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黒の聖地 6

「保険って?

 何考えてんですかーー?!

 あなたに何かあったらどうすんです?!」

てっきりあのまま皆と共に帰ったと思った白の王子の言葉にトリストが怒鳴る。

「その時はトリストが背負って逃げてくれればいいよ」

しれっとそうのたまう白の王子様。

「、、、あのねぇ、、俺が生きてたら王子を戦わせやしませんて、、、」

全くこの人だけは、、とトリストは頭を抱え込む。


確かに白の王子シュリアンは強い。

保険と本人が言い張るだけの実力はある。

はっきり言ってトリストよりも数段強い。

知識も白の里の誰よりも深い。

だが、彼を殺されたらそこでチェックメイトなのだ。

白の王不在の中、彼が白の一族の中核なのだから。

「まぁトウランスが視覚化してくれてよかったじゃないか。

 これでだいぶ遣り易くなるな、トリスト」

トリストの悲痛な叫びにも笑ってそう答えるシュリアン様でございました。





一方、エクセルは突然視覚化された黒の聖地を複雑な表情で眺めていた。

「どういう事だっ!?エクセルーーっ!」

学習をしないアーカルが怒鳴る。

「どうもこうも見ての通りだな

 誰か視覚化の魔法をかけたようだ

 視覚化の魔法自体は大して難しい物じゃない」

涼しい顔でそう答えるエクセル。

「俺が言いたいのはーーっ!」

「ただ、簡単な魔法だが

 黒魔法だ

 我々以外にも黒魔法が使えるものが居るという事だ

 裏切り者か?それとも、、

 いずれにしろ面白い」

口元で微かに笑む。

くるりとアーカルに向き直りエクセルは提案する。

「アーカル候、いま黒の聖地を広げる故

 狩ってみられてはいかがかな?」




きゅるきゅると音をたて黒いカーテンが左右に広がりだす。

「な?どういう事だ?」

驚くトリスト達の居た場所にちょっとした空間が出来る。

その様にシュリアンは眉を顰めた。

「まずいな黒の聖地を操れる者が居るという事か、、

 黒の聖地を解き放つのと操るのでは訳が違う、、」

その言葉にトウランスも頷く。

やはり件の魔術士の仕業だろう只者では無い。

と、トリストが剣に手をかける。

シュリアン、トウランス、グランも気が付き臨戦態勢をとる。


黒いカーテン状の黒の聖地が開きアーカル等黒の一族が現れる。

大した実力は無いと言っても「候」は「候」。

それなりの力はある。

相手が大群で無いならどうということは無い。

なにより黒の一族の本能が相手を蹂躙したくてたまらないのだ。

エクセルの提案に迷うことなく飛び乗る。

見ると女子供を入れてわずか5名、楽勝の相手に見えた。

「ひぃふう、、5人か

 思ったより残っているな

 咄嗟に臨戦態勢にはいるとは

 可愛くない兎どもだな」

尊大にアーカルは言い放つ。

後ろに控える黒の剣士達もにやにやと嬉しそうに笑っていた。


「まぁいい

 楽しませてくれよ?」

そう言いながらアーカルは右手に魔力を集める。

分類でいうならアーカルは魔術士になる。

爆裂呪文をぶつけるがトウランスの保護結界に遮られてしまう。

「ちっホントに可愛くないねぇ」

次の呪文をぶつけ様と魔力を錬り始めた時。

アーカルの放った爆裂魔法の余波の粉塵を切り裂き

ドンっ!という音と共に何かがアーカルに向かって放たれてきた。

「なに?!」

気が付くとアーカルの右肩がら鮮血が噴き出している。

思わす肩口を抑えよろめく。


睨んだ視線の先に剣を構えたトリストが居た。

「兎ねぇ

 とんだ兎だと思うぜ?」

ニヤリと笑う。

「くっ!おいっ!」

後ろに跳び退きながら黒の剣士達に行けと指図する。

「はっ!」

黒の剣士達は一斉に飛び出した。


アーカルを追おうとするトリストの背後から黒の剣士が切りかかる。

が、それをグランの剣が弾く。

「て、、てめぇあの時のガキ?」

グランに気付いたトリンが叫ぶ。

「よぉ、おっさん」

地下通路で会った相手だとグランも気づく。

「雑魚は任せてよ!」

「上等っ!」

グランの頼もしい声にトリストも笑って答えた。

黒の剣士をグランにまかせアーカルを追う。

そのついでに立ちはだかった黒の剣士をあっさりと屠る。

グランもトリンと互角以上に戦っていた。

トリンに加勢しようとしたデインはリューズを見つけた。

ニヤリと笑い彼女に切りつける。

「きゃあっ!」

悲鳴と共に剣で受け止め防御壁を展開する。

が、リューズの防護壁はミシミシと音をたてそう持ちそうも無い。

と、背後からリューズの肩を抱きトウランスが防護壁を上書きする。

トウランスの防護壁はデインの剣をはじき、ドンっ!と押し返した。

その勢いにデインはよろめき後ろに飛ばされる。

そこには黒の聖地があった。

「げっ!」

黒の聖地に触れたデインはぐしゃっ!という異音と共に押し潰される。

咄嗟にトウランスはマントにリューズを包み込む。

肉塊と鮮血が辺りに飛び散った。

「黒の一族でも潰されるのか?」

一人の剣士を切り捨てながらシュリアンがその光景に驚愕する。

「デイン?」

トリンが振り返り叫ぶ。

白の一族を蹂躙しようとして出て来たのに仲間が次々と屠られていく。

こんな筈ではなかった。


トリストに追い詰められたアーカルが逃げ場を無くし

黒の聖地に触れそうになる。

「エクセルっ!もっと広げろっ!」

真っ青になりながらそう命令する。

「やれやれ

 世話の焼ける」

そう苦笑いしながらエクセルはアーカルの逃げ場をつくるべく

黒の聖地をさらに広げた。


シュルルルと軽やかな音を奏でながら黒の聖地はスフスフの森に拡大する。

その時。

黒の聖地が白の結界石と接触した。

カッ!と強烈な閃光が辺りを包み皆の眼を眩ませる。

膨張する黒の聖地と白の結界石が爆ぜり爆音と爆風を巻き起こす。

それはまだ前触れに過ぎなかったが

爆風は容赦なくトウランス達を襲った。


爆風にあおられ体ごと持って行かれそうになるグランの手を

トウランスがしっかり掴みシュリアンが張った防御結界へ引っ張り込む。

ほっとした表情でグランはトウランスを見た。

防御壁の中にはすでにリューズも居た。

白の王子の防御結界は爆風も物ともせず皆を守る。

「ひぇ~、、」

荒れ狂う爆風と結界のしのぎ合いを冷や汗を流しながらグランは見つめた。


トウランスは目を凝らし

爆風の中にまだ居るであろうトリストを探そうとしていた。

少し離れたところで剣を地面に突き刺し爆風に耐えるトリストを見つける。

が、地面ごと爆風に抉られトリストが体勢を崩した。

「トリストっ!」

思わずトウランスは羽を広げトリストの元へ飛ぶ。

それは一瞬の出来事だった。


トリストを捕まえ爆風に共にあおられながらトウランスはトリストを

シュリアンの防護結界の方へ風の魔法で突き飛ばす。

トリストをシュリアンが受け止めトウランスを見た時

トウランスの背後に迫る黒の結界があった。

「トウランっ!」

グランが叫ぶ!



スフスフの都。

街にはいつもの喧騒と行き交う人々。

幻羽人のいつもの生活があった。

不意に神殿の方からゴゴゴゴと大地を揺らす轟音が聞こえてくる。

人々は不安げな表情でお互いを視合い空を見る。

窓を開け外を見る者もいた。 

其々が神殿のある方角を見あう。


神殿の方角から不気味な閃光が発せられ人々を飲み込む。

そして轟音と共に全てが吹き飛んだ。

スフスフの都も、そこに住んでいた幻羽人も

何が起こったのか知る時間さえ与えられず全てが消し飛んでしまった。

爆音と閃光の末、茸雲が立ち上がる。


そして静寂が訪れた時

そこにあったのは抉れたクレーター状の大地だった。

























文体診断というもので私の分を診断すると

「一文が長い」という結果が何度も出て、何故?何故なの~??と

そうなった理由を考え、そして気が付きました。

句読点です。

漫画の吹き出しには句読点は使わないのよ~!!!

その癖が抜けてなかったのよ~!!!


と、いうわけで今から今まで書いた物に句読点を付ける作業をします。

少しは一文が短くなって読みやすくなればいいなぁ、、、(^^;

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