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強☆人☆類 〜握力がインフレした俺はゴリラの異能使い〜  作者: 徳島静
第3章『ゴリラゴリラグラウエリ』
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23/53

WNC③

「おい……成増民で真冬ってもしかしてあいつ!成増のアーチャーか!?」

「マジかよ。ゴリラに再起不能にされてここ数年間自宅でレズの使用人に監禁されたうえに療養してたって噂の!?」

「筋肉のきの字もねー体してるじゃねーか……どんだけ過酷なリハビリ生活送ってきたんだよ」


本名意外に知れ渡ってんだな。

それにしてもあの筋肉の塊を名前だけで成増のアーチャーと結びつけるとかおまえらの洞察力に脱帽だよ。


「そう!わたしが成増のアーチャーです!」


真冬は調子に乗ったのかドヤ顔で、ボクシングの世界チャンプの入場かよと言わんばかりに両手を掲げて観客席に向かってアゴを若干しゃくらせて「ウェーイw」とか叫ぶ。


やっぱりちょっとお馬鹿さんである。


「脇!!脇見えた!!」

「あんな美少女に育つなんて、クソゴリラの鬼畜所業に感謝だな!」

「これはシコれるやつが来たぜ……」


成増のアーチャーに一ミリも関係無い変態達の歓声で会場が沸き立つ。

声が重なりすぎて階下の真冬にはよく聞こえていないのだろうか。やつはまだドヤ顔のままだ。自分がオカズにされかけているのに幸せなやつだよホント。


「今回の闘いはもはや勝敗が決まったのか!?対するブラックパンツァーことチャ=ティカ選手も入場だ!」


レフェリーが指し示す方を見るとダボダボした民族衣装を見にまとった黒人がゆっくりと歩いてくる。

成増の国際化は待った無しだ。


「それでは第二回戦スタートゥ!!」

「キャストオフ!」


レフェリーが言い終わるや否や、ブラックパンツァーの民族衣装が消し飛んだ。


「えっ!?ちょっ!何!?」


突然目の前の男がふんどし一丁になったことで真冬の脳内は大混乱のようだ。

というか真冬でなくても大混乱だ。

現に俺も何が起こったのかわからない。


「私は誇り高きモガンダ王国の次期国王。争いは好まない。だが」

「近寄らないで!警察を呼ぶわよ!!」


ガチで怯えている真冬に対してチャ=ティカは堂々とした振る舞いを崩さない。

両手を広げ敵意が無いことを表現しながらゆっくりとふんどし一丁で歩み寄る。


ここまで堂々とした変質者となると敬意すら覚えてくる。


「それでも戦いをやめないと君がいうのならば私はさらにキャストオフするだろう」

「さ、さらにキャストオフ!?」


じりじりと近寄りながらチャ=ティカはふんどしに手をかける。


「あいつ……やるのか?」

「しかし恥じらう成増のアーチャーも可愛いな」

「キャストオフしたらどんな薄い本が待ってるんだ?」


なんかもう観客たちの間ではキャストオフすることを待ち望んでいる空気すらある。


いいのかお前ら?

恥じらう女の子は見れるがやつの股間のブラックパンツァーも拝めてしまうんだぞ?


「負けです!私の負け!だからそれ以上近寄らないで〜!」


すっかり年相応の女の子とかしてしまった成増のアーチャーが卑劣なことこの上ないチャ=ティカに勝てる要素などあるはずもなかった。

勝つためにここまでやるとか……相当な恥知らずだよアイツ。


「良かった……モガンダの魂による対話が功を成したようだ」


ガチもんのサイコパスじゃんアイツ。

台詞から罪悪感全く感じねーぞ。


真冬は泣きながら敗走し、観客はそれを見て歓喜した。

どうしようもないやつしかおらんやん。

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