第3話:告げられる言葉
「クレナ…。まだあの事引きずってるの…?」
ジュナがそう言うと、クレナは少し俯いた。
「そうよ…。私は引きずってる。」
「だからって…!」
「分かってるわよ!私だって、私だって…!」
クレナは怒鳴り気味にそう言うと、泣き出した。
「…クレナ、あの子達、この前…と言ってももう1年になるかな。何となく先輩達に似てたよ。」
クレナは泣き続けている。ジュナは少し悲しそうな顔をして、再び口を開いた。
「分かってるよね…。優秀なクレナの事だし…。人形を実在、もしくは実在していた人物に似せるかそっくりに作るとどうなるか…」
「分かってるわよ…。」
今まで泣いていたが泣き止んだ…それでも嗚咽交じりだが…クレナはポツリと呟いた。
「それでも…それでも私は…」
「気持ちは分かるよ…。でも、決断して実行するのはクレナよ…。」
「………………」「もう戻らないといけないけど…涙が出たら早く壊しなよ…。1番辛いけど、ほっとけば更に酷くなるから…。」
そう言って、ジュナは帰っていった。
「分かってるわよ…私だって…」
実在している、又はしていた人物に似せた人形を作る事は禁忌とされている。
「混乱するから」等の理由があるが、本当の理由は
「人形にあまりに強い感情が強まった事による暴走」
原因は未だに不明だが、一説によると
「人形は元を辿ると人間のコピーのようなもの。実在している、若しくはしていた人物に似せて作ると、何かしらの原因で人形にも存在する負の感情が強まってしまい、その感情に耐えきれず暴走してしまうのだろう」
とされている。
これは一般には広まっておらず、人形師の学校で秘密裏に教えられる。
負の感情が強まった事を知るサインは、
「人形から涙が出る」
涙が出たら、早く壊さないと暴走により大きな被害が出る。
過去に人形を実在していた人物に似せて作った者が大勢いた。
その為人形が暴走した事による被害は
「物をわざと壊す事が増えた」
「人を傷つける行動や発言が多くなった」
等あった。
更に酷くなると
「人を殺した」
「町一つ壊滅状態にした」
ここまで被害が及ぶと、人形もエネルギーが尽き行動停止になる。しかし、あまりにも被害が甚大になるため
「可哀想だが壊すしかない」
という事が決定してしまった。
しかし、どういう理由か分からないが、人形を壊す為にはその人形を作った人形師でなければいけなかった。
幸いにして当時似せて作られた人形を作った人形師は全員生きており、人形師や共に過ごしている人々に対する必死の説得で全て壊された。
しかし、またこのような事を起こしてはいけない、同じ悲しみを味わせてはいけないという事で、誰にも言わないようにと口止めをして、更に人形師の学校を設立。そこで秘密裏にその事を教えるようになった。
しかし、クレナはそれを破ってしまった…。
今回は話が長めになってしまいました。これからだんだん話が長くなっていくと思いますが、分かりやすくを目標に頑張っていきたいです。




