第5章第2話〜望まない再会〜
「ふいぃ〜食った食ったぁ〜」
俺達は夕食を食べ終わり店を出ると弘がおっさんみたいな事を言いながら全員で帰路に着いていた。
「お前偶にジジ臭えよな」
「はぁ?お前やんのか」
雄也の売り言葉に買い言葉を言う弘を遥が宥める、もはや恒例行事だと思っていると。
「「「「「「!!」」」」」」
全員妖怪のマナの気配を感じ取った、それも4体、うち1体はSランク相当とみた。周囲を見回すと空から3体の妖怪が降ってきた、そしてその3体の後ろから強力なマナを放つ存在が現れた。
「…お前はまさか!?」
「そうだ…久し振り…だな…渡辺の血…」
茨木童子、3年ほど前に大阪と京都で戦った鬼の妖怪、師匠である坂田充と相対しその後消息不明と言われ行方をくらました鬼が目の前にいた。
「どうしてテメェが!」
林くんが槍を取り出し臨戦体制に入ったのを皮切りに俺や遥達も武器を取り出して臨戦体制に入った。
「答える…ギリはない…いくぞ…!」
途端奴は俺らに向かって突貫してきた。それと同時に側仕えであろう3体の妖怪も動き出した。
「茨木童子は俺がやる!」
俺は突貫してくる奴に向かって飛び出す。
『火炎車』
刀身に炎を纏わせながら前回転し突貫してきた茨木童子対抗し、互いの攻撃が相殺され爆発が起こり互いに距離を取る。
(こいつ…大阪の時…いや、京都の時より遥かに強くなってる!!)
茨木は懐から刀を取り出し鞘から刀を抜き構えに入ると俺も刀を構える。
「しぃ…!!」
「はぁ!!」
互いに距離を一気に詰め斬り合いに発展し鍔迫り合いになる。
(大丈夫、刀の扱いなら俺の方が上のはずだ!)
事実鍔迫り合いの最中でも俺の刀が茨木の身体を掠め血飛沫を上げる。
「…」
しかしそれでも茨木は落ち着いており取り乱す様子が一切ない、それどころか次第に俺に刀を当て始め血飛沫を上げさせ始めた。
(仕掛けるなら今しかない!)
『極炎刃』
鍔迫り合いの最中に斬りあげ技を放つ、突然の斬りあげにより茨木の反応が遅れ、奴の顔の左側に刀疵を与えることができた。
「…お前…やるな…」
「はっ!大阪で俺に腕斬られたのを忘れたんか!」
「確かに…そうだったな…だが…」
奴は不敵な笑みをすると刀を地面に突き刺し両手で謎の掌握を結んだ。
「見るが良い…新しい俺の技を…!」
『展開場』
途端茨木の位置を中心に景色が変わり、他の妖怪と戦っている林くんたちと遮断されてしまった。
「なんだこれは…!?」
「これが…俺の…技…展開場…このフィールドの中に…いる限り…貴様は…能力…技を…使うことができない…勿論…回復も…できない…」
思っていたよりは怖がらなくても大丈夫な状況なのかと俺が思っていると俺の足元がいきなり爆発した。
「なっ…なんだ!?」
「このフィールドは…貴様の足元を…30秒ごとに…爆発させる…」
そう言うと茨木は地面に刺した刀を抜き斬りかかってくる、俺はランチェスターを取り出し乱射し爆発するまで距離を取る。
(このフィールドが閉じるまでどうにかして耐え抜かないといくら俺でも持たねえ)
足元が爆発し俺はまたしても爆風に吹き飛ばされる、この爆風も厄介なものだ回復を封じられている今爆発一つでもかなりのダメージとなってしまう。頼れるのは自身のマナで身体を守ることぐらいだろう。
そして茨木が目の前に迫り鍔迫り合いを始めることになってしまった。
「離れ…ろぉ!」
至近距離でランチェスターを発砲すると茨木は躱して距離を取ることにできた、しかし爆発が起こりまたしても俺は吹き飛ばされてしまった。そして俺はフィールドの壁にぶつかってしまった。するとフィールドにヒビが入りフィールドがバラバラになって出ることができた。
「なん…だと…!?」
これには流石の茨木も驚いていたらしい、しかし俺と茨木がフィールドで戦っていた周りで戦っていた林くんたちがその場に倒れていた。
「みんな!?」
だが茨木が連れていた妖怪も首がとられており俺は相打ちを疑った。
(相打ちで…いや、いくらヒナがいないと言ってもSランクハンターの林くんと雄也と弘がいるのにか!?それにあの妖怪達はいずれもマナ的にあの魔人よりも遥かに弱かったはず!!)
俺のその疑問は茨木も感じていたが、茨木は刀を鞘にしまいその場を後にした。そして俺はみんなを回復しようと近づこうとすると。
「やーっと帰ってきた」
背後から声を掛けられ俺は後ろを振り向く、するとそこにはクラスメイトの河原沙織がいた。
「結構待ってたんだよ、女の子を待たさせちゃダメだよ?」
「お前がこいつらをやったのか?」
俺の問いに河原は頷き答えた。
「そうだよ、まぁ具体的には私『達』だけどね!」
すると河原の後ろから1人の人影が見えてその姿を露わにした。
「初めましてだね渡辺君、俺の名前は丸上響木、この河原沙織の彼氏だよ」
おちゃらけた様な感じの服装、だが俺は警戒を辞めずに刀を構える。
「お前ら、俺の仲間をよくもやったな?覚悟はできてんだろうな」
「あれー?やっぱ戦うことになっちゃう?」
「ねぇーやっぱ言ったじゃん、気絶とはいえ攻撃したのはマズイって」
そう言うと河原は両刃剣を、丸上は大盾を取り出し戦闘体制に入った。
次は最初から戦闘描写からスタートすると思います!




