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自由学舎フォルティナ  作者: mashironotsuki
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7/10

任侠クッキング開幕!

──運動会の翌日。

自由学舎フォルティナでは、新しい生活が始まった。


「今日のお昼は、自分たちで作って、食べるんだよ!」


アルが、にこにこ宣言すると、子供たちは、「ええー!!」と叫びながらも、目を輝かせた。

──だって。

畑で育てた野菜。自分たちで収穫したハーブ。それを使って、お昼ごはんを作るんだから!

しかも今日は特別。

鍛冶屋さんたちが、ピカピカの鍋やフライパンを寄付してくれた。


「そのお礼に──」

「みんなでおいしいランチを振る舞おう!!」


アルが宣言すると、子供たちの目が燃えた。


「任侠クッキング、開幕じゃぁ!!」


なぜか、グレゴル校長がそう叫んだ。

子供たち、影響受けすぎである。


【チーム長野分け】

赤組:焼き担当(鉄板で焼きそば・お好み焼き)

白組:煮込み担当(シチュー・スープ)

青組:サラダ&デザート担当(フルーツ盛り合わせ)


「食材は分けた!道具も分けた! だが勝負は仁義に従え!!」

「「「おうッ!!」」」


なぜか腹にねじり鉢巻を巻くちびっこたち。目がマジだ。

グレゴル校長、腕組みして、満足げ。

シンプソン教頭、「……ええと、まあ、怪我だけはしないように……」と苦笑い。


火をおこす!

包丁を研ぐ!

鍋を振る!

子供たち、すべてに全力。


「焼きそば焦がすなァァァ!!」

「サラダは芸術だァァァ!!」

「シチューは愛だァァァ!!」


そこかしこで飛び交う謎の任侠ワード。

アルも、なぜか超本気。


「鉄板の上にも三年って言うだろッ!!!」

「いや言わないけどなッ!!」


と横でシルク(監査役)が爆笑してる。


やがて、いい匂いが、中庭いっぱいに広がった。

ジュウウウ。コトコト。ぱたぱた。

手作りとは思えない、美味しそうな昼ごはんたち。

鍛冶屋のおじさんたちが、ごつい体で列に並んだ。

子供たち、ぺこりと頭を下げる。


「食べてください!!」

「オレたち、がんばった!!」


鍛冶屋たち、ごくりと喉を鳴らして、一口食べた。

──そして。


「うめぇぇぇぇぇ!!!!!!」


広場に、でっかい歓声が轟いた。

ちびっこたち、「やったー!!」と飛び跳ねる。

グレゴル校長は、遠くから、その光景を見て、ゆっくり目を細めた。


「……家族ってのはな。」

「一緒にメシを食うことから始まるんだ。」


ぽつりと、誰にともなく、呟いた。

アルが、隣でこっそり頷いていた。

そして、この日、ちいさな学校に、またひとつ、でっかい絆が生まれた。

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