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第46話 「税も取られるぞ」 あるいは 「修理はどうなる?」



山裾の小屋。


万吉が。


見世の許可を持って帰って来た。


小屋の空気。


少し浮ついている。


「本当に、

市に出せるんですか?」


「端でも、

見世持てるのか……」


流れ商人も。


少し嬉しそうだった。


万吉。


普通に言う。


「でも、

税も取られるぞ」


その瞬間。


空気が少し止まる。


流れ商人。


苦笑。


「まあ、

そりゃそうですよね」


市。


見世。


場所を借りる。


流れへ乗る。


なら。


当然。


取り分もある。


その後。


流れ商人。


少し考え込む。


「姫路の城下の市は」


「何日かに一回でしたよね」


之正。


頷く。


「ええ」


「毎日ではありません」


すると。


流れ商人。


銅細工の男を見る。


「なら」


「直せるなら、

修理も頼まれるでしょう」


銅細工の男。


少し驚く。


確かに。


鍋。


金具。


道具。


壊れても。


買い替えられない者は多い。


直せるなら。


頼む者はいる。


すると。


万吉。


ふと思う。


「それ」


「売り上げではないのでは?」


皆。


止まる。


万吉。


真面目な顔。


「直してるだけなら」


「払わんくて、

いいだろ」


沈黙。


流れ商人。


少し困った顔。


「……どうでしょう?」


之正も。


腕を組む。


「役人に聞いてみないと」


「どうか、

分かりませんね」


その場。


少し静かになる。


そして。


皆。


なんとなく理解する。


万吉は。


「税を払いたくない」


ではなく。


「流れの仕組み」


を考えている。


物を売る。



税。


では。


直すのは?


預かるのは?


交換は?


「どこまでが流れで、

どこからが税か」


もう。


そんな事を考え始めていた。


その時。


流れ商人が。


少し笑いながら言う。


「若様」


「普通の子供は」


「見世持てるだけで喜ぶんですがね」


万吉。


きょとん。


「でも」


「止まったら、

困るだろ」


真顔。


流れ商人。


少し吹き出す。


之正も。


苦笑した。


この子は。


見世を持つ事そのものには。


あまり興味が無い。


大事なのは。


流れ続ける事。


だから。


税ですら。


「止まる要因」


として見ていた。


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