えビ
いつものバス停にて――
「かつやの『海老トリプル丼』か〜……」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「かつやは一〇月九日から『海老のトリプル丼』を販売するか〜……ど〜せなら牛トリプル丼がよかったわよね〜……カルビ、タン、ハラミの上質なトリプル丼」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「海老カツに海老フライ、海老クリ〜ムコロッケの三種類を一つの丼で楽しめる。秋の特別メニュ〜……」
「秋なら松茸、舞茸、松茸のトリプル丼がイイわよね〜」
「そこはシメジとかエノキとかシ〜タケがはいるんじゃないのぉ〜?」
隣でそういうイブキ。
「今回の丼では海老カツが主役。丼にはおおぶりの海老がはいったカツに特製のマヨソ〜スをかけた海老カツ。サクサク感と海老の甘味を感じる海老フライが二本。滑らかでコクのあるクリ〜ムがはいった海老クリ〜ムコロッケが盛り合わされている」
「一口ごとに異なる海老の食感と味が楽しめる。定食と丼のの種類を用意
「まあ、所詮は海老よね〜……もっと主役になるやつあるのに……なんでわざわざ海老に……」
「まあ、ウチはいいかな〜……」
そういって記事を閉じようとする月夜の指をガシっと掴むイブキ。
「エビっ!」
「そ〜いえば、子供も好きそうな丼ね」
そういう月夜だった。




