そのゴジュウニ ノッコとヤスデ(その3)
「あわわ……ひゃぁ!」
行っては帰りまた去っていく、ノッコたちのあまりのスピードの前に。その場でただまごつくばかりの口裂け女たちである。するとその前にもう一つ、ダッと飛び込んできた人影。土蜘蛛だ。
(口裂け君、代わろう。ここは私が)
(先生!)
(君たちは下がって。先代様や八尺君たちのフォローを頼む)
念話ですばやく指示する。
(さあ二人がまた来る、急いで)
(……すみません先生!)
一度申し訳なさげに頷いて、だがこの上足手まといは無用と悟り、三人は素直に引き下がった。今や広場の真ん中に、土蜘蛛がただ一人仁王立ち。
(来たか)
ちょうどその時。
「……ワカッタ!!」
恭子の腕に抱かれ、金色のリモコンにずっと額を当て押し黙っていたメリーさんの首が、ビヨンと伸び上がる。
「ワタシ、メリーサン。書キ換エ規則ガ計算出来タ、オニンギョウ!
【六十桁ノ数列ニ1ヲ足シテカラ、三倍シテ、下カラ六十桁残ス】!
間違イナイヨ、ワカッテミタラ、ヤッパリ簡単ナ、ルール!」
「やった!」「良かったぁ!」
一斉に沸く歓声。
「ェエッックセレェーーン!!」
仁美司令官は、パチリと高らかに鳴らした指でそのまま恭子とメリーさんにグイッとサムズアップだ。
「ソレト書キ換エスピードハ、秒間一万ニ千回ジャスト!
大丈夫、ワタシメリーサン。コノスピードナラ、同期モ取レル、オニンギョウ。
……タダシ入力ハ、ココカラジャダメ」
そこは珠雄の予想通り。あの付喪神鎧・プチのある程度間近でなければ正確にタイミングをあわせることは出来ないのだ。
「良かったですね恭子さん!あとはここで二人を待つだけですよ!」
珠雄はここぞとばかりに「待ち」を強調する。ちょっとわざとらしいかも?いやいやそこは、気にしてる場合じゃない。
「珠雄くん……」
自分を見返してくるその目は涙に潤んでいる。安心は半ば、まだ不安も色濃いようだ。珠雄は重ねて。
「向こうには土屋先生と、早苗さんのお爺さんがいます。ねぇ恭子さん?恭子さんこそ、よくご存知のはずですよね?あのお二人の力!
あれこそ最強タッグです。絶対やってくれますって!」
そうそれはまさに、ドリームタッグ。
眼前に流れ飛び込んで来る、二つの流星。その軌道上に、土蜘蛛は仁王立ちのまま、すいと水黽のように体を滑りこませる。
すると、たちまち。
行楽園広場のアスファルト舗装は、軋み叫び燃え上がる。二人の停止に伴う凄まじい摩擦によって。そしてその轟音も、続くヤスデの叫びにはかき消される。
「お前、土蜘蛛ぉぉぉ!!」
「ヤスデよ!」
同じく大音声をもって語りかけようとした土蜘蛛であったが、仇敵を目の前にして聞く耳のあるヤスデではない。それ以上の有無を言わせず、鉄の八本腕を振るって襲いかかって来たところに。
「お養父さん!」
ノッコが割って入る。背後に土蜘蛛を守り、光の蜘蛛の巣の盾でヤスデを遮る。二人はまた鍔迫り合いの形、それを好機と土蜘蛛はノッコの背後から。
「よし祝子、少しそのまま頼む、そしてお前も一緒に聞きなさい!
大事な話だ、このままヤスデと戦っていてはいけないのだ!
……ヤスデ!恭子君から聞いたぞ、お前も知っているはずだ、その鎧は!」
「あたしの妖気を吸い取って力に換えてる、これを着たまま戦えば、すぐに命ごと全部吸い尽くされてあたしは死ぬ、だろ?!」
「……!……」
ヤスデの咆哮は自分を貫き背後の養父に轟く、ノッコは聞いて目を見張る。そう、確かに彼女は驚いた、背後の土蜘蛛にも、養女の肩がびくりと震えたのが見えた。
ただし。土蜘蛛には見えない、気付かない。ノッコの瞳が新たな色に燃え上がったのを。
ああ、神の子は何を思う?ただ黙し、ノッコはヤスデの言葉に耳を澄ませる。
「わかっているなら!」
もうよせ、と。その一言をしかし、ヤスデは土蜘蛛に吐かせない。彼の言葉に被せ打ち消すように。
「五月蠅い!そんなこと!全部!わかってる!でもそれでいい、もうこれでいいんだ!
……もういいよ。だって、わかったんだもの。あたしのととさまはこの世にいないんだ、何をしたって帰ってきてくれるわけじゃない。
そうだよ!だからこれで勝っても、負けても……
そのあとあたしが生きていたなら!あたしはまたすぐ一人ぼっちだ!
また何年も、何十年も何百年も、もしかしたら何千年も……
……恭子だって……すぐ死んじゃうんだ、人間だもの……忘れてたよ……人間と友達になれるなんて、なれたなんて、あたし、馬鹿だった……
だから!!
いいんだ、勝っても負けてもあたしはここで死ぬ!そしたらそれで全部終わりに出来るだろ、そうだろぉぉぉ?!」
「馬鹿者!!」と、一声叫んでしかし、土蜘蛛にはそれ以上返す言葉がない。彼女をその孤独に追い込んだのはまさしく自分、意見など出来ようはずもない。
この上は問答は無用、と。
「祝子もういい、どきなさい!カァァァァ!!」
土蜘蛛はどんとノッコの体を脇に押しやる。そして両手を前に突き出し、妖気の青白い蜘蛛糸の束をヤスデに投げつけ、がんじがらめに縛り上げた。
「放せ!放せよこの……ちくしょうぉぉぉ!!」
それは一見、完璧な拘束。だが。
「むむむ……」
すぐに苦悶の唸りを漏らし始めたのは、仕掛けた土蜘蛛の方だった。
(なんという……)
もがくヤスデ、その体が蜘蛛糸にひしひしと返してくる、その恐るべき抵抗力!そう、彼の全力をもってしても、おそらくその緊縛は数分と保てない!
(いやそうだ、そうだった……!)
土蜘蛛は思い出した、ヤスデの父を。膂力においては総大将の自分をも凌駕した、かの妖大将大百足、その大力を。
(むむむ、これは、いかん!)
万が一に備え、土蜘蛛は念話で自分の心中を仲間にオープンにしていた。すなわち、その驚愕も苦境の程も、怪異たちには直に全て伝わってくる。
「……爺さん!先生が危ない、頼むよあれで、早く早く!」
仲間とともに物陰に下がった口裂け女が焦り、必死にせっつくと。
「わかっておる。確かに頃合いじゃな」
巌十郎は悠々と返事をする。そして口中で低く短く、秘伝の祝詞で霊力を練り上げたのち。
「……鴻神流蟲封之術、魚籠形!!」
「えええええ?ちょ、ちょっと巌十郎さん??」
「巌じい?!」「先代様!」
姿見に映し出されたその光景に、鴻神神社の一同は騒然となる。
いや一人、俊介を除いて。彼はすっくと立ち上がり、両手で皆をなだめるポーズ。
「……父さん、やっぱりそうきたか。いや皆さん、慌てないで。これは仕方がないんだ。父さんは……」
巌十郎が作り上げたのは、人一人入れるほどの大きさの、少し口のすぼまった光の壺。それが逆さまに被さっている形はなるほど、魚籠のようだ。
だが、なんと。
「悪く思わんでな、土屋さん。今度の術は加減してある、さっきと違って別に苦しくはないはず……出られはせんじゃろうが」
巌十郎が蟲封之術で封じ込めたのはヤスデにあらず、土蜘蛛の方ではないか。
和服の胸に懐手、待機していた物陰からズイと進み出る巌十郎。事が事とて歩みは大股で速足、だが足取りはかくしゃくとして迷いも躊躇いもない。
「先代様!これは一体……」
捕えられた土蜘蛛は、光の魚籠を内側からどんどんと叩き問いただす。巌十郎は歩み寄りながらそれに答えて柔らかく、しかしきっぱりと。
「すまんな土屋さん。じゃがの?気持ちはわかるが無理はいかんよ。
このヤスデとか言う妖は強い、そして今のあんたはとてもとても、これと戦える体じゃない……や、あんたをそうしてしもうたのは、この馬鹿な老耄じゃがなぁ。
その中なら安全。あんたはしばらくそこでじっとしていてもらおうかい。
ああああ、そう心配するな土屋さん、約束する。
……今度の不始末は全て、このわしが自分で取り返す!」
巌十郎、独断専行!これぞまさしく不測の事態。
「お、おじいちゃぁぁん?!ちょっと!なんてことするの!!」
「行くぞ、さつき殿!」「わかってるよ!」
たちまち第一別働隊がその場から飛び出した。
槌の輔は早苗の胸に飛び込み、二人は合身し槌の早苗に。そして光に包まれ危地に跳ね飛ぶ。
さつきはと言えば。
「ニャゴゴゴゴ……ギニャゴワァァァァ!!」
彼女の肉体そのものが張り裂けるかのような叫びをあげ、たちまちその姿が変化した。さながら雌獅子、しかしその大きさは犀、あるいは象に迫るほどの大怪猫だ!
【何十年かぶりの!最強戦闘形態だニャゴ!!】
どうやらその姿では人の言葉は使えないらしい、さつきは念で一つ吠え、ヤスデに向かって四つ足猛突進!
一方、ヤスデは。
巌十郎の術は当然、土蜘蛛の蜘蛛糸も全て断ち切っていた。突然もたらされた自由、もがいていた反動によって自分で自分の体を振り回してしまい、彼女は地に倒れゴロゴロと数メートル横転。だがそうして一瞬まごついたものの、すぐに起き上がり我に返って、
「じじい邪魔するなぁぁぁ!」
「おっと」
自分に迫ってきたヤスデに、巌十郎はパンと柏手を一つ。するとその合掌の形となった両手がたちまち、強烈な光を放つ。そしてその光にヤスデが驚き一瞬すくんだその隙に、巌十郎はさっとあざやかに後方に跳躍。
なるほど、それは世の常の老人の動きではない。鍛えた肉体に磨いた霊気を宿し一致させる、長年の彼の修行の賜物だ。そしてその退避動作の間も、彼は抜かりなく祝詞を口中で呪し霊力を高めて。
「そおれぃ!」
巌十郎は懐から何かを取り出し、それをヤスデの頭上に放る。秘伝の祝詞の書き込まれた一枚の紙、それを丸めたピンポン玉ほどの紙玉だ。すると見よ、その紙玉から下に向かってピラミッド状に光が広がって。
「鴻神流蟲封之術、蚊帳形!どうじゃ!!」
「あっ……うわぁぁぁぁぁ!」
光の四角錐の中で、ヤスデは術の圧力によってたちまち地面に押し倒される。
「これはな、公園で土屋さんに使うた『御堂形』より術の姿が小さい分、効き目は一層濃ゆい。これを喰らわしてまだ祓えんとは、大変な妖じゃが……流石にの、身じろぎも出来まいて」
「ああ、ええと……恭子さんホラホラ!ちょっと予定と違っちゃいましたけど、流石は巌十郎さん!
うん、これなら結果オーライじゃないですか。いけるいける!後は八尺様たちに頼んで、あの子をここに連れてくれば……!」
ドリームタッグ、それは本当にただの夢だった。一時はどうなることかと思ったが、いやいやどうやら事態は悪くない。まだ自分も冷や汗の残る顔で、恭子を宥めようとする珠雄。
そして同意を求める目つきで珠雄が周りを伺えば、仁美も俊介も、悦子たちお茶係一同もみなホッとした顔ではないか。見回す恭子に、珠雄はホラホラどうですと言わんがばかりの顔。
「ヤスデ……」
恭子の唇の端から漏れる、願いのこもったため息。ああ、どうかもうそのまま大人しくしていて、これ以上暴れないで……
すわ一大事と大慌てで飛び出したものの、何だか現場は丸く収まった感じ。肩透かしを喰らって、早苗は大分不機嫌だ。
「……おじいちゃん!!」
早速祖父に意見、意見。
「上手くいったからいいようなものの……何でそやって勝手に動くかなぁ?!うんわかったよ、先生の体が心配だったっていうのは!でも!それは先生には内緒でも、私たちには一言教えておいてくれないと!!」
「やや、すまん早苗、すまんすまん……」
孫娘の実にもっともな譴責に、巌十郎はタジタジと。
「し、しかし早苗、こういうことはだな、昔からその、『敵を欺くにはまず』とな?」
「……もう!!」
まだまだとても言い足りない、だがもちろん早苗にもわかっている。今はヤスデを神社に送るのが先。それに二人の側に今や術を解かれた土屋自身が寄ってきて、まぁまぁ早苗君と取りなし顔で目配せしてくるではないか。早苗は頬を膨らませながら押し黙り、そしてふいと目を脇に流せば。
「……ノッコ?」
そう、神の子はその間ずっと、静かにその場に起きていく事態の流れを、ただ観察していたのであった。
ノッコが?それは早苗には、実に奇異。静か過ぎる。
声をかけようとして、その時しかし!
【巫女殿!】
まだ体内にいた槌の輔が叫び。
「ニャゴワァァァァ!!」
変化したままのさつきが背の毛を全て逆立て吠える。
【油断すんな!来る、アイツ動くぞ!!】
「ええ??」
驚いた早苗がノッコから再び祖父に目を向けると、
「おのれ……まさかまだこれ程の……いやそんな、まさか!」
両手の拳を固く固め、その全身は震える。顔を見れば、額には太い血管がむくむくと浮き上がり、しとどに滴る汗。両の眼は驚愕とそして、恐怖に皿のよう。
「この世に、こんな……こんな妖が……?」
彼が作った光の四角錐は、今や四角錐ではない。ほぼ半球形だ。何故か?
閉じ込められたヤスデの体が、大きくなっている!
上半身はそのままに、しかし彼女の身を覆う機械の鎧の裾が、二重に、三重に……十重に二十重に。次々と増え重なり、長く長く伸びていくのだ。
(あれだわ……!)
早苗は思い出す。マスタードーナツの店内で、影踏之術が彼女の目の奥に映し出した、あの奇怪な長く黒い蟲の映像。ああ、あの蟲に肉体の目で現実にまみえるとは!
ヤスデ、名詮自性。その姿は長大多節の怪蟲と化していく。そしてその変身によって、巌十郎の作った光の檻は内側から膨れ上がって……
【ニャギャァァァァァァァァ!!】
なんとさつきが、その中にダッと飛び込む。伸びていくヤスデの体に思い切り四肢を伸ばし覆い被さって。
【爺さんんんんん!あたしも中でコイツを抑える、あたしごと押しつぶせ、そのつもりでいけ!じゃなきゃ……この術、破られるぞ!!】
「言われなくとも!やっておる、やっておるが……!」
力が足りない!それはその場にいる誰にも肌でわかる。早苗は自分の胸にはたと手を当てて。
【槌の輔様!お師匠には取り憑けませんか?!お師匠に直に霊力をお添え下さい!】
【やぁ妙案、心得たやってみる!】
早苗の胸から飛び出して、巌十郎の後頭部に吸い込まれる槌の輔、だがたちまち。
【あいや何たること、巫女殿と違って巌十郎殿の体は某とは相性が良くない、力も渡せぬし、巫女殿程に長くは持たぬ!】
「えええええ?槌の輔様そんな好き嫌いはこの際やめて下さい!居心地悪いのくらい我慢して!!」
動揺の余り、早苗の言葉は大分おかしい。
【そ、そういう問題ではなくてだな!】
「早苗!だったら急ぐしかないよ!さぁ八尺!出番だ、さぁさぁ!」
おっとりふわふわした二人の八尺様、常から今一つ機敏さには欠ける。口裂け女はその襟首を捕まえ引き摺って駆けつけた。
「お前ら二人で、ドバッとあっちに送っちまえ!!」
「もう口裂けさんたら」「せっかちねぇ」「「では、せーの♪」」
二人の八尺様がたちまち巻き起こす闇の竜巻。それはヤスデとさつきを閉じ込めた巌十郎の術のテントを包み込み……
「クルクル、クルリンパ♪」
しかし、一瞬にしてその竜巻は霧散した。
「「ぽ?ぽぽぅ??」」
「ごめんなさい八尺様さん。これはなしで」
ノッコのしわざだった。神の子はその右の掌で、自分の目の前の手元をくるくると撫で拭う仕草。たったそれだけの動作で、ツイン八尺様の空間転移術は瞬時に、完全に打ち消されたのだ。
「フタも取りますね」
そして今度は鍋の蓋をつまんで開けるような動作。途端に。
「な?なななんと?」【しょ、小姫様??】
厳十郎が編み上げ、槌の輔が加勢する蟲封じの蚊帳が、ひょいと持ち上げられ、その場から誰もいないあちらに。その無造作なこと。食品に虫がたからぬよう被せておく、食卓用の小さな蚊帳。それを取るのとまるで変わらない調子。その上さらに。
「はい、猫さんもどいて下さいね。こっちです」
【ニャニャニャニャニャァ!】
皆が見たさつきの様は、猫の仔が首の皮をつまんで持ち上げられる、その光景と同じ。頭がバグる。ノッコは手元で何かを摘み上げているポーズだけ、実のところさつきに指一本触れてもいないし、今のさつきの巨体をどうやって?
念動力。だがその言葉が皆の脳裏に浮かぶ前に。
戒めを解かれたヤスデがたちまち、その場に大きく長く伸び上がる。見下ろす首を傾げながら。変わらぬ怒りに燃えながらも、その彼女ですら、当惑は隠せない。
何故、自分を?
「……ノッコ!どうして?!」
いち早く声を、問いを発することが出来たのは、早苗だけだった。
そして神の子は、答えて朗らかに。
「センパイ、わたし、わかりました。思ったんです。
ヤスデちゃんとはやっぱり、戦りあわなくちゃ、って。それもテッテー的に、最後まで。
……そうでしょヤスデちゃん!!」
今や地上十数メートルの高さから見下ろしてくる、金属大怪蟲・ヤスデ。
「ギギギギギ……!」
鉄仮面から伝わるその音は、怒りの歯軋りか、いや会心の笑みの成すものか?それは誰にも読み取れない。
「さぁもっぺん!始めようよ!」
たちまち上空から打ち下ろされるヤスデの上半身、襲いかかる敵を光の盾で一度軽く弾いて、ノッコはまた流星になって彼方に走り去る。長い体を曳き追っていくヤスデは、その音も姿もさながら決壊寸前の川の濁流だ。
全員、呆然。どちらも、誰にも、止められない……
かくして全ては、振り出しに。
ああノッコよ、神の子よ何を思う?
そして。
「姫様!」
事件現場の面々と同じく、呆然としていた神社の一同。しかしその声で皆、ハッと我に返った。
それは司令官・仁美。バンと立ち上がり、固めた拳を振り上げて!
「作戦を切り替えます!ここからは『プランB』で!」
……B?いや聞いてない、それ何ソレ??
(続)




