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ー第4項 クロードへの逆恨みと自分たちの正当化、王家からの勅命による最深部調査という最後のチャンス

第4項 クロードへの逆恨みと自分たちの正当化、王家からの勅命による最深部調査という最後のチャンス


 酒場で一番高い酒を煽りながら、レオンはテーブルを叩いた。

「くそっ、どいつもこいつも! 俺たちがどれだけ国に貢献してきたと思ってるんだ!」

 周りの客が白い目で見るが、レオンは気づかない。

「全部あいつのせいだ。クロードの呪いだ。あいつが死に際に変な呪いをかけやがったに違いない」

「そうよ。あんな陰気な男、最初から連れてくるべきじゃなかったわ」

 聖女もワイングラスを回しながら同意する。

 彼らは現実を直視できない。自分たちの実力不足を認めるより、死人に全ての責任を押し付ける方が楽だったからだ。

 そこへ、王家の使いが現れた。

 羊皮紙に記された勅命。それは、彼らにとって起死回生のチャンスであり、同時に逃れられない死刑宣告でもあった。

『ダンジョン最深部にて発生している異変の原因を究明し、元凶を排除せよ。成功の暁には、王家の宝物庫より好きな褒美を与える』

 王家もまた、魔物の減少と素材不足に危機感を抱いていたのだ。

 そして、腐ってもSランクである彼らに白羽の矢が立った。

「見たか! 陛下はまだ俺たちを見捨てていない!」

 レオンは狂喜した。

「これが成功すれば、俺たちの名声は復活する。あの商人どもを見返してやれるぞ!」

「でも、最深部って……百階層まで行くのですか? 荷物持ちもいないのに」

 魔導師が不安げに呟く。

「関係ない! 俺たちの力なら、荷物なんてなくても余裕だ。今までだってそうだっただろ?」

 違う。今まで余裕だったのは、クロードが影で支えていたからだ。

 だが、その事実に気づく者は、この場には誰もいなかった。

「行くぞ! 最深部へ! そこにある元凶を叩き潰し、俺たちの栄光を取り戻すんだ!」

 レオンは高らかに宣言した。

 その「元凶」が、彼らが捨てた元仲間であり、今や彼らよりも遥かに高次の存在と化していることなど知る由もなく。


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