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強☆人☆類 〜握力がインフレした俺はゴリラの異能使い〜  作者: 徳島静
第4章『ゴリラゴリラゴリラの名は?』
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アルメニア北部ロリ地方サナイン修道院

「見て! アレを!」


赤ちゃんの俺を抱えて無駄に走っていた真冬が空を指差す。


成増の上空には神殿が浮かんでいる。

アルメニア北部、ロリ地方――そこに存在するといわれる伝説の修道院であるサナイン修道院を模したと思われる建物だ。あまりにもこじんまりと浮遊していて視力の弱いやつなら見逃していたところだろう。


「よほどのロリコンだな。自らの居城にまでロリをからめてくるとは。ただのサイゲームス信者ではなかったということか」


神々しくもぶっちゃけちょっと地味な外観に変質的なこだわりを感じる。


「成増民よ」


成増の上空にホログラム映像が流れる。

それは玉座に偉そうに腰掛けるおじさん(現幼女)だった。

全成増に向けての宣誓が響き渡る。


「見ての通り。わたしは幼女だ。だがつい数時間前まではおじさんだった。すぐに君たちもこうなる」

「何言ってんだあいつ?」


当然の疑問を口にするのは成増一般市民たちだ。


「諸君ら成増市民は世界の中でも特に優れた選ばれし民。この輝かしい変化を享受するにふさわしい。だからわたしが幼女にしよう!数時間以内にこの成増は幼女の街と化す。わたしがそう決めた。これは決定事項だ!!」

「ふざけんな!」


ガラの悪い成増一般市民の一人が上空に向かって舌を出しながら中指を立てている。


「俺はケモ耳と年上の網タイツでしか抜けないんだよ!!スマホにアークナイツダウンロードしてから出直してこいやこのロリコン幼女願望の異常者が!!」


ケモナーほど敵に回して恐ろしいものはない。

そんな人生の教訓をひしひしと感じる光景であったが、賛同者は他にもいるようだ。


「そうだ!お前の性癖を押し付けるな!幼女になったら婦警に警棒で殴られても興奮できない!虐待になるだけだろ!可哀想なのは抜けないんだ!!」

「わたしは腐女子よ!!ホモなしじゃ生きられない!」

「テメーは終わりだ!米軍に連絡した!今すぐ滅菌されちまえや!」


流石は優れた選ばれし民である成増市民の叫びである。

公共の場所に流すレベルの電波ではない。


とその時上空を駆け抜ける空軍の戦闘機の姿が。


「やったぜ!俺たちのアメリカ軍だ!」


成増民のくせにアメリカ軍に全幅の信頼置いてんじゃねえよ。

つーかくんの早すぎだろ!


そしてアメリカ軍の戦闘機は容赦なくミサイルを発射した。

躊躇なく行われた一連の出来事だがちょっとした国際問題では?と、考えるのは俺だけだろうか。


「いええええええ!星条旗に栄光あれえええええええええ!!」


歓喜する成増民。

そこかしこを飛び交う星条旗。


お前ら国籍はどこに置いてんだ?


そしてあの浮遊した立派なロリ地方は空軍の爆撃により、跡形もない。


「えっ……もしかして本当に軍が解決してくれたのか?」

「そんなわけないでしょ?あなたは赤ちゃんのままだし何より邪悪な握力の波動は消えてないわ」


確かに。

だが大半の市民はもうお祭りモードでそこかしこで奇声を上げながら瓶ビールの蓋を開け浴びるように呑んでいる。

本当にどうしようも無い街だ。


「爆撃の真下に行ってみましょう。やつはきっとそこに」

「ああ」


抱かれるままそちらへ向かう。

そこは成増湾に近い倉庫群が立ち並ぶ場所である。


かつての隕石の影響で成増の地形は大きく変動し、海が生まれていたのだ。


倉庫の一角に無残なロリ地方の残骸が降り注いでおり、おじさんはそこにパンツが丸見えの状態で倒れていた。


俺はその光景から中身がおじさんのVチューバーに恋するキモオタの気分を少しだけ理解した。


「おのれ……アメリカ軍め。この庇護の塊と化したおじさんに……なんの躊躇もなくミサイルを撃ち込むとは!!」


これは正直キレても仕方ない案件だと思われる。


「成増を支配したらすぐに米国の支配に取り掛からねば。作戦名「幼女クローバーフィールド」を実行する時がこんなに早くくるとはね……だがまずは」


おじさん幼女はこちらを向く。


「まずは君たち親子を血祭りにあげなくてはね」


おじさんは拳を鳴らしながらゆっくりとこちらへ向かってくる。

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