第14話 ミクと未来
「無理言ってここまで来てもらって、俺から言うのも何だが、これからどうする?
あんた今日も仕事だろ、送って行くが。
間に合うかどうか。」
「もうその必要は無い。あの仕事は終わりだ。」
「どうかしたか?」
「俺の家は、監視カメラだらけだ。
昨日帰っていない時点で、治安警察の手が回っている。
何せ、俺は、前科一犯、執行猶予中だからな。
帰ったら、そのまま収容所直行だ。」
「あんた、何やらかしたんだ。
そうは見えないが。」
「ちょっとばかりな、世界治安維持法違反らしい。
捕まって、収容所の代わりに、あそこでアンドロイド品質管理の仕事をさせられていた。
もともと、ずっとそんな仕事をやってたからな。
奴らも、俺を利用したかったんだろ。」
「あんた、結構、やるじゃねえか。」
「そうだな、、、いい思い出だ。」
「そうか、詳しくは聞かないが。
あんた、一人もんか?」
「ああ、完全に一人だ。」
「だったら、ここで俺達と一緒にやらねえか。
うちには、アンドロイドとか分かる奴がいない。
手を貸してくれたら嬉しいが。」
「そうだな、、、それもいいか。
やりたいこともあるしな。」
「ありがたい。
好きにやってくれ。
部屋はビッグパティに用意してもらう。」
「寝れさえすれば、何でもいい。」
「お姉ちゃん!うわぁぁぁぁ、、!」
「おっ、レディロックがお目覚めだな。」
「お兄ちゃん、ありがとう。
わたし、頑張って笑って待ってた。
ミク姉ちゃんが、、、元気になったよ。」
「ミクちゃん。父ちゃんだよ。
夜通し頑張って、いろいろ直してくれたんだ。」
「どうだ、調子は?」
「問題ない。パーフェクトだ。
ありがとう、感謝する。
あなたのことは、未来から聞いている。」
「ミクって?」
「いつも、そばにいて助けてくれる。
やさしくて頼りになる、一緒にいて楽しい心の友だ。
彼女はリアルだ、間違いない。
何があっても負けない、本物の魂を持っている。
深夜の病院の屋上で、二人で派手にロックライブをやったらしいな。
ふっ、全く、面白いことをやる。」
「何で、、それを?」
「だから、言っただろう。
未来から聞いたって。」




