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23 休日の過ごし方

休日で学校がお休みのアトミック王子とスコット君。

遊び場の深緑の森で皆遊んでいます。

アトミック王子はゲイル様に相談したい事があるようですよ。

今日は学校はお休みです。


正確には今日と明日が休日です。

地球と同じと思ってください。


そんな休みの日は、もちろん遊びに行きます。

子供ですからね、休日に遊びに行くのは当然です。

どこに遊びに行くかといえば深緑の森なのですが……。


スコット君にとって遊びとは鍛錬の事以外、他にありません。

幼い頃からそうでした。


王都でケーキを食べに行くこともありますが、そこは男の子、森で動き回っているのが楽しいのです。


フラックスちゃんはケーキも大好きですが、以前と違って週に2日しかスコット君と遊べません。

だからこの2日間は、深緑の森で目一杯遊び倒します。


いや、スコット君が学校に行っている間もライア様とティーネ様を連れて、森で遊んでいる事が多いのですが……。


そして今はアトミック王子も一緒です。


森の中で遊ぶと身体に魔力を大きく蓄え、身体の隅々まで循環します。

そうする事で身体はより魔力と親和し魔力量も増大します。


何度魔法を使っても体内の魔力はすぐに満たされる環境なので、魔法を習得するにはとても適した環境なのです。

ただ魔獣が生息しているので、誰でも可能な修練方法ではないのですが……。


アトミック王子は今日もノルディカさんが護衛に付いてきてくれているので安心です。

と言うか、ノルディカさんにとっても森での修練はとても良いのです。


そもそも森で育ったエルフのノルディカさん。

ここで修練する事の有用性をよく理解しています。

それにここにはノルディカさん以上の強者がいます。

自身の能力向上に、これ以上の環境はないでしょう。


もう喜んでアトミック王子に同行します。


今日はアトミック王子がゲイル様に相談があります。

「僕は王族として、万が一王都の民達に危険が迫った時、皆を守りたいのです。僕にも使える守りに適した魔法はないでしょうか。」


「それならば土魔法を習得するのが良いでしょう。」

ゲイル様は即答です。


「土魔法は人族でも扱いやすい上に用途も多様で、特に守備においては一番適していると思います。」

そう言うと目の前に高さ3メートル、幅が5メートル程の土の壁を生成しました。


「スコット君、フラックス嬢、この壁を攻撃してみてください。」

そう言うと、フラックスちゃんは目を輝かせ氷の槍を乱発しました。

しかし土の壁は傷ひとつつきません。


次はスコット君が、氷の剣や炎の剣で激しい攻撃を撃ち込みますが、全くびくともしません。


「ダメだあ〜」

ふたりは音を上げました。


「凄い……」

アトミック王子は感嘆の声を上げました。


「この様に魔法の術者の魔力に応じて強固な土魔法を行使することが出来るのです。」

ゲイル様の話を目を輝かせながら聞いていたアトミック王子は、

「是非僕に土魔法を教えてください!」


とお願いしました。


ゲイル様は、

「わかりました。」


とひとこと言うと、アトミック王子にクワを差し出しました。


「これは……?」

アトミック王子は渡されたクワを手にしてゲイル様に尋ねました。


「土魔法の基本は土をよく知ることです。まずはそのクワを用いて土を耕してください。」


ゲイル様の指示に、アトミック王子は迷うこと無く、

「わかりました!」

と、元気に返事をしてクワを振り始めました。


アトミック王子にとってゲイル様達先生は絶対の存在です。

疑ったりする事はありません。




1時間程土を耕し続けていると、ちょっとした畑が出来上がりました。


「頑張りましたね、アトミック王子。」

汗をかき土で汚れたアトミック王子をゲイル様は優しく労います。


「ありがとうございます!」

アトミック王子はまだまだ元気です。


「そうしましたら今度はその土をよく手で触って観察してください。握ったり、丸めて団子を作ったり。」


言われるままに丸い土団子を作りました。

しかし水分が少ないのか中々固まりません。


「それなら水魔法で少し土を湿らせて……」

土は水分を含み、ちゃんとした土団子ができました。


「作りました。」

アトミック王子は土団子をゲイル様に差し出しました。


ゲイル様は、しばらく手の上で土団子を転がした後に指で摘むと、プチっと土団子を潰してしまいました。

「適度な水分でよく出来た土団子でしたが、まだ強度が足りませんね。魔力を込めてより土団子が硬くなるように願いながらもう一度作ってみてください。」


ゲイル様にそう言われたアトミック王子は、

「わかりました!」

と元気に返事をして再び土団子を作りました。


今度は魔力をいっぱい込めて硬くなるように祈りながら……


そして出来た土団子をゲイル様に渡しました。

「どうでしょうか。」


渡された土団子をゲイル様は先程と同じように手の上で転がし、指で摘むと先程よりも力を入れて土団子を潰しました。


「とても良いですね。先程とは比べものにならないほど強固な土団子でした。」

それを聞いて喜ぶアトミック王子。


ゲイル様はその様子を見て、

「では次の段階に行きましょう。」

といました。


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