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第9話.双葉と俺の関係は?

「メル、イクデシャヨ?」


睨み合う俺と世良さんの沈黙を破ったのは、メルだった。


「メル、イク。ノアナオス、オケデス?」

「何言ってんのメル。凪ちゃんと離れないって決めてるんでしょ?今はメルの力が必要だからこっちに来てもらってるけど、俺たちと離れるって事は凪ちゃんと離れるって事になるんだよ?」

「ノア、ナ‐カマ。ナ‐カマハ タスケルデス。

メルダッテ、ナ‐カマタスケル、ダメデ?」

「メル……」


「メル、トテモヨワイ…デス。コンナタスケカタシカ、デキナス…。

…デキナスデス…。デモメルモ…ノア…タスケタイデシ…。」


ぷるぷると震えながら涙目でメルが、俺の目を懸命に見つめて訴える。


「ノア、イツモメル、マモッテクレルデスヨ。メルのバン…ハ…ナスデスカ?」


俺は、そんなメルを思いっきり強く抱きしめた。


「ハゥ!?」

「ー……こーゆうのが、俺は、ほんっっとーーに嫌だ!!!あああああ!!もぉ本当に嫌だ!!

誰かを助ける為に、誰かが犠牲になるとか、一体どこの漫画の話だよ!?

当たり前みたいに受け止めなくていい!!こんな理不尽な事!!」


俺のセリフに、世良さんが冷たい視線を向けた。


『では、どうします?』


「貴重な情報なら、ここにもあんだよ。」


俺は自分のフードコートのフードをバサッと乱暴に後ろに脱いだ。


「この顔を持ってる俺って、そちらにとっては貴重な存在になるんじゃないの?」


『双葉…様…!?……いや、違う。よく似ているが、双葉様では…』


世良さんは、今まで見た中で一番の驚きの顔を見せた。


『何者…なのです?』


Deathが消えた…


「知りません。」

『馬鹿にしているのですか?』

「いや、ほんとに知りません。」


「いちは記憶がないんだ。お前を馬鹿にしている訳ではない。」


『記憶が……』


世良さんは、少しの間考え込んでいたが

ふいに顔を上げて予想外の事を口走った。


『では、貴方は…

双葉様の恋人であった方の可能性が高いという事ですね?』



「は?」


今なんつった?



『ずっと双葉様が探していた方は、貴方だったのですね…?』


なんて?


「探しているのは、恐らくこいつだな。

ただ、見つけたはいいが…こいつは記憶がない。」


そいえば、リーヴは双葉さんに人探しを頼まれて釈放されたって言ってた!!!!


「ちょ、ちょっと待って!?

顔が似てるからって、何で恋人になんの!?普通は兄妹とかでしょ!?

何言ってんの2人とも!?落ち着いてよ!!落ち着いて!!!」

「…いちさん、落ち着いてください。」

「そうだよ落ち着いて!!!」


説明ならば、ギンの専売特許。

そうだよ。

わかり易く説明してもらおうじゃないか。


「アンドロイドに、血縁関係はありません。」

「………あ。」

「なぜ顔が似ているのか…というより、あきらかに何か絆の様な物があったのは確かですよね。

まぁ…双葉さんだけではなく、この世界そのものまで忘れるとか、どんだけ忘れたがりなんですかね。薄情な男ですね。」

『双葉様は、ずっと一人の男の方を探しておられました。

大事な大事な人なんだと。

そう言っておりました。リーダーになるときに、顔を変えたいと申されましたので、1度双葉様はパーツから顔を変えておられます。』

「…もしかして…、いちさんが見つからないから、少しでも面影を…って事なんですかね…」


あれ?

何これ?


え?


恋人?双葉さんが?


俺の?


ーーー恋人!?



「………いや、あの…。

ちょっと……言ってる意味がわからない…」


頭の中がパニックだ。

こんなの、いきなりすぎる。


キャパオーバー!!!


落ち着いて、俺。

ちょっと落ち着いて整理してみよう。


『今何と?わからないとは…?

この男、馬鹿なので?』

「馬鹿なのです。許してあげてください。」

「頭壊れてるんだ。許してやって欲しい。」

「いちはん……リア充やってんな…。こっちゃ小さい頃から命のやり取りしとんねん。彼女なんぞ作る余裕すらなかってん。羨ましいわー。青い春やってんなー。

あぁ…もういっそ爆ぜたらええわ。」

『爆ぜろ爆ぜろwwwwドッカンドッカン爆ぜ…あっ、爆弾付いてんの俺だけどねwwww』

「ドッキャン!!ドッキャン!!」

『ノア=エイルと出来てるのかと思ってましたよ僕。』

「僕もですよ。

さらには、さっきの人間達の中にも好意を抱いてる子がいるんですよ?

なぜ平民がこんなにモテるんですかね?一生に何回かはあるとかいうモテ期ってやつですかね?」

「何回かあるんか?まぁ、爆ぜるからこれが最後やな。」

『最初で最後wwww』

「ドキャーン!!」


全く整理できない。

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