19 狙われるスコット君
今朝も元気に登校する3人。
しかしそこで待ち受けてるのはスコット君を狙う男子生徒達。
さて、どうする?スコット君。
今日も3人揃って元気に登校です。
「スコット君。ユキを止められるのは君だけだ。頼りにしてるよ。」
「タイヨー兄さん、先生をやっている時のユキ先生はとてもいい先生ですよ。大丈夫ですって。それよりもロキシー姉さん、タイヨー兄さんを止めれるのはロキシー姉さんだけなので、よろしくお願いします。」
そう言ってペコリと頭を下げ、スコット君は基礎科の校舎に走っていきました。
ロキシー王女は笑いながら、
「スコット君、いってらっしゃい。」
と、手を振りました。
「……僕のほうが信頼されていない……」
ガックリと項垂れるタイヨー君。
その手を引っ張って、
「さぁ、私達も行きますよ。」
と、ロキシー王女に言われて連れて行かれました。
スコット君が校舎の近くまで来ると、入り口に数人の男子生徒が集まっていました。
(あれは確かアトミックの取り巻き男子……かな?)
しばらく陰で様子を見てると、どうやら誰かを待っている様子。
(待っているのは僕だろうなぁ……顔を合わせると面倒な事になりそうだな〜)
タイヨー兄さんみたいに瞬間移動は使えないスコット君。
周囲を見ると数本の木が生えています。
(あの木に身を隠しながら……っと)
スコット君は、木から木へと身を隠しながら、男子生徒達に見つからないように校舎へと入りました。
紅炎様やノルディカさんと渡り合えるスコット君です。
普通の子供には、その動きを目で追うことなど出来るはずもありません。
子供達の目にしてみれば、それこそ瞬間移動と比べても遜色ないレベルなのです。
そうして何食わぬ顔で教室に入るスコット君。
「スコット、おはよう。」
「アトミック、おはよう。」
「校舎の入り口で男子達に絡まれなかったかい?」
ニヤニヤしながらアトミック王子は言ってきました。
「気が付いていたなら注意してくれれば良かったのに。まぁコソコソ隠れながら校舎に入ったけどさ。」
そうスコット君が答えると、
「やっぱり普通の子供にはスコットの動きは見えなかったか。僕には見えるという事は僕も成長できてるんだなぁ。」
などと、なんだか嬉しそうに納得しています。
「それは森で一緒に訓練していればすぐに上達するって。」
そう言って笑い合いました。
すると、ユキ先生が教室に入ってきました。
「はい、皆さん席に着くように。」
雑談していた生徒達は急いで席に着きました。
生徒達を見渡したユキ先生は、
「空席がいくつかあるようですが休みですか?」
するとバタバタと数人の男子生徒達が入ってきました。
「あ!お前!いつの間に教室に!」
「どうやって!」
思わず叫ぶ男子生徒達。
「君達、遅刻ですね。理由を聞きましょうか。」
と、氷のような視線で男子生徒達を睨むユキ先生。
いや、実際に男子生徒達を冷気が包んでいるようです。
男子生徒達はガタガタ震えながら、
「トイレに行ってました……」
と、答えるのが精一杯。
「しょうがないですね。時間に間に合うようにトイレは済ませなさい。では席に着いて。」
そう言われて、恥ずかしそうに席に着く男子生徒達。
それを見て、クスクス笑う女子生徒達。
(僕は悪くないもんね〜)
と、知らん顔のスコット君。
不穏な空気の中、授業は始まりました。
授業は淡々と進み、今から昼休み。
朝の男子生徒達がスコット君を囲みました。
「おい。ちょっと一緒に来てもらおうか。」
「ん?僕かい?」
「他に誰がいる!」
「んーいいよ。」
スコット君はそう言うと、その場から姿が消えました。
「へ?」
おかしな声で呟く男子生徒達。
すると教室の入り口で男子生徒達を呼ぶ声。
「お昼休みの時間が勿体ないから早く行こうよ。」
と言ってスタスタと教室を出て行くスコット君。
「ま!まてーー!」
慌てて後を追う男子生徒達。
その様子を見て、笑いをこらえるアトミック王子。
取り巻きの女子生徒が、
「アトミック様、スコット君が連れて行かれちゃいましたが大丈夫でしょうか?」
「連れて行かれてる感じじゃなかったけどね。大丈夫だよ。」
そう言って、また雑談しながら取り巻き達と食堂に向かいました。
「僕達は昼食を取りながらスコットの帰りを待とうじゃないか。」




