表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワンダーランド・ボーイ  作者: 櫻木サヱ
光と闇の交差点

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/47

The door of confusion

ワンダーランド・ボーイとリオは、光の庭園を抜け、古びた石造りの通路に辿り着いた。

その先には、二つの扉が並んで立っている。

一つは光に包まれ、もう一つは淡い影をまとっている。


「……また選択か」

リオは小さくつぶやき、手を握るワンダーランド・ボーイの手をぎゅっと握り返す。


「怖くないよ。リオとなら、どっちでも行ける」

ふんわり笑う声に、リオの胸が熱くなる。

この世界では、ただ一緒にいるだけで、心の奥が満たされる感覚があった。


二人は互いに目を合わせ、深呼吸をする。

影の扉からは微かなざわめきが聞こえ、光の扉は温かい風を送り出している。

どちらも正しく、どちらも危険――選択の重みが、静かに二人の心を試す。


「……俺、行くよ」

リオが一歩踏み出すと、ワンダーランド・ボーイも迷わず並ぶ。


その瞬間、影の扉から光が漏れ、二人の影を揺らした。

手を離さず、肩を寄せ合い、二人は一緒に扉を押す。


扉の向こうには、青白い光が満ちた広間が広がり、

まるで二人の名前を呼ぶ場所のように、温かく、そして少し切ない空気が漂っていた。


「ここ……」

ワンダーランド・ボーイが息を呑む。

二人が歩くたびに、床に反射する光が踊り、まるで心の奥まで照らしてくれるみたいだった。


リオはそっと少年の手を握り、目を合わせる。

「一緒に来てくれて、ありがとう」

その声に、少年は小さく笑った。

「呼んでくれたから、迷わず来られたんだよ」


胸の奥で、名前を呼ぶ力と、呼ばれる安心が絡み合い、

二人の距離は静かに縮まっていく。


迷いの扉は、二人にとっての試練だった。

でも、二人で歩けば、怖いものなんて何もない――

そう確かに思える瞬間だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ