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凡人でもできる現代ファンタジー攻略法  作者: 夜鐘
第一章 スケルトンダンジョン攻略 前編

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攻略の目


 今までさんざん倒してきたスケルトンたち。

 彼らは一体どのようにして私を捉えていたのだろうか。



 スケルトンはその名の通り、骸骨だ。もちろん骨だけ構成されており、頭蓋骨、その眼窩は空洞である。

 

 一方で、私が倒したオオカミのモンスター。

 モンスターといえど、「視覚」には私たち同様に『目』という感覚器官が必要なようだった。


 目というのは、極めて優れた光学機器だ。

 光を集める角膜と水晶体、光を感知する網膜、そして視覚情報を伝達する視細胞。これらが揃って初めて、光を感じ取り、世界を見ることができる。


 何度も倒してきたからこそ分かるが、やつら(スケルトン)にそんな複雑な構造はない。



 ならば、彼らはどのようにして私を感知しているのか?


 一番ありそうな説は「魔力」だ。

 これがあるとなんでもアリになってしまい困るが、一番もっともらしい仮説でもある。



 しかし、気になる点もある。

 それは、私が持っているスキル【気配希釈】の効果だ。

 正直、何をしているのかよく分からないスキルだが、このスキルを意識して使うとスケルトンに見つかりづらくなるのは事実だ。


 このことから分かるのは、

「スケルトンは私の『気配』を感知して襲ってきている」

 ということだ。

 そしてその「気配」を誤魔化されると、こちらを感知しづらくなる。


 では、これらスキルが示す「気配」とは一体何なのか?

 【気配希釈】と同様に【気配察知】のスキルも持つ私には、ある程度の察しがつく。

 

 ここで言う「気配」とは――

 「対象から発せられる『音』や『振動』」のことだ。

 

 そして残念なことに、【気配察知】のスキルでは「魔力」を察知することはできない。



 つまり、これらの示す「気配」というのは「魔力」などの()()()()()()ではなく純粋な「物理現象」に過ぎないのだ。




 もし、スケルトンの感知を「物理現象」で誤魔化せたら?




 ……光明が見えた気がする。




 ************



 ダンジョン攻略の糸口になるかもしれない発見をした私は、ある程度の食料(肉)をインベントリに入れ、急いでダンジョンを後にした。



 検証の為に必要なのは、スケルトンの(おそらく)物理的であろう感知を誤魔化せるアイテムや手段だ。

 スケルトンに目が無いことに加えて、暗い場所でも関係なく襲ってこれることを考えると、「視覚」ではない気がする。

 おそらく「音」や「振動」だろう。「赤外線」だとか言わないで欲しいところだが…。




 帰る前にスーパーや業務センターに立ち寄っていく。

 対処法が物理現象ならダンジョンにこだわる必要はない。むしろ、文明の利器に頼るべきだろう。



 なんといっても、ここは「現代ファンタジー」なのだから。



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