第5章第10話〜合流〜
「なぁ、遅くね?」
俺達は広島駅で増援に来る予定の野村圭一達を待っていた。林くんが最後に連絡を取ってはや1時間、一向に姿や声すら聞こえない。
「んーそろそろだと思うんだけどなぁ…」
俺がそう呟いて携帯を取り出そうとした時だった、背後から気配を感じとり後ろを振り向く。
「林さん渡辺さん、お待たせしまい申し訳ございません。月見忍、ただ今参りました。」
先にやってきたのは北海道のハンター、月見忍…そしてその後ろにあと2人ほど見慣れない顔が並んでいる。
「忍、その後ろの2人はどうした?」
林くんが忍に問いかけると、忍は2人の方を横目で見て説明をし始めた。
「あ、この人達は2ヶ月ほど前にハンターになった、影山香織と田所千秋です。2人ともCランクです。」
林くんは2人をチラリと見るが、2人は林くんより俺を見ておりなにやら震えている。俺なんかしたっけ?
「ねぇ月見、なんかこの2人私に凄い怯えてない?私まだ何もしてないんだけど…」
「あ、それについては樋口が行く前2人に、『渡辺勝斗っていうSランクのレジェンドハンターの人がいるんだけどめっちゃ強くて怖い人だからね、私と咲、殺されかけたから気をつけてね!』って言っていたのでおそらくその影響かと」
あの野郎なんてことを吹き込みやがったんだ本当に…と内心悪態をつきながら、俺はなるべく圧を出さないように接してみる事にした。
「…初めまして、私は渡辺勝斗、Sランクレジェンドハンターの1人だ。」
「「…」」
あ、だめだこれフルシカトされたわ、なんか2人とも顔を俯いちゃってるし、影山に至ってはなんか泣きそうになってるし、本当にあいつ次会ったら最大火力の極炎刃喰らわしてやる。
「お前怖がられすぎだろ、笑えるんだけどこれ」
林くん、俺は悪くないよこれに関しては…確かに守山と樋口に初めて会った時は殺気を全開にしてたけどもう何年前だと思っているんだい…。俺がそう悩んでいる間に林くんが自己紹介を終え、次に2人の番となった。
「…とりあえず、名前と武器を教えてくれないかな?」
林くんがそう諭すと2人は口をやっと開いた。
「影山香織…武器は…剣と盾…です。」
「田所千秋…武器はハンマーです…」
そう言うとすぐに2人とも忍の後ろに隠れた。そゆなに今殺気放ってるかな俺?まぁいいや…。
それから30分ほどすると林くんの携帯から通知音がし、林くんは携帯を見る。
「野村から連絡が来た、反対側の出口に行ってしまったらしい」
「何してんのあの人…」
「俺迎え行ってくるから、勝斗と忍達はここにおってくれ。」
そう言うと林くんは反対側の方へ向かった。このまま無言でいるのは気まずいので忍に話しかけてみる。
「守山達は元気にしてるか?」
「はい、あいも変わらず樋口に振り回されてます。」
「それは良かった、お前も樋口とは進展したか?」
「…おっさんみたいな事言わないでください、斬りますよ?」
「ハッ、お前じゃ俺には勝てねぇっての、あと誰がおっさんだ。」
軽口を互いに叩き合っていると、林くんが野村さんと山岡さんを連れて帰ってきた。
「いやぁ〜勝斗くん、すみませんね、反対方向の出口に行ってしまいましてなぁ」
「良いんですよ野村さん、今回はご助力ありがとうございます」
「いやいや、良いんですよ、私もレジェンド様に腕を見込まれて嬉しいですよ。」
「そんな大層な事じゃないですよ」
アイスブレイクはこの辺りでいいだろう。 俺達はホテルに戻り、今後の動きを確認する事にした。
「まずは情報が欲しいところだな、忍、お前は紙屋町から銀山町までの範囲でいいから怪しい場所を出来る限り偵察してくれ。」
「了解しました。」
「次に野村は宇品、千田、大手町周辺を偵察、山岡は少し遠いが観音町を、勝斗は安芸高田市に、俺は舟入、江波を偵察する。影山と田所はここで待機。」
「「「了解」」」
今回は完全に知らない土地だから徹底的に情報を取るのが重要だ、かなり広い範囲で偵察がある。
「そして俺と勝斗と野村は怪しい組織や妖怪がいたら潰す、これは任意だから無理だと思えばやらなくてもいい。」
「了解」
「分かった。」
「期間は3日だ、3日後に情報を交換し合う、全員、気を引き締めてやるぞ」
林くんの掛け声に全員が頷いた、そして全員すぐに偵察の準備を済ませて向かっていった。
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〜???〜
「丸上、戦果はあったか?」
「はい、妖怪は討伐できませんでしたが、ネオ・プリズムのハンター、小林雄也を戦線離脱させました。」
「なるほど、それで、敵は残り2人か」
「いえ、奴等は恐らく増援を呼ぶと思われます、沙織の予想だと3人ぐらいですかね」
「なるほどな、ならばこちらも2、3人ほど増援で送ろう。誰がいい?」
「まず沙織は確定で、あとは『剣豪』と『ピエロ』がほしいのですが、今いますかね?」
「うむ良かろう、既にそちらに向かっているだろう」
「わかりました、合流次第、奴等を潰します。」
「期待しておるぞ」




