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召喚士に目覚めました  作者: まっきー
魔王と魔物
7/14

生きるため


「色々と聞きたいことがあるんだけど…」


とりあえず状況の説明を求める。分からないことが多過ぎだ。


エリゴールの存在自体もそうだが、「魔の頂点に君臨」だとか、とにかく情報が少なすぎる。


『簡潔に言うと、貴方が召喚し、契約をしたのがあの魔神よ。よくもまぁあんな強力な個体を喚べたものね…。最上位個体なのよ、ソロモンの悪魔って。』


ちなみに、ただの人間が使役できる代物ではないからね、とフォルンは少し呆れながら言う。



エリゴール…ソロモン72柱の序列15の魔神、未来を予見し、50の軍を持つ地獄の公爵。

ネットでかじった知識だが、あまり有名ではない悪魔だ…悪魔なのだ。しかも元の世界でも存在する名である。同一の存在かは不明だが、こちらの世界と何か関わりがあるのだろうか…



そもそもなぜそのような存在がただのサラリーマンに忠誠を誓っているのだ。謎は深まるばかりである。


《外はまだ戦闘中のようです。【魔王】の気配もあります。…ご命令を、我が主よ。》


「【魔王】ですと…!」


アグリーが震えている。

先の戦闘で生き残ったのは緑人族は、アグリー含め俺を護衛していた3人と、負傷した数名の戦士だけだった。


【魔王】、異世界から喚ばれた強い力を持つ者。

土人族の隊長が言っていた【グレイル】が恐らく【魔王】なのだろう。


この場はエリゴールのお陰で切り抜くことができたが、地上をどうにかしないと緑人族と運命を共にするだろう。


死にたくない。1度死の恐怖を体験したからこそ芽生える、現実味を帯びた恐怖。

…元の世界と比べて、生命が軽い。

これが戦争…。


生きたい。こんなところで死にたくない。

死にたくなければ戦うしかない。


俺は拳を握りしめる。

そして、エリゴールに、視線を向ける

エリゴールの表情は分からないが、俺がどうしたいのか理解しているのだろう。紅い眼光が揺らめいている。


「力を貸してくれ。」



《仰せのままに。これより、我が主の剣となりましょう。 》


黒の騎士は胸の前に剣を構える。恐らく忠誠の証だろう。



「アグリー、外まで案内を頼めるか?」


「はい。ご案内致します。」



歩きだそうとしたら、バランスを崩してよろめく。

直ぐに体勢を直したが、少しふらつく。



「そうだ…腕ないんだった。」


先の戦闘で左腕を失っていた事を思い出す。

切断面は何故か綺麗に塞がれていた。


『ああ、ワタシが治したわ。』


そんなことできるのかよ…。そもそもアンタ何もんだよ?


『今は知る必要はないわ、いずれ解るわよ。』


やんわり断られたが、答える気はあるみたいだ。

まあ今更何が来ようと驚かないけど。



左腕を失ったことで平衡感覚が優れないが、再び歩き出す。



生き延びるために。


ただそれだけを考えて進んでいた。





ーー


ーーーーッ



ーーーーーー!




…ステータス………更新…




〔【召喚魔】が閲覧可能になりました〕



〔スキル【憑依】を獲得しました〕



無機質な声が脳内に響いた。



最後までお読みいただきありがとうございます。

次回もお楽しみにしていただければ幸いです。

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