表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/145

第94話 ご一緒してしまった



 市の日。


 焼き見世。


 相変わらず。


 黒田万吉。


 座っている。


 茶。


 焼き物。


 そして。


 次々。


 試食。


 最近。


 完全に:


「若のいる見世」


として。


 目立ち始めていた。


 そのため。


 別の商人達も。


 気付き始める。


「なるほど」


「では、

 わが見世も持ってみるか」


 一人の商人。


 考える。


 持って来たのは。


 小さめの餅。


 串に刺してある。


 食べ歩きしやすいよう。


 工夫していた。


 そして。


 若の前へ近付く。


 すると。


 当然。


 護衛。


 前へ出る。


 商人。


 少し止まる。


「……まあ、

 そうよな」


 護衛。


 低く問う。


「何用だ」


 商人。


 すぐ頭を下げる。


「黒田の若様に、

 こちらを」


 餅を差し出す。


 すると。


 万吉。


 すぐ言った。


「通してやれ」


 護衛。


 少し下がる。


 万吉。


 餅を見る。


「くれると申すのか?」


 商人。


 少し慌てる。


「えっ」


 だが。


 万吉。


 もう受け取っていた。


「悪いな」


「ちょうど、

 違うものが食いたかった」


 かなり本音。


 そして。


 万吉。


 店の女へ。


「お前には、

 こっちをやろう」


 焼き物。


 一つ渡す。


 さらに。


「まあ、

 茶も飲め」


 商人。


 少し困る。


 だが。


 流れで。


「……ご一緒してしまった」


 座る。


 茶。


 飲む。


 焼き物。


 食う。


 そして。


 餅も食う。


 万吉。


 かなり真面目に言う。


「餅か」


「少し小さくして、

 串に入れる」


「いい考えではないか」


 商人。


 目を丸くする。


「へっ」


 さらに。


 焼き物も食う。


「こちらも、

 おいしゅうございます」


「特に甘いのがいいですね」


 完全に。


 普通に会話している。


 その様子を。


 周囲。


 見ていた。


「……なんか」


「商人が、

 一緒に茶飲んでるぞ」


「どうなってるんだ、

 あの見世」


 だが。


 人は。


 さらに集まっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ