第5章第4話〜レジスタンス〜
河原と丸上の襲撃を受けなんとか撃退(?)した俺は治癒術で皆んなの傷を癒やしみんな起きると宇佐山城に戻った。幸い向こうに殺すつもりがなかったのか銃槍はあるが誰もどれも致命傷を負ってはいなかった。 城に戻った俺は今回の件を報告するために東京で代理当主している文乃様の後見役兼護衛している、師匠である坂田充に電話で報告をする。
「…ということがありました、茨木童子が俺達を襲ったのは分かるのですが、何故ハンターが俺達を襲うのかが分からず…」
電話越しの師匠は考えているのだろう唸り声を上げながら返答をする。
「茨木童子を逃したのは俺の責任だ、それはすまなかった…そして恐らくお前達を襲ったハンター達の組織はレジスタンスだと思われる」
「レジスタンス…反抗や抵抗の意味ですね」
「光一の代よりもっと前、俺もまだ生まれてすらない時代にできた組織だ、いや正確にはできたであろう組織だ」
「どういう意味ですか?」
できたであろうとはどういうことだ?
「俺もあまり詳しくは知らないし生前の光一ですら詳しく知らなかったからな…だが分かるのは過去の当主のやり方に気に食わなくて離反したハンター達が結成した組織だ。以前お前達が潰した東北の組織と同じ感じではあるな」
ゴールドフールトランスとほぼ似たような組織か…確かあそこは元々はうちの傘下であったが次第に組織のトップであった山県正俊が北海道を侵食しようと妖怪を放っており離反した。
「だがあいつらは東北のあの組織とは違って俺らとおんなじように妖怪征伐もしているらしい。だがこんな風に知ることになるとは思わなかったし、何故急にお前達を襲ってきたのかも分かんねえ。」
「そう…ですよね…」
やっぱり師匠でもよく分からない組織であるのは間違いなく、手詰まり感が出てしまっている。
「それに勝斗、奴等は過去の都市伝説のような話ではあるが奴等と俺らの仲は最悪であり当主に少なからず根がある可能性もある」
「…?はい、それは理解していますが…?」
「俺のところには文乃様がいる、こっちは本部だから守りは正直言ってかなりの強固だ、俺もいるしな、だが勝斗、今美香様が滞在している城はどうだ?」
「…あっ…」
師匠の問いを聞いた俺は、最悪のパターンが脳内によぎった。
「…美香様が立ち直れないのはまだ良い、だがそれを守るのはお前の義務だぞ」
「…命を賭けて守り抜きます」
「頼んだぞ」
そう言うと師匠は電話を切った。つまりは過去の当主のやり方が気に入らず離反したハンター達が集まってできた組織、だがそれは表には出てこず都市伝説としてずっと影に潜んでいた、それが今回初めて出てきたってことだ。そして奴等が出てきたのは恐らくだが。
(大将が亡くなられて文乃様が代理当主となっているのが何処かしらで聞かれてしまったって事だな…)
確かに今はまだ代理当主の文乃様と補佐の師匠のお陰でまだなんとかなってはいるがいつ離反者が出てきてもおかしくはない。そしてその機に乗じて利権を奪うというのも考えられる。
「うーん…だとしても俺もここを空けることが多いからな…それに今度広島に遠出する予定もあるし…」
そう近々俺が総指揮として広島で発生した妖怪を征伐しろと命令が下っているのだ、そこで誰を連れていくかは任せると言われており1人で行くことも考えたのだが折角の機会だから何人か指名して連れて行こうとおもっているのだ。
「城代は…遥とヒナと田村に任せるか、後は…自由に動けるように弘も残しておこう。」
となると初期面子は俺と林くんと雄也くんの3人か…あと1人2人は欲しいかなぁ…
「こういう時清岡と森本がいればなぁ…」
潜入に際に取り敢えず連れて来られる清岡と城代の仕事をほとんどしてくれる森本がいなくなってしまったのがかなり痛い。
「しゃーない、あの人を頼るか。」
そうして俺はある人たちに電話をかけることにした。
「さてと、後は…ちょっとお節介かかせてもらおうかな」
そして俺は城内のとある一室へ向かっていく。




