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MEGEofLUVORATORY  作者: はーるんぱ
広島大戦編

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第5章第29話〜決着〜

『ダークホールド』

時が止まった、今回は最大時間である30秒止めている。俺は遮蔽物に隠れているベータに近づき遮蔽物から無理やり出すように一撃拳で殴り、左右の腕を斬り落とした。そして最後にアリスを付近に寄せる。

「時は動きだす」

「…何っ!?がぁぁぁぁぁぁ!!?」

ベータは突然のことに動けず小林の銃弾の雨に撃たれた、身体に無数の穴が開くがまだ意識があった。

「アリス!!今だ!」

「…っ!!」

俺は何が起こったのか分からずに呆然としていたアリスに声を掛ける、アリスは一瞬にして意識を戻し、殺意を込めて槍を持って突撃しにいく。小林は既に撃つのを辞めている。アリスの視線と切先は既に奴の首を捉えていた。

「お姉ちゃんの仇ぃ!!お前は地獄へいけぇぇぇ!!」

「ごっ………!」

その横薙ぎに振られた憎悪の槍はベータの首を刎ねた、身体に指示を出す脳が無くなったため再生しようとした腕の再生が止まった。

「…よくやったアリス、これは死んだわ」

「…はい…」

「…アイリスを連れて帰ろう…ここじゃ寂しすぎるわ」

俺達がそうこう話し撤退しようとした時だった。突然入口から走ってくる足音が数人分聞こえてきた。

「皆様っ!!」

「ご無事ですか!」

入ってきたのは入口を抑えてくれていた野村さん達だった。田所と影山も満身創痍ながら生きていた。俺は淡々と指示を飛ばした。

「ベータは取った、月見、首を取っておいてくれ…野村さんは山岡さんを抱えてください。」

俺の指示に従い月見はベータの首を取りに行き、野村さんが山岡さんを抱えた。アリスはアイリスを背負った。

「……私…やりましたわ…お姉様…」

そして俺達が広島城に着き、アリスがアイリスを下ろした途端、アイリスの身体が灰のように少しずつ消え始める。妖怪として生まれた彼女は骨すら残らず消えてしまう。むしろ息絶えてすぐに消えなかっただけマシだっただろう。アリスは泣きながら消えていくアイリスに語りかける。

「私も…私も…お姉ちゃんの妹で良かった…私も…すぐにそちらにいきますから……」

誰もアリスに声をかけなかった、いや、かける必要がなかった。今は姉妹の最後の時間。人とは違って骨すら残らない。そんな中2人の邪魔をするような無粋な奴はこの中にはいなかった。

「あぁ…!やだ…消えないで…置いてかないで…!」

ふと、俺は考えてしまった、バイケルを裏切ったこいつはどうなるんだろう、と今更野良妖怪として生きていけば見つかり次第始末されるのは目に見えている。頼りにしていたであろう姉がいなくなり、こいつは本当に1人になってしまった。それに妖怪とはいえ見た目は儚げな少女だ、こんな子を野放しにしていいのか?

やがて、アイリスは完全に灰のようになって消えてしまった。アリスは最後までその手を離さず姉の顔を見ていた。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

城内に1人の少女の泣き声が響き渡った。林が影山に声をかけた。

「……影山…アリスを…客間に…それと…しばらくついてやれ」

「………はい」

影山は返事をすると、アリスを優しく支えるように立たせ、客間に連れていった。


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