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生真面目マリーは生きるために嘘をつく  作者: 苔茎花
第二章 竜と竜

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#10 生徒会長

 魔術の訓練は進歩したように思えたが、それは赤子がハイハイできたという程度だったに違いない。「第一術式 盾」とは、最も簡単な術式と呼ばれるものだ。盾を作る程度ならば、子供だってできる。しかし、その巧拙に差があるように、最初の一歩を踏み出すのは簡単だが、できるのと極めるのでは、大きな差がある。クラス分けはそれをわかりやすくするための授業だったと言えるだろう。といってもその簡単な最初の一歩も踏めていないのが私である。リア様のように自身の周りに球体の膜を作り出す。というのがイメージだが、全く掴めずにいた。

「いや、なんかガッとやるんだよ。ガッと」

「...はい」

正直言えばこの先生との相性が悪い気もしなくもない。

リンゴォ氏曰く、私は一度すべてを理解しないと全くできないらしく、逆に言えば、理論さえ先にわかれば理解は早いらしいのだが、如何せんこの先生に聞いても理論は帰ってこない。

「大丈夫。何度も繰り返してればいける」

「・・・はい」

魔力を感じ取るのは「言葉」なのだと理解した。しかし、この第一術式 盾は全く「言葉」という定義に収まりそうにない。シズカさんに言われた通り、この理解の仕方からまずかった気がしないでもない。

不出来な付き人を見かねたのか、リア様が見に来た。

「##~~」

「リア様・・・」

「#%?」

何がわからないの?と言わんばかりだが、リア様にもきっと理解はできまい。だってリア様もこんな所で突っかかったことはないだろう。

でも、言ってしまうのだ。嘘はつけないから。

「お見苦しいところをすみません。第一術式すらわからなくって」

「#?」

「いえ、リア様にはわからないですよね」

「%%!」

そんなことない。と慰めてくれる。

「#$#%#!!」

何か説明してくれるが、何を言っているかわからない。リア様が少し後ろに下がって、手を突き出しながらこちらに歩いてきた。やがてリア様の突き出した手が私に当たるとリア様は歩みを止めた。

「##%#」

何か。もう一度やるよ。みたいなことを言っている気がする。そうすると再度リア様は手を突き出しながら近づいてきた。

「ぐえっ」

今度はリア様の手が顔面に当たってみっともない声を出してしまう。

クスクスと笑い声が聞こえてきた。まあ、恥ずかしい気はするが、間抜けだったのだろう。

リア様は悪気はなかったようなので、謝ってきた。

「どうかお気になさらず」

とは言えど、流石にリア様に何度も手をぶつけられるのは勘弁願いたいので、丁重に断った。リア様は力を入れていないのだが、いかんせん体格差と体重差があるので、どうしても私が吹き飛んでしまうのだ。

リア様はやっぱりこんな初級者にも満たない者の気持ちがわからないのかもしれない。それは持つ者の定めなのだろう。

 しかし、私はやっぱり才能がないのかもしれない。いや、わかっていたことではあるのだが、自分で改めて思うと物悲しいものだ。実践魔術以外の授業では優秀な生徒を演じているので、いっそのこと魔術など捨てて学問だけを極めたほうがリア様の役に立つのかもしれない。


 とは言えど、シズカさんに手伝ってもらっていることもあり、流石に踏ん切りよく投げ出すことはできなかった。今日も図書館で勉強をしようとしていた時だった。

「失礼するよ」

振り返ると一度だけ見たことがある人がいた。この学園の生徒会長。アレクサンドル・ヨードルだ。一度入学式の時に軽く挨拶を交わしたことがある。あの時は整った顔と穏やかで威厳のある声でやけに記憶に残っただけだったが、すぐにそれだけではないと思い知らされた。入学式の短い時間だけで彼が生徒に信頼されているというのがわかったのだ。下手したら先生よりもみんなが傾聴していたのが、雰囲気だけでわかった。貴族において雰囲気というのは、下手したら魔術の腕よりも大事なものじゃないかと私は思っている。言ってはなんだが、リア様も雰囲気ですべて誤魔化しているところも多い。リア様や生徒会長が持つ特別な雰囲気さえあれば、大抵の面倒ごとは片付くのだ。今ここにいる教室の皆もその雰囲気に飲まれ、緊張が走るのがわかった。

「やあ、リア君。こんにちは。最近は生徒会に来ていないそうだね?」

その第一声でみんなの緊張が少し解けたのがわかる。この教室に入る理由がリア様だと分かったからだ。

「体調が悪かったりするのかな?」

今ここでフォローを入れなければ、従者ではない。

「はい、リア様は少し風邪気味でして、私がお伝えすればよかったのですが、リア様はこの通り伝えるのが難しく…」

適当にでっち上げた嘘だし、私が嘘をついているのはわかりきっているかもしれないが、それでも主のために嘘をつかないといけない。

「そうか。それは災難だったね」

アレクサンドルさんはただ笑っただけなのだが、それはまるで見抜かれているかの様だった。

「ええ。リア様も風邪が治ったら顔を出すと思います」

しかし、ボロを出してはいけない。これは私のためではなく、リア様のための嘘なのだ。

「そうだったのか。ヨリイチ君には言っておくよ。彼も心配していたからね。でも、今回来た理由はそれじゃない」

生徒会長はあっさりと引き下がった。不気味なくらいにあっさりと。それは、私の嘘を暴き出されるよりも怖いことだった。

「僕が用があるのは、君さ。マリー嬢」

「へ?」

それはまるで横っ腹を突然殴られたような衝撃があった。

「#!」

リア様も流石に驚いた様子でした。

「リア君も風邪が治ったら、生徒会室に来てくれ。それじゃあ」

生徒会長が私の腕を引いて生徒会室に連れていくまでの間、私は全くといっていいほど状況が上手く掴めていなかった。


 どう見ても来賓と会談する様な華美な装飾品が目立つ部屋に通され、これまた座り心地の良いソファに座らされた。いくら座り心地が良いとしてもゆったりと腰を掛ける気にはなれない。

実態はともかくとして気分としては誘拐された様なものだ。

「御茶はいるかい? これでも生徒会の間ではお茶を淹れるのが上手いと評判なんだ」

「いえ、結構です。それよりも私は何故呼ばれたのでしょうか? リア様を差し置いて呼ばれるような身分とは思いませんが」

私は生徒会長を警戒していた。

それはリア様と似通った雰囲気を持っているからである。リア様は清らかで厚みがあり、そして何よりもその行動が全て正しく見える。そして同じ雰囲気をもった人には警戒をしないといけない。それが悪事であったとしても正しく見えてしまうからだ。そして何よりもそういった人に弱いのは、誰よりも私だ。だってリア様を敬愛しているのだから、同じ様な人にも弱いだろう。

「そんなに警戒しないで頂けると助かるんだけどね」

「男女が密室にいて警戒しないのは無理があるというものでしょう」

「なるほどそこは思い至らなかった。それは僕の過失だね。ならば早く話を終わらせようかね」

思い至らなかったというはずはないだろう。それとも他の女性には『嫌がられなかった』という意味かもしれないが。

「さて、本題は至って簡単だ。生徒会に入ってくれないか?」

「それは…」

あり得ない提案だった。

「一つ聞いてもいいですか?」

「いいよ」

「この生徒会は男性のみが入れるのではないのですか?」

「それは認識の相違というものだね。別に生徒会の規範に於いて男子のみ認めるとも女子は認めないとも書いていない。ただの不文律さ」

「規範を変えることよりも不文律を変えることの方が難しいと愚考しますが」

「僕はそう思わないね」

その発言には自信を感じた。

「少し歴史の話をしようか。そもそもこの学園が男女共学の道を歩んだのはたった六年前のことなんだよ。考えてみて欲しい。国政の殆どは男性によって担われる。そしてこの学園はどの様な形であっても国政にまつわる人間だけだ。そうであれば、女子は必要ではないし、男性のみの学校で良いはずだ」

国政に参加できない。それは今まで当然とされていた為に、何とも思わなかった。確かにそれはその通りなのだが、何か歯痒い物を感じる。

「というのが、生徒会に女性を入れない背景知識だ」

つまりは生徒会に入れないこととの因果関係は直接的にはないということだ。

「共学になったのは、男子を持たない貴族が不利になった政争の結果だ。実際女性の入学者も男性よりは圧倒的に少ない。しかし、僕はそれをおかしいと思うのさ。どの様な形であれ、女性が学園に参加した。それは国政に参加したということなのだから、女性が参加するべきなのだと」

政争結果、女性が入った。それはまるで自分の娘を道具と思っている様な貴族の思惑が見えて好きではない。そう思ったが、その思考を断ち切った。私の役割だって何ら変わらないのだから。

「でも、君が懸念する通り、確かに女性をそのまま入れるのは難しい」

問題は最初からそこだ。情勢が変わったということはそれを喜ぶ人がいると共に嫌がる人がいるのが常だ。

「しかし、丁度いい人がやって来た。リア君の通訳である君さ。リア君を入れることに誰も懸念を抱かない。彼ほど貴族らしい人はいないからね。しかし、リア君は言葉を話せないそうなると彼の言葉を代弁する者が必要なんだ」

生徒会長の思惑はわからないが、建前として理解はできる。

「代弁者を入れることは誰もが納得できる理由であり、それが女性か男性かなんて些細なことさ。最初はやっかみを受けるかもしれないが、その内君だけができると分かってくれるはずさ」

生徒会長の演説には、心を打たれた。心の底から納得できる。そう確かにリア様との間に入って、仕事を全うすることに多少の不和を生むが、その内皆も納得してくれるだろう。それは私にとってとても都合が良いことで、メリットがあることだ。

「私としてはお受けしたいと思っています」

「本当かい?じゃあ」

「しかし一つだけ条件があります」

「生徒会長と言っても別に権力があるわけではないから言われても叶えられない可能性はあるけど言うだけならただだね」

叶えるとは一言も言わないあたりにズルさを感じるが、気にしてもしょうがない。

「私を入れようとしている本心を教えて欲しいんです」

そう言い切った時、少し生徒会長の雰囲気が変わるのを感じた。だが、それも一瞬のことで気の所為だった様にすら覚える。

「それはさっき言った理由と別の理由が欲しいということかい?」

会長は抜け目無く論理のすり替えを行おうとしてくる。

「違います。その建前の裏を教えて欲しいのです」

先程言った会長の理想を建前と言い切るのは少し危険な気がした。でも、ここまで踏み込まなければわかるものもわからない。

「確かにリア様と意思疎通が取れることは大きなメリットだと思います。でもそれは私を入れるデメリットの方が遥かに大きいはずです。私を入れて何がしたいんですか?」

シズカさんの言い方は私だけがやっかみを受けるなんてレベルではないはずだ。生徒会ごとやっかみを受けるだろう。私だけが被害を受けるならまだしもリア様を泥舟の上に乗せるわけにはいかない。

「君は何故リア君が生徒会を嫌がっているかわかるかい?」

それを聞かれるのは嫌なことだった。

「それが何であろうとリア様が嫌だと言うのなら、その願いを叶えるだけです」

例え馬鹿だと思われても私はそう答えるべきだった。

「君は聡明だから、それが物事の解決手段として必ずしもそれが良い答えではないことを知っているだろう」

しかし、不都合なことに生徒会長は私のことを馬鹿だと思ってくれない。だから聞かれるのは嫌だったのだ。この問題の一番嫌なことはリア様の望みがわからないことだった。それがわからない以上、入らないという選択肢しか取れない。この問題の本当の争点はそこだ。私が入る入らないの意義はどうでも良いことに過ぎない。

「私は君がいないことがリア君にとって嫌な部分だと思っているよ」

「それは過大な評価です」

リア様は自由な方だ。私では重しにすらなれない。気付いたら何処かへと飛んでいく。

「私はそう思っているよ。そう思っている前提で、とある少女の話をしよう。少女はある人物を慕っていた。その者はリア・クローバーという。リア君は生徒会に誘われて入ったが、余り面白いものではなかった。そこで何度も抜け出したが、何度も連れ帰ることになり、面倒くさくなった。そこで少女に相談したらとんでもない計画が帰ってきた」

生徒会長も面倒だから嫌がっていると思っているのか。

「生徒会の品位を下げてしまえば生徒会に入る理由はない」

確かにその少女とは私のことだ。

生徒会は女性問題を起こして女性を入れることが難しくなっている。それは逆を言えば生徒会で女性問題をもう一度引き起こせば必ず品位を下げられるということだ。リア様が抜ける方法を探すのではなく、リア様が生徒会を嫌がる理由さえ対外的に作り出せさえすれば良いのだ。

「正直言えば前回の事件なんて共学になったから起こったなんて言われるし大変なものだよ。もし事件なんて起こされたら困ってしまう」

しかし、私は計画を建てただけだ。一体何でバレたのか検討もつかない。

「私としては絶対に同じ様な問題を起こしたくないし、リア君は是非生徒会に入れたい。そうなった時の対処法は簡単さ。その敵を味方に引き入れればいい」

敵とは私のことだろう。

「正直私程度ほっとけばよかったのでは?」

これは素直な感想だ。だってまだ生徒会の品位を下げるための情報収集の段階だった。品位を下げる手段まで思いついたが、その為のコネは持っていない。

「私はリア君以上に君を警戒している」

それは言われるとは思ってもいなかった。

「だって考えてみて欲しい。君はリア君の『口』さ。リア君が言っていようと言ってなかろうと何でも言える。唯一君にとっての懸念はリア君が違うと言うことだが、リア君に政治に興味があるとは思えない」

「私にそんなつもりは」

「そんなつもりはあろうとなかろうとそうなるさ。権力というものは人を狂わせる。ありふれた言い回しだがね」

一瞬あの衛兵が思い浮かぶ。あの衛兵は狂っていた。しかし、それにあの衛兵はそれを自覚していた。それでも尚、権力にしがみついた。

「だって君はまだ自分が権力に狂っていないと思い込んでいるだろう」

「それは⋯⋯」

それは背筋を凍らせる言葉だった。

本当に権力に狂っていないと言えるのか。リア様の言いたいことを無視して私が言いたいことを言っていないか。私ならリア様以上に上手く政治をできると思っていないか。

「それで生徒会に入ってくれるかな?」

会長のその一言で目の前の現実に意識を戻した。

「それはお受けしたいと思います」

デメリットとメリットを考えればメリットの方が多いくらいだ。生徒会の不祥事を起こすのも、リア様が逃げ出す現状もいい状態だとは思えない。私がリア様の隣にいれば多少はサポートできると思う。

「君はデメリットとメリットを考えればメリットの方が多いと思っているかもしれないけど」

心を読まれたかと思った。

「君はもっと周りを見るべきだ。リア君の周囲だけでなく君の周りをね」

「はい? そのつもりですけど」

だけど少しその指摘は的外れな気がした。

「まあ、君が真面目に受け取るか受け取らないかはお任せするよ」

「いえ、真面目に聞いてますけど」

自分のことは自分でできる。それはいつもしていることで、いつも気にかけていることなのだ。慢心こそするべきでないけど、気を配っている。

私の態度を見ると会長は踵を返すように応接間から出る。

「君がそれで良いなら、生徒会のメンバーを紹介しよう」

そのまま生徒会室に入ると驚いた様子のヨリイチさんと目が合った。

「ヨリイチ君、他のメンバーは?」

「今はいませんが、あの、そちらのマリー嬢はいかがされたのですか?」

そのヨリイチさんの疑問には全く答えず、会長は紹介する。

「皆がいるタイミングが良かったのだが、仕方ない。紹介しよう。こちらマリー・スプリングフィールド。リア君の補佐として就く。こちらヨリイチスメラギ。生徒会の副会長だ」

ちょっと待ってください。とヨリイチさんは言うが、それを全く無視して生徒会長は生徒会室の外に進んだ。それは出口であり、他の生徒会役員の所に連れて行くのかと思ったが、違う様だ。

「紹介しよう。こちら」

扉を生徒会長が開けると、目の前の御方と目が合った。その目がどの様な感情かはわからない。

「リア・クローバー。生徒会書記だ。こちら君の通訳者を務めるマリー・スプリングフィールドだ」

生徒会長のわざとらしい紹介に乗っかる。だってリア様にはきちんと言葉で説明したかったからだ。

「これからリア様の通訳を務めさせて頂くマリー・スプリングフィールドです。お願いします」

「#?」

恐らく大丈夫かと聞いたのだろう。

「はい、大丈夫です。覚悟を持ってこの場に立っています」

「・・・」

リア様の沈黙が怖い。

だってこれはリア様に聞かずに決めたから。でもこれは必ず必要となる。

リア様と目がまた合った。でも今度の感情はわかる。リア様も何かを決断したのだ。

「#」

なんて言ったかはわからない。でもわからずとも不思議と返事を返していた。

「はい! お願いします」

いくつか予想していなかったことが起こったが、前の事件からすれば穏やかなものだ。それにリア様と一緒になれて良かった。晩から朝まで一緒になれないのは仕方がないが、生徒会にまでリア様を取られてしまうと少し寂しく思っていたのだ。でも、これからは———

「いや、ちょっとお待ち下さい」

少しいい雰囲気だったのがヨリイチ副会長の一言で崩れ去った。

「会長、そもそもうちは前会長の女性問題のせいで厳しくなっているんですよ。それに生徒会に女性を入れるなんて」

「彼女は通訳として入るだけさ」

「それでも!」

副会長は会長を説得するのが難しいと思ったのか、私に振り向いた。

「君はわかっているのか? 会長は君にとって都合の良いことを言ったんだろうが、君は下手したら目の敵にされるぞ」

「承知の上です。その上で認めてくださりませんか?」

ただ真摯に見つめる。それだけしかできない。

ヨリイチ副会長は目を外すと会長に向き直った。

「会長、私は認めませんから」

「悪いけどこれはもう決定事項だ。気に入らないなら裁判でも起こすといい」

まるで本当の貴族みたいだ。

流石に裁判を起こす気はないのか、ヨリイチ副会長は出ていってしまった。

「彼は優しすぎるね」

生徒会長の言葉が少し耳に残った。


 私が生徒会に入ることは正式な発表がある前に広まった。噂は尾ひれを付けながら広まった。ある時は好意の目を向けられた。しかし、その殆どは悪意をもった眼差しであった。この時の私は知らなかったが、私がこの選択をする前から暗雲が立ち込めていたのだ。この時の私は選択を間違えたとは思っていなかった。噂など耐えていればいつか消え去るものだと思っていた。しかし、その悪意の潮流に流されるのは私だけでなく、周りを巻き込んでいることなど検討もついていなかったのだ。

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