↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
44/48

第43話 圧倒的な絆

 ノアによって魔導回路を完全にハッキングされ、武器の制御を奪われた過激派の暗殺者たちが次々と混乱に陥る。


 

「ばっ……バカな! 我々の宝具が起動しないだと!?」

「動け、動けよこのクソが……ッ!」


 

 混乱の渦巻く戦場を縫うようにして、ルチアたち四人が凄まじいコンビネーションで突撃を開始する。


 

「逃がしません……!『聖光・ジャッジメント・レイ』!」


 

 先陣を切ったルチアが、ノアから送られた増幅魔力を纏った純白の聖杖を振るう。放たれたまばゆい光の奔流が、前衛を固めていた過激派の防壁を紙細工のように粉砕した。防壁が消えた瞬間、その隙間を縫うようにして影から飛び出したのはヴァネッサだった。


 

「隙だらけよ、雑魚どもが!『影縫い・ファントム・ダンス』!」


 

 ヴァネッサの繰り出す鋭い暗殺剣が、敵の足元の影を正確に撃ち抜く。影を縫い付けられた暗殺者たちはその場に金縛りのように縛り付けられ、身動き一つ取れなくなった。

 そこに、圧倒的な重圧を纏ったクララが突入する。


 

「私を怒らせたな……!『崩壊・ギガント・スマッシュ』!」


 

 大剣を地面に叩きつけた瞬間、すさまじい衝撃波が地響きとともに走り、過激派の前衛部隊を一網打尽に吹き飛ばした。

 かつては疑心暗鬼に陥り、すれ違っていた彼女たちが、今は互いの背中を完全に預け合い、一片の迷いもない完璧な連携を見せつけている。


 

「くっ……! 女ごときに足元をすくわれるな、総員、フォーメーションBだ!」


 

 過激派のリーダーが血相を変えて部下に怒声を飛ばす。しかし、その背後にはすでに冷徹な影が忍び寄っていた。


 

「……残念ね。あなたたちの戦術も、組織の裏口も、すべてボクにはお見通しよ。それに、あなたも女でしょ!」


 

 シャルロットが冷ややかな笑みを浮かべ、リーダーの背後から一瞬で懐に潜り込む。彼女の放った麻痺性の毒針がリーダーの首筋を正確に捉え、男は白目を剥いてその場に崩れ落ちた。

 元・仲間たちの絶望的な表情を見下ろし、シャルロットは冷たく吐き捨てる。


 

「もう二度と、あなたたちの勝手にはさせないわ。」


 

 敵のリーダーが倒れ、過激派の指揮系統は完全に崩壊した。

 しかし、追い詰められた残党の幹部が狂気に満ちた笑みを浮かべ、懐から禁忌の自爆型魔導コアを取り出す。


 

「ふ、ふふふ……! ここまでだ! 我々が手に入らないなら、この遺跡ごとすべてを吹き飛ばしてやる……ッ!」


 

 カチリ、と起動音が響き、禍々しい赤黒い光がコアから溢れ出した。周囲の空気が急速に歪み、致命的な自爆エネルギーが圧縮されていく。

 ルチアたちがハッと息を呑んだその瞬間、ノアが前へと踏み出した。


 

「——させない!」


 

 ノアの目が鋭く光る。そして、彼の右手が虚空を掴むと、マスターキーの全演算能力が最大出力で起動した。天秤の目の幹部が持っていた自爆コアの魔導回路へ、ノアの黄金の光線が稲妻のように奔る。


 

「構成式を強制的に書き換える!!!」


 

 そう叫んだ瞬間から、軽やかな音が響いた直後、暴走しかけていた赤黒い自爆エネルギーは嘘のように霧散し、ただの無害なガラス玉へと変貌した。幹部たちは絶望に顔を歪め、脱力するようにその場へ崩れ落ちた。

 

 敵の完全無力化。

 そして、一糸乱れぬ絆の連携による圧倒的な勝利。

 

 戦場には、過激派を制圧した静けさと、互いを信じ抜いた者たちだけが纏う温かな空気が満ちていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。