↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/13

Account


「エイジ!」


エイジが覚醒薬を投与した後、クロエはエイジに駆け寄っていた。

深く刺しすぎたUSBメモリを抜き取る。


「なんだそのガキ、気を失って……ってそれは電能覚醒薬じゃねーか!おい女どけぇ!」


キュウはドアを開け、クロエを突き飛ばす。

力が強かったのか、金具に当たり、クロエは気絶する。


そしてエイジの体を確認する。


お目当てはアルファベットの痣だったが、それは左手の甲に浮かんでいた。

そこにはアルファベットの"A"が浮かんでいた。


「おいっ、キュウ!何があった!」


いつの間にか帰ってきていたのか灰の男が車に近づく。


「ユウキさん!こいつ電能覚醒薬を自分に投与しました。どうやら痛みで気を失った様です!」

「…んだとっ!?面倒だな……」

「大丈夫ですよ、さっさと殺しちまえばいいんです。どうせ起きても所詮Aです。何か出来るわけでもがっ!」


キュウが話している最中に灰の男、ユウキがキュウの首を掴み締め上げる。


「いつも言ってんだろ。電能のアルファベットはあくまでも頭文字なだけだ。強さは関係ない。あくまでZの方が希少価値が高いだけだ……全体を見れば攻撃系の電能力が少ないのも確かだがな」


そこまで話すと手を離す。

地面に落下して咳き込むキュウ。

能力を使っていないが握力だけで喉元に痣が出来ている。


「電能力が使えなくなる対電能力者拘束具を持ってこい。俺たちは近くの倉庫に移動する!」

「こ、殺さねぇんすか!?」


近くの黒スーツに声をかけるユウキに質問するキュウ。

ユウキ自身は苦虫を噛み潰したような顔をしている。


「こいつの言うことが真実だったからな。ストロボスコープなら上もそう言えってんだ。無駄に金を使っちまったじゃねぇか。きっちり上に請求しねぇとな」


イライラを隠さずに舌打ちをする。


車を海に突き落とし、黒スーツ達は移動を開始する。


「ウド、てめぇかSecretGirlを持て。キュウ、さっさと立て!行くぞ」










エイジが目を覚ますとキュウがエイジの手を掴んでいた。


「お、おはようさん」


足を縛られ立つことができない。

この状態では動くことは出来ないだろう。

しかし、キュウは服を捲り左手に機械の拘束具を取り付ける。

左腕が完全に隠される。


「これか?これは対電能力者用拘束具だ。これをつけられちゃどんな電能を持っていようが電子人類以外だぜ」


ニシシッと笑うキュウ。


「無駄口叩くな、キュウ!」

「はいっす!」


拘束具を取り付けると離れていく。


いつの間にやら場所を移動したのかエイジのいる場所はどこかの倉庫だった。

トンネルの出口から見えた港の倉庫のどれかなのだろう。

確かあの時見ただけでもかなりの倉庫があった。

その内のひとつなら探すのは大変だろう。


救援が偶然見つけてくれるのは有り得ないだろう。


クロエは少し離れた場所に縛られている。

身体をXの字にされ、全身を拘束されている。

しかし、喉の傷だけを晒している。


目が合う。

どうやら先に目を覚ましていたようだ。

辛そうだが、エイジを気にする様に視線を向けてくる。


ユウキは机に座り、トランプをしている。

対面にはウドと呼ばれた巨体の男が座り、ディーラーを務めているのかキュウがカードを配っている。

他の黒スーツは出入口を見張っている。

人数が少ないが、きっと外を見張っているのだろう。


「大人しくしてろよ。今脳から情報を吸い出す抽出屋を呼んでる。事務所の機械でも出来るがお前が電能力者になっちまったからな。また金がかかるぜ……」


金がかかるといいながら顔は上機嫌だ。

どうやらトランプゲームが楽しいようだ。

傍目から見てユウキが強いのか、ウドは負け続けているようだ。


「なあ、灰男」

「なんだクソガキ」


楽しそうなユウキにエイジは話しかける。


「これから俺らはどうなる?」

「聞いてどうする?」


質問に質問で返す。

これはわざとエイジに問いかける。

余裕であるという現れだろう。


「興味本位」

「ふっ、ふはは、ははははは!!お前面白いな」


返答が面白かったのか笑い出すユウキ。


「これならちゃんとお話出来たかもな。やっぱり怒ってちゃ人間駄目だな…」


ひとしきり笑うとユウキは話し出す。


「言ったおり抽出屋が来たらお前の脳の情報を抜き取る。他にもSecretGirlを売り渡す売人も来たら同じくだ。それで一通りはおしまいだ」


その言葉にエイジは黙る。

どう考えても自分の力じゃ解決できない。

拘束具で電能も封じられている。電能力には頼れない。


そんなエイジにユウキは話しかける。


「予定ではこの後にお前を殺すつもりだったんだがな。笑ったついでにお前にチャンスをやるよ」

「え?」

「ちょっ、ユウキさん!」


疑問はエイジ。

上司の勝手に驚いたのはキュウだった。


「抽出屋が来るまでどうせ暇なんだ。誰かを呼ぶ訳に行かねーし、ウドのやつは弱いからよ。美味しい話だぜ?」

「ユウキさん!そんなことする必要無いっすよ!大人しく待ちましょう!それにゲームなら俺が……」

「お前は電能力使うからな。拘束具は使ってるしな。というかお前抽出屋に連絡したのか!?」

「え?俺がするんすか?」

「お前以外に抽出屋へ知らせられる奴なんている訳てねーだろ。さっさと外行ってやってこい!……それと戻ってくる時にアレもってこい」

「ういーす」


キュウは反論するが一蹴される。

抽出屋に連絡していなかったのかキュウは倉庫を出ていく。


エイジに取ってそれは破格の条件だった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。