の~べル。
いつものバス停にて――
「なぜ牛丼チェ~ンは牛丼以外で勝負をするのか?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「すき屋は七月から牛丼を値上げした。牛肉などの原材料や人件費、光熱費の上昇を受けて『牛丼』の並を四五〇円から四八〇円に引き上げた……まあ、仕方ないわよね~……肉の価格があがって米も上がって、調理する光熱費も上がったんだから」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「これは二〇二五年の三月に異物混入で、そのお詫びに同年九月で牛丼価格を三〇~四〇円引き下げた『お詫び値下げ』の期間が終了したという見方もあるか~……そ~いえば、あったわね~……それで明け方早朝の二時間か一時間を清掃のための時間にしたのよね~」
「まあ、牛丼店が牛丼で勝負をしないのは、牛丼という完成されてしまった存在をイジるよりもなにかをプラスしていくほうがいいという全人類の共通認識からよね~」
「吉野家の牛丼プラスまぜそば、シャケとかほっけ、からあげ、豚汁にラ~メンぶっこんでトンコツラ~メンなんてものまであったわね」
「牛丼はあらゆるモノに合うし合わせても牛丼の完成度に負けて、そこそこにしかならないうなら別にもう一品つけるか的な発想よ!」
「もし牛丼に完璧にマッチしておいしさを相乗効果でアップできる食材は方法があるなら、それこそノ~ベル賞ものよね~」
「……とれないとおもう」
そういうイブキだった。




