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召喚士に目覚めました  作者: まっきー
魔王と魔物
11/14

戦闘準備


⦅グッ…!⦆


【食屍鬼王】が突然の輝きに、警戒を強める。

あれは強い、そう確信した。


さっきまで相手をしていた騎士なんて既に眼中になかった。呪いによるマーキングが済んでいるし、あとでゆっくり喰い殺してしまおう。それより新たな【餌】を発見し、早く喰らいたい。




溢れ出たマナの奔流は、最後には持ち主の元へ収束する。


現れたのは人間だった。



するとその人間は視界から一瞬にして消えた。

それに虚を突かれた【食屍鬼王】は、気が付くと体をくの字にして後方へ吹き飛ばされていた。














〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔召喚が可能です〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔召喚が可能です〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりました〕

〔召喚が可能です〕

〔レベルが上がりました〕

〔レベルが上がりま…〕

〔レベルがあが……〕

〔レベルが…〕

〔レベ…〕

〔……〕



光に包まれている頃、俺の頭の中は機械音のような声がひたすら鳴り響いていた。



無限に続くかのような通知は突如別のものに変わった。


〔レベルが上がりました〕

〔[召喚士]のレベルが最大になりました〕


〔上位職へアップグレードを開始します………失敗しました〕


〔【ギフト】を送りました〕


〔スキル[覇気][超再生][悪魔化]を獲得しました〕


〔スキル統合を行います……[悪魔化][憑依]を統合し[魔神化]を獲得しました〕

〔[神格補助]をアップグレード………失敗しました…〕



世界の声が止まる。ステータス変更が終わったようだ。


力がみなぎる。さっきまでの倦怠感や不快感なんてどこかに吹き飛んだ。


目の前ではエリゴールが【食屍鬼王】に苦戦していた。


「エリゴール」



《はっ。》


騎士はひと跳びで俺の元へきた。


「あとは任せろ。」


そう言い、俺は【食屍鬼王】へ接近する。

体が軽い、軽く地面を蹴っただけなのに一瞬で目の前までこれた。

そのまま右足で蹴り付ける。凄まじい加速で繰り出されたそれは、【食屍鬼王】をミサイルのように吹き飛ばす。そのまま奥の民家に突っ込んだ。

レンガ造りの緑人族の民家は原型を留めないほど崩壊していた。


するとそこからおびただしい数の悪霊がこちらを狙って溢れだした。


悪霊共が俺を喰らいつくまで少し距離がある。

こいつらも肉弾戦で叩き潰してやろう。




ーーーーっ。




声が聞こえた気がした。




一度後ろに下がり距離を取る。

俺は物理攻撃での殲滅を諦め、頭の中に一つの【魔法陣】を思い浮かべる。


真っ黒の世界に円形の陣を投影する。

それにマナを注ぎ込む。自分の身体からマナがすごい勢いで無くなる。

そしてゆっくりと意識を現実に戻していく。


目の前には白く輝く魔法陣があった。

途端にその魔法陣はひび割れ、光の粒子を亀裂から放出させる。

その粒子がやがて一箇所に集まりカタチを形成する。


その出来かけの【何か】に、先頭の悪霊が喰らいつこうとする。



トスッ



しかしそれは叶わず、なかから飛び出た一本の光の矢に眉間を貫かれ、消えた。



ズババババババババババッ



後に続く数体の悪霊も無数の光の矢に射抜かれ針山となった。ついに悪霊共は、本体に触れる前に消滅した。




「召喚により馳せ参じた!待ちわびたぞ、我が主よ!」



美しいが、力のみなぎる大きな声が響く。

そこには純白のドレスに身を包む赤い髪の美しい女性がいた。



「我が名はバルバトス!これより主の危機をこの弓で打ち払おう!」


なんだか嬉しそうにしているバルバトスは、左手を前に出した。するとその手には、光で出来た神々しい弓が収まっていた。



バルバトス。ソロモンの悪魔の1柱、序列8位の地獄の狩人。30の軍団を率いる悪魔。元々は大天使だったともロビン・フッドだったとも言われている。



口数が少なく、落ち着いているエリゴールとは正反対で、とても活発そうな様子から、一見自分より年下の女の子な印象を受けるが、鈍く光る胸当てや、ところどころ関節を守るように軽い装備がされており少し物騒な姿をしてる。





《バルバトスか…!》



エリゴールが呟く。さっきより消耗している。

はやく終わらせないと…



するとバルバトスはエリゴールに向かって



「なんだよ、エリゴールじゃん。なにくつろいでるの?」


《……》


「もしかして…苦戦してたの?」


《不覚をとっただけだ》


「わかったわかった。私がなんとかしてあげるから、これで貸ひとつね。」


《…………》



なんだ、仲悪くね?てかバルバトスの口調変わりすぎだろ。

エリゴールも黙っちゃったよ。なんだか可哀想に思えてきた。



「ようやくお目覚めみたいだ。」


崩壊した民家から怒気を纏った【食屍鬼王】が現れた。

さらに数を増やした悪霊と共に。

そろそろこの戦いに決着をつけよう。



次回で【食屍鬼王】戦ラストです。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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