The door of confusion
ワンダーランド・ボーイとリオは、光の庭園を抜け、古びた石造りの通路に辿り着いた。
その先には、二つの扉が並んで立っている。
一つは光に包まれ、もう一つは淡い影をまとっている。
「……また選択か」
リオは小さくつぶやき、手を握るワンダーランド・ボーイの手をぎゅっと握り返す。
「怖くないよ。リオとなら、どっちでも行ける」
ふんわり笑う声に、リオの胸が熱くなる。
この世界では、ただ一緒にいるだけで、心の奥が満たされる感覚があった。
二人は互いに目を合わせ、深呼吸をする。
影の扉からは微かなざわめきが聞こえ、光の扉は温かい風を送り出している。
どちらも正しく、どちらも危険――選択の重みが、静かに二人の心を試す。
「……俺、行くよ」
リオが一歩踏み出すと、ワンダーランド・ボーイも迷わず並ぶ。
その瞬間、影の扉から光が漏れ、二人の影を揺らした。
手を離さず、肩を寄せ合い、二人は一緒に扉を押す。
扉の向こうには、青白い光が満ちた広間が広がり、
まるで二人の名前を呼ぶ場所のように、温かく、そして少し切ない空気が漂っていた。
「ここ……」
ワンダーランド・ボーイが息を呑む。
二人が歩くたびに、床に反射する光が踊り、まるで心の奥まで照らしてくれるみたいだった。
リオはそっと少年の手を握り、目を合わせる。
「一緒に来てくれて、ありがとう」
その声に、少年は小さく笑った。
「呼んでくれたから、迷わず来られたんだよ」
胸の奥で、名前を呼ぶ力と、呼ばれる安心が絡み合い、
二人の距離は静かに縮まっていく。
迷いの扉は、二人にとっての試練だった。
でも、二人で歩けば、怖いものなんて何もない――
そう確かに思える瞬間だった。




