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離婚物語  作者: ハロ
11/27

11話 今更子供に優しくしても、直ぐにメッキが剥がれるだけ

「思い出した!」


妹とラインしてて、やっとの事で思い出す。

嫁の体調が良くない事だった。ヤツが言うには、半年前から体調が良くないらしい。思い返すと、その辺りよりも少し前くらいから、育児も家事もしなくなった。

正確にいえば、一般的な主婦がする量の約4割程やっていたのが、1割に激減したのだ。娘の洗濯とヤツの洗濯をする程度だからな。


そういえば、冷蔵庫にほろ酔い程度のお酒が幾つか入っている。酒を殆ど飲まないヤツが、時折飲んでいる様だ。体調悪いのか?まぁ、酒は少量ならば薬となるから、間違いとは否定出来ない。


普通のごく一般的な主婦の約4割しか、家事しないのに、娘と一緒に生活しつつ、仕事は無理だろ。もう破綻している。何もかも。それも、体調が万全で、だ。


「兄貴、ヤツはアパート借りるとか言ってるけど、無理じゃね?保証人いるやろ」

「住み込みの仕事探すしかないな」


アルバイトなら!と思ったが、口にはしない。

住み込みの仕事って、子供が足枷となって雇い側も、敬遠する気もするんだが。


色々と話をして、とりあえず市役所に行くと決めた。お役所仕事で、たらい回しになるかもしれない。が、そんなのは構わない。9時から17時まで居座ってやる!勿論、明日もな!忍耐と我慢は覚えた。後は、実行するのみ。


「娘をどうするかがカギやな」

「そうだね。無理矢理、実家に連れて帰ったら、学校の下校中に連れ帰る可能性もあるからな」

「おとんに送り迎えして貰ったら?」

「それは無理やわ」


九州と関西でのやり取りになるのは、何とか避けたい。ヤツは九州で就職し、娘を引き取るつもりだ。最悪、裁判になれば、九州に行かなくてはならない。

妹が言うには、裁判を起こした場所に、出頭しないといけないと言う。本当か不明だ。

引っ越し先の住所を教えてくれる保証は無い。明日、必要な事は聞かなくてはならない。


流れとしては、市役所で離婚について聞く。親権問題で困っているので相談する。たらい回しになる場合は、虐待相談の担当を捕まえよう。そして、無料の相談窓口へと、頭の中でまとめる。


裁判がどれくらいの日数かかるかで、今後のスタンスが決まるのだ。3月末で終わるならば、それが一番だ。


全ての印籠を渡し、おさらばする事が出来る。


ゴミ以下には、ゴミ以下の生活を。部卯相応の扱いになるのは、仕方の無い事だ。今更、子供に優しくしても、直ぐにメッキが剥がれるのだよ。イチが言っていた。


「お母さん優しくなった!」


掃除や片付けした所で、そんなの僕には響かない。今までやっていない事を、今更やっているだけなのだから。同情も何も沸かない。ただただ哀れに思う。


「生活保護受けても、僕の所に封筒送っても困る」


市役所には言っておこう。赤の他人になるのだからな。


2週間程前に、ヤツのお兄さんの生活保護についての、封筒が来ていた。それを見た時はゾッとしたよ。ああ、ヤツも直ぐに同じ道を辿るのか、と。

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