CaseFileNo.9 契約
「月神流一……我に従い……その肉体を我に与えよ……貴様の血を与え……封印を解くのだ」
その声は低く覇気を帯びていた
5m以上もある背丈、ゴツゴツとした皮膚に硬い鱗、目は真紅に輝いており、背中には羽が生え、高いビルも一振りで壊してしまいそうな尻尾……
そんな巨大な龍が俺の目の前にいた。
辺りを見回すと薄暗く、広い空間のようなところだった
「お、お前は誰だ? なぜ俺のことを知っている?」
「ふん、人間ごときがこの我にお前扱いだと? 身の程を知れ」
「そんなことは知らねえよ、人間であろうとなかろうと生き物は皆平等だ」
俺がそう言うと龍は何かを考えてからこう言った
「ふん、なかなかいい事を言うではないか、気に入った! 我と契約するがいい」
契約? 契約ってあれか?
2人以上の当事者の意思表示が合致することによって成立するうんぬんかんぬん……
「契約したらなにかメリットとかあるのか?」
「メリット? そうだな……我の力が使える?とかかのぅ」
いや、なぜ疑問形……まぁいいや
「じゃあデメリットは?」
「ふむ……そうじゃのう……自分で言うのはなんじゃが我の力は強大じゃ、この力は政府も……魔王も恐れておる……じゃから、貴様は政府、魔王共に狙われるじゃろう」
政府に魔王か……俺は政府に記憶を消されているし、魔王はどのみち倒さなければならない……
「分かった、俺はその契約に乗ってやる」
「承知した……我は大黒龍・ノエル」
「ノエル……よろしくだ」
「では契約を始める……ノア!」
「はいはーいノアちゃんですよ〜!」
そんな陽気な声が背後から聞こえた
「びっくりした……いつからそこに?」
俺の背中にはノアと名乗っていた、人間の女がいた
「ついさっきですよ〜ノエル様か心送術で呼び出されたんですよ〜! オドオドしてましたねぇ〜流一様、お、お前は誰だ? って」
「…………最初っからじゃねえか!! ところで心送術って?」
「心に送ると書いて心送術、その名の通り自分の思っていることを相手の心に送り込む……テレパシーみたいなものですね」
心送術か……誰にでもできるものなのか? それなら俺もやってみたいな……
「何をくっちゃべっている、ノア、さっさと始めるぞ」
「はいはーい、全くノエル様は怒りん坊ですねぇ〜」
そう言いながらノアは俺とノエルの間に何やら魔法陣のようなものを映し出した
「我今ここに主従契約を結ぶ者、主人……月神流一にして従者……大黒龍・ノエル、主人は従者に魔力の共有を共にするとし従者は主人に力を与えることを命ずる……『オブリビエイド・シンシオ』」
……すると俺の手の甲に何やら龍の紋章みたいな者が浮かび上がった
「それはノエル様と契約をしたという証です。契約中は消えることがありませんのでご了承を……え?」
ノアは何かを見て驚いた……ノアの視線の先を追っていくとそこには一人の女の子がいた。
黒い髪のロングヘアーで目の色は赤く、背中には小さな羽が生えている、まるでノエルが人間になったかのようだ……
いや、まて、ノエルもいなくなっている、これはまさか……
「どういう事じゃ……我が、我が人間になっておるぞ!」
とりあえず速攻でノアが魔法で服を出したのが幸いでした……
「いや、俺に言われても知らねぇよ」
「それについてはノアが説明をさせていただきます。今回かけた主従契約魔法は、龍と龍、人間と人間とのように2人が同種族によって成立する魔法となります……ただ、今回は流一様とノエル様、人間と龍という別種族で契約魔法をかけたため、従者が主人の種族の容姿になったのだと思われます。」
てことは俺とノエルのの立ち位置が逆だったら俺が龍の格好になるってこと!? なんか……いやだな、ゴツゴツしてるし、動きにくそう
「それはいつになったら元に戻るのじゃ?」
「それは未だ不明です……申し訳ございません」
「まぁ良い、ゴツゴツしてたし、なんか動きやすいし」
考えてること一緒かよ……
「1つメリットデメリットがあります。」
「ふむ、話してみよ」
「まず、メリットから……今までここの空間の中にいましたが、人間の姿になったことによって人間世界に行くことができます。」
「ほう、それは興味深い……ずっと封印されていたので街がどう変わったのか、楽しみじゃのう……」
封印されてたの……あ、最初の方で言ってるわ、全くもって忘れてたぜ……
「デメリットは、まず、この空間にいることは出来ません、従って、流一様のいる、人間世界に行くことがあります。人間世界ではこの空間とは違って、飲食をしなければ生きてはいけません」
「ほう、食事か、それもまた興味深い……」
あーあヨダレ出てるよこれがあのでかい龍だったとは思えねえなぁ。
「ですので、この空間にはもういられません……それでは人間世界に行きましょう……場所は龍一様のお部屋でいいですね」
いや、勝手に決めるなよ……まぁ学校があるしどこかの知らない森の中とかよりもましだ。
「それでは出発します。私はここに残れますので何かあればノエル様に頼み心送術でお呼びください」
ピカッ───
目の前に閃光が走ったと思うと、もう寮の部屋の中にいた。
「ふむ、ここが流一の部屋か……ちと狭い気がするがまぁ良い」
時計を見ると7:30を過ぎていた。いつもならば学食を食べ終わって制服に着替えている時間だ。
ガチャッ
すると学食て食事を終えたのだろう、アルが部屋に帰ってきた。
「あ、りゅういち、どこにいたの?心配したん──誰?その人……まさか浮気?」
「いや、誰とも付き合ってないのに浮気はないでしょ……こいつ大黒龍・ノエル、なんやかんで契約することになったんだ」
「そ、そうだな……って大黒龍!? 魔王も恐れるという!? 大黒龍・ノエル様!?」
「よいよい、気軽にノエルと呼んでくれたらいい、して、そちの名前はなんと言う」
「アルテナ・ハーミィといいます」
「ふむ、どこかで聞いたような……まぁ良いそれではよろしく頼むぞ、アルテナ」
「は、はい!宜しくお願いします、ノエル」
なんか、仲良くなったぞ、まぁいっか……
ふと時計を見ると7:50になろうとしていた。ちなみに8:10までには教室に入っといてもらわなければならないのだ。
「やっべぇ、急いで着替えないと……あ、着替えるからなー先に言ったぞー」
といい一瞬で服に着替えた
「ところで流一、お主が学校とやらに行ってる間わしは暇じゃ、何をすれば良い。」
「今日は1時間しかないらしいし、ちょだとの間待っててくれ、その後どっか行くか」
「な、ならわしは商店街とやらに行きたいぞ! 飯が売ってあるのじゃろう? 終わったらはよ帰ってこい!」
あ、もう行く前提なのね、ま、買いたいものもあったしいいか
「おう、分かった、アルも一緒に行くか?」
とアルに尋ねる
「え? いいの? やった!」
と手を上にあげてバンザーイのポーズしている……
とりあえず教室行かねえと遅刻になっちまう。
ノエルを部屋で待つように言い俺達は教室に向かった。
俺とアルはこの後教室で恐ろしい目にあうとは思いもしなかった。
さてさていかがだったでしょうか!
なんと流一が契約!! これからどうなるんでしょうか。
次回もお楽しみください!
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誤字、脱字があればしてくお願いします!m(_ _)m
それではまた次回おあいしましょう!




