海ってえ」


「地図でも見ようかな」


 私は地図をよく見てみた。すると、さっきまでなかった点線が見える。


「この地図、足跡が付くタイプだね」


 きつねさんも気づいたようだ。これで、同じ場所をぐるぐる回ることから解放される。


「あっほんとだ。でも足跡はずっと残るわけじゃないみたい」


「それでも十分。いっくぞお」


 そして、私たちは25分で、このゲームをクリアした。


「おつかれー」


「幻の最速でした」


「たのしかったあ」


 こうしてその日の配信は終わった。楽しい時間はあっという間だね。


 正直、不安はある。いつまでこの環境が続くだろうか。でも前に進むしかない。


 たとえ何があっても。



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