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駄復活が!!

伍爪の一人、凄惨剣ザクロを仕留めた三人とメロウス


圧倒的な力を見せつけた三人を待っていたものは…

 ヤメルダの酒場に戻ると、現実世界の警察官がいた。


「なにこの状況?」


 メロウスは混乱した。


 警察官が、三人に話しかけてきた。


「あの~、勇者毒殺未遂事件についてちょっと伺いたいんですが?」


「毒殺未遂事件?ただの腹痛でしょ?」


「いえ、それがどうやら、勇者のだけ賞味期限が二年過ぎてたらしいのです。」


「マジで?どうやったのよ?」


 警官に連れられて駄菓子屋に行くと、店の前に入れないようにコーンとテープでバリケードがしてあり、お婆さんの両手首が一枚の布で隠され、そこから出ている紐を引かれてパトカーに乗るところだった。


『なんだこの状況ぉぉぉぉお!!』(一同)


 お婆さん自身も状況がよくわかっていない様子だった。


「ほぇぇ~」


「お婆さんをどこに連れてく気だぁぁぁぁぁぁ!!」


 ロイはお婆さんを連行しようとしている警察官を制止した。


「なんだ、職務執行妨害で逮捕されたいのか?」


「メロウス様?なんですかこの見慣れない人、どこの国の人?いや異世界の人?」


「…これは多分、勇者の居た世界の警察官と言う人たちと、その乗り物パトカーね」


「なんで異世界から来るの~?勇者だな!どうせ勇者の仕業だろ!!キィィ!!」


 いきり立つロイのもとに勇者のりくんが無表情に現れた。


「ハッハッハッ、すまんなみんな」


「アンタなにやってんすか!!駄菓子屋のお婆さん捕まえてんじゃねぇよ!!」


「ハッハッハッ、119番と間違えて110番してしまったよ」


「…ん?メロウス様あれは何を言ってます?」


「救護班じゃなくて警備兵を呼んだって感じかしら?」


「つーか!異世界のじゃなくてよくない?」


 この流れになったのは、腹痛になった勇者が携帯で救急車を呼ぼうとしてうっかり警察を呼び、警察が捜査を進めた結果、駄菓子屋が賞味期限切れの駄菓子を、勇者に食わせたという線が浮上したからだった。


「えっ?でも私は賞味期限を確認して、みんなとったよね?」


「あ~あれはですね~」


「誰!?」


 トレンチコートの男が、店の奥から出てきて、かえりんにしゃべりだした。


「こちらの調べで、あれは、二つ並んだ箱の左側だけ、賞味期限が切れていたのです。」


「そんなことってある?」


「ですので~我々も、この善良そうな店主に~話を聞かざるを得~ない…わけですい、。」


「あ~そっか…」


 メロウスは、なぜそうなったか気づいた。


 答えはこうだ、数十年前の魔王幹部凄惨剣ザクロの復活による大虐殺により、この世界における勇者の象徴と言われる左利きがこの街では忌み嫌われ、左利き人口がこの街では全くいなくなってしまい、左利きが生まれると、隣村に引っ越すレベルとなったからだった。


「この街には左利きがいないから、みんな右手で取りやすい方からとってたんじゃない?」


「ん〜…そんなこと〜ありますかね〜」


「考えてみて」


 普通、同じ量が有れば取りやすい方から取る。


 多い方と少ない方なら、無意識に少ない方から無くしてしまいたくなる。


 無くなった方に新品を出す。


 取りやすい方と減っている方で、割れるが、量が近づくと取りやすい方優位になる。


 結果として取りやすい方が減りやすくなり、片側の賞味期限だけが切れて行った。


「って感じなんじゃない?」


「それだとメロウス、二つ並びの左は、全部賞味期限かあやしいことにならない?」

 

 トレンチコートの男がすぐに動き出す。


「…鑑識!すぐに調べてくれ」


 そのとき、どこからともなく声が街に響いた。


「はぁぁハッハッハッ!油断したな勇者ロイよ!!」


 かえりんが前回切り落としたザクロの手が空中で笑っていた。


「お前、失礼なヤツだな」


 バッシィィィィ!


 ザクロ後ろに突然に勇者のりくんが現れ、地面に叩き落した。


「ヘブシッッッ!!」


 地面にめり込んだところをりえぞう達に囲まれた。


「アッ、アレ?」


「流石は勇者の旦那、仕事が早いですぜ」


「は~い、勇者ロイで~すwww実際は転職したての賢者ですけど~www」


「ばっバカを言うな!メギドラリオンなんて!最初の勇者で以外で使えたものなどおらん!!」


「間違いなく僕の方が、勇者だが?」


「ザクロ今回も出て来たの?結構しつこい性質してるよね~」


「メロウス!いや!レフ…アッなっなに?」


 勇者のりくんはザクロを摘みあげた。


「お前は何だ!?いい加減な無表情で!!」


「勇者だが?」


 そのとき鑑識が、戻って来た。


「警部!二つ並んでいる者は、全て左側の賞味期限が切れておりました!!」


「本当か?」


「はい!ビックリマ○チョコに至っては、左側のシールがまだ第一弾でした!!」


「キラシールは魔肖○ロじゃなくてゼウスか?」


「ハイ!ヤ○ト爆神はおろか!ヤ○ト王子も出ていませんでした!!」


 やり取りを聞きながら、静かな怒りをザクロに向ける。


「お前のせいだな?」


「なにが?」


「僕がお腹をこわしたのだ!!」


「えっ?なに?」


 ザクロは警察に手錠をかけられた。


「えっ?なにこれいつの間に!!?」


 警官が勇者たちに敬礼をしている。


「犯人逮捕、ご協力ありがとうございました!!」


「あれ!!!?オレ乗せられてる?ちょっと?ちょっとぉぉぉぉぉぉお!!」


 ザクロはパトカーで異世界ジャパンに連れていかれた。


 悠然と見送る勇者のりくんを、呆然とメロウス達は見ていた。


「アンタくるとホッッンットォォォォに!まともになんねぇなッッ!!!」


 ロイは怒り散らしていた。


「ねぇメロウス~」


「なにかえりん?」


「なんか負けたと見せて復活ってよくあるけど…」


「うん…」


「とんだ駄復活だったわね」


 ロイの雄たけびが響く…


「駄復活がぁぁぁぁぁああ!!!」


 ひっそりと、お婆さんも連れて行かれた。

勇者が出てくるとまともな展開にならないと理解したメロウス一行。


その後の旅で素材を集めた一行は、いよいよ鍛冶屋のもとに向かうのであった。


次回 駄神器が!!

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