信用と信頼
「つまりは私はギルドに異世界の知識・文化・道具・料理のレシピ等を教えれば良いと?」
「そうだ。根本的には国がやっている事と変わらんと思われるだろうが、我々は兵器・武器に関する事は聞くつもりも無いとゆうわけだ。」
「でもそれはどんな事でも軍事や兵器と切っても切れないと思うのですが?例えば農作業の効率化できる方法を知っていたとして、それが齎すのは安定した食糧供給ですが・・・・それは間接的に軍事・・・厳密に言えば兵士達を養うための物と捉えれると思うのですが?」
「確かにそうゆう側面もあるだろうが、それは間接的にであり直接性が無い限り当てはまらない」
「しかし現段階で調理器具や風呂等の火を起こす道具類には規制がかかっていますよね?」
「それは火そのものに危険性がある以上避けられない道なだけで・・・・」
「それは食物に関しても同じでは?ジャガイモもソラニンとゆう毒性があります、火を通さないと食べれない食材も多いですし・・・・結果、新たなばれない毒を生産する行為とも捉えれるのですが?」
「それでは極論だ。我々はそこまで愚かでは無い」
「極論も論理です!そこら辺の線引きが明確でないのに何故ギルドだけは潔白だと言えるのですか!?」
「そっそれは・・・・・」
「実際、今の段階で渡り人の齎した技術・文化・料理ete・・・・・ほぼ全てにおいて特権階級の人間は仕様許可が下りていますよね?無能で浪費家で絵に書いたような貴族様達は普通に問題なく使用している物を何で民間に下りていないのですか?私も最低限は調べましたが渡り人が明確にこの世界に来た記述が在るのが凡そ2万年前・・・それから1000年前後に新たな渡り人が来ているのにも拘わらずにです!コレっておかしくないですか?」
激しく言葉を交わす志信とタンクス・・・・嘘を見抜く魔道具でタンクス達に質問をし始め、既に数時間が経っていた。志信は相手が濁したり曖昧な表現をした事柄を厳しく追求し、明確な答えを求めた。
何故こんなにも根掘り葉掘り答えを志信が求めているのかは、今後の自分の人生が大きく変わるターニングポイントだと理解しているからに他ならない・・・・
今、志信を求めているのは国・教会・ギルドの3つの勢力だ。どの勢力も一個人で対抗しようにもどうにもならないのは目に見えて分かっていて、どれにも属さないと言って再び何処か森の奥深くでコソコソ暮らす訳にもいかず、どれと手を組めば自分の・・・いやシリエルを含めて安全に今後生活できるのかが掛かっているのだから慎重にならざるを得ないのだ。
そんな白熱した討論の最中タンクスのフォローに当たっていたロナルドが割って入ってきた。
「シノブさん・・・そろそろイイ時間なので今日はこの辺で切り上げて、続きはまた明日とゆうのは如何でしょう?」
そう言われふと目線を窓に向ければ日はとっくに沈み夜空には星が輝いていた。
「ふぅ・・・・そうですね・・・・・では今日はこの辺で終了にしましょう」
そう言って志信が立ち上がるとその場にホッとした空気が流れた・・・。そんな皆の気が緩んだ瞬間、志信はさらに質問を投げかけた。
「そうだ!今日最後に聞いておきたいのですが、私を保護するのは・・・それ以前に、今までお話した約束をギルドの上の方で必ず認めてくれるって保障はあるんですか?」
その質問にタンクスは拍子抜けするほどサラッと答えた。
「ん?その辺は大丈夫だ。俺がそのギルドの最高責任者の1人だからな」
「あっ!それならぁ・・・・・・・・・・・・・・は?・・・・・・今、何と?」
「だから俺がギルドの最高s・・・・」
「いやいやいやいや!それは無いでしょ!!嘘でしょ!?冗談だよね?」
「嘘でも冗談でもない、ほらよく見ろお前さんの魔道具は赤く光ってるか?光ってないだろ?だからこれは真実だ。」
(・・・・・・・・・・・!!?ウソウソウソ、ウソ!ウソ!!ウソ!!?そんな訳・・・だってえっ?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええぇぇぇ!!!!!!!!!?)
あまりにも信じれない事実にその場でフリーズしてしまう志信・・・・・・・それを見かねてかため息まじりにロナルドが説明し始めた。
「シノブさんが信じれないのも分かります。コレ・・・もといタンクスは本当にギルド最高責任者の1人なのです・・・残念ながら・・・・」
「オイ!『コレ』って言った『コレ』って!しかも残念とか!それでも俺の副官なのか!?」
ツッコミをいれるタンクスを華麗にスルーしながらロナルドは説明していった。
そもそもギルドは明確な人数は不明だが数名の幹部達により全てのギルドの方針等を決定している、その発言権は絶対でありその人数共に性別・種族・年齢・に至るまで全てが謎のままである、それは幹部達の身の安全の確保と共に何処に幹部がの目があるか分からない状況し、国々への牽制や部下達による謀反や裏切りを防いでいるみたいだ。
そしてその正体不明の幹部が・・・・この目の前に似る筋肉マッチョメンのタンクスだと言うのだ。志信からしてみれば、車のディーラーに車を購入するかどうか値踏みするために訪れて、たまたま対応したのがそこの店の店長でその店長は『実はこの車会社の社長なんですよ』といきなりカミングアウトされた様なものだ。
明確ではないが読者に分かりやすく言えば・・・故アップルCEOのスティーブジョ〇ズが地方のアップルストアで店員してた感じだと思えばその驚きは納得できると思う
兎にも角にも驚きのあまりフリーズしていた志信は、突然笑い始めた。
「プッ!フッフ・・・・フッアッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
「おっおい!突然どうした!?だっ大丈夫か?」
「ヒーヒーヒッー、お腹痛いぃ腹筋ヤバイ!プフッ・・・・・ウフフフフフフフフフフッ!」
腹を抱え悶え苦しみながら大笑いする志信が落ち着くまで数十分の時間が掛かった。その間タンクスやロナルドは困惑するばかりで、エルもどう声を掛ければいいか分からずオロオロするばかりだった。
未だ時折ヒクヒク痙攣しながら小さく笑う志信だったがようやく話せるまでになり、改めて立ち上がり魔道具をしまうとタンクスとロナルドを真っ直ぐ見つめた。
「ふぅ・・・・私、貴方達を信用する事に決めたわ!」
(((!!!!!?)))
志信以外の3人は突然の話に驚きを見せた。
「それは、俺がギルドのトップの1人と分かったから?それとも・・・」
「それは違うわ、そうねぇ・・・・切欠はその会話だけれどその時の貴方達の反応とか、今日のやり取りでかな?」
「それでは今からギルドの保護に入ると?」
「それとこれとは話が別よ、話し合いはきっちり納得できるまでするわ!だけどギルドうんぬん別にして貴方達個人を信用しようと思ったの」
そう言うと志信は『それじゃあまた明日来るから、それと私達の依頼のお金も明日受け取るから用意しておくのよぉ~』と言い残すとエルを連れてギルドを後にした。
そして志信達が帰った静まり返った部屋でタンクスとロナルドは深いため息を吐きながらソファーに座りなおし落ち着きを取り戻していた。
「何とか信用は得られたみたいですね・・・・」
「あぁ、けどあの嬢ちゃんの相手は疲れるぜ、常に威圧と交渉のスキル使い続けてるのにあの嬢ちゃんときたらケロっとした表情で逆に俺に詰め寄って指摘して逆に威圧してくるんだぞ?在りえるかこんな事?」
「普通は信じられませんよね、隣のシリエルさんはキッチリ効果があるように見えましたし・・・私も感じていましたが、まぁシノブさんは渡り人だから効果が無いとかなんですかね?何せ私を半殺しにしましたし・・・・」
「まったく今日は驚く事ばかりだぜ!最初の計画では口論になった所をお前が拘束して、ステータスをその魔道具で盗み記録しその後、ここに連れて来て俺の威圧と交渉のスキルで言い包めるつもりが・・・・」
「対等・・・・とゆうより常に彼女のペースでしたもんね、今回の渡り人にはスキル効果は効かないんでしょうか?」
「んな分けあるか!恐らく嬢ちゃん固有スキルだと思うぜ、とゆうかそうでなけりゃレベル61のお前を半殺にした挙句にスキル無効化なんてあってたまるか!」
「本当に、そだとイイんですけどね・・・・・・」
そう言いながらロナルドは席を立ち窓まで歩くと、夜空をジッと見つめた。そして何かを思ったのか小さくため息を吐くと振り返りタンクスと話を再会した。
「とりあえずは明日が鬼門ですかね、明日何とかできてギルドの保護下に入ってくれさえすれば・・・」
「たぶんだが、保護下には入るとは思うぜ?」
「そこは自信があるのですか?」
「どの道、嬢ちゃん達には選択肢はそれしか残ってねぇからさ・・・・」
そう言ってタンクスは何か考えているのかそれから口を開くことは無かった。
一方その頃、宿に帰った志信とシリエルは食事を終え互いの体を拭き終えるとラフな肌着に着替え部屋でのんびりと過ごしていた。
「そういえばあんなに簡単に彼らを信用してもよかったのか志信?」
「んー?信用はできると思うよ~、ただ信頼はしてないけどねぇ~」
「?・・・・・信頼と信用って同じではないのか?」
「別物だよ、信用はその人を信じられ簡単なことでは裏切ったりこっちをハメたりと、そうゆう事をしないと思える人物だよ」
「じゃあ信頼とは?」
「信頼は表面的でなく内面的・・・まぁ心のそこから信じれる人かな?要はどんな時でも信じ背中を預けられる人だよ、この世界じゃあエルと爺さんしか俺は信頼できる人物はいないよ」
「/////////そっそうか・・・・」
信頼していると言われエルは嬉しくも恥ずかしそうに目線を逸らした。そんなエルを見て志信はニマ~っと笑うとエルを背後から抱きしめた。
「むぅ~、顔を真っ赤にしてエルったら可愛いぃ~♪」
「こっコラ!くっつくな、そんなに胸を押し付けて私に対しての当て付けか!?」
「まっ、エルったら胸の事気にしていたのねぇ~そうと言ってくれれば私が大きくしてあ・げ・た・の・に♪」
「うひゃっ!?みっ耳を噛むにゃぁ~・・・・あっ、そこは・・・弱いから・・・ダメ・・・アンッ」
傍から見れば『リア充爆発しろ!』とか『壁は何処だぁぁぁ!!』という声が聞こえてきそうなにゃんにゃん行為をしながら2人の夜は更けていった。
とりあえず志信は当面女性のままでいることにしました。けっこう女性のままの方がとゆうコメントを頂いたので・・・・
しかしギルドとの話が長くなってきました。後2話くらい掛かりそうなんですが・・・いつになった志信達は冒険を始めるのかなぁ~
まっそんなこんなでぬるりと連載していくのでゆっくり待っていてね! ノシ




