天の道を行き全てを司る!!
「ごっめ〜ん待たせちゃった〜?」
俺、織田宇治春。
高校生探偵だ。
成増に住む俺は愛しの秋子の最高最善のかれぴっぴだ。
今日も愛しの小学生お姉さんである秋子と通学路で待ち合わせだ(←ここまでモノローグ)
「きゃっ!!」
「大丈夫か!?プリンセス秋子インザワンダーランド!!」
倒れる幼女。
受け止める俺。
ケータイ小説でしか味わえない至福の時は、例えるならば……ロマンスオブスカーレット!(←ナレーション)
「あ、好きです」
「俺もだ。秋子俺と結婚しろ」
「そういうことは……誰もいない時にしてください」
「素直じゃないやつだな。俺の心が他になびいてもいいのか?」
「なら……秋子の気持ち受け取ってください」
「なんなんだよオラッ!!」
限界だ。
御察しの通りこれらは全て大家さんの考えた茶番だ。
彼女が所々ガールフレンド(仮)のCMと化している理由もわからないし、こんなキモすぎて蕁麻疹出てくる台詞など口にするだけで脳細胞が3000個ぐらい死ぬ。
「何をやっても良いとは言ったが……アラサーにしてはあまりにも醜い演出だ。僕の飼い主は真性の恥知らずらしい」
マキシマ先生もご立腹だ。
犬も呆れるアラサー幼女。
重ね重ね申し訳無いが俺は狂っていない。
「辛いですよ大家さん!メンヘラ女の欲望を死後の念で強めてもこんな酷い茶番は生まれませんよ!」
「まだクライマックスじゃないのよ!この後秋子は妊娠して小学校を退学した後夫に先立たれて愛する子供をパートタイマーで養いながら数年後にかれぴっぴの残したビデオレターを見つけて涙するの!!」
「死ぬのかよ!?俺は!!」
しかも年単位で計画されてやがるのかこの茶番は。
続けたら終わんねーだろふざけんな。
「残念ながら審査員の方々もこれ以上の惨劇は目にしたくないようだ。大人しく舞台から降りてもらおうか」
見るとあいやんマンとポケカおじさんは揃って中指を突き立てて大家さんに唾を吐きかけていた。
この茶番も相まって人間の醜さ一生分に値する光景を目の当たりにしてしまった俺は辟易とする。
「なんでよ!!まだよ!秋子はまだ終わってないんだから!!」
「平成くさい加齢臭ぷんぷん丸のBBAは引っ込んでろ!」
「我々は一刻も早く令和のJKが見たいのだ!」
「やめろーーー!!秋子のじゃましないでーー!!パパーー!!ママーー!!」
声だけはシャドウバースな大家さんは割と辛辣な言葉とともに半ば強引連れ去られる。
中年男性二人に引きずられる(見た目だけは)幼女という地獄絵図みたいな光景と共に大家さんのシナリオは崩壊して終わる。
「あと二人分もこんな拷問が待ってんのか?」
後悔しかあるわけない!!
天の道を行きすぎだろ大家さん……




