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自由学舎フォルティナ  作者: mashironotsuki
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5/9

でっかい校長先生と、ちいさな教室

朝の自由学舎フォルティナ。

まだ朝靄の残る中庭に、ぞろぞろと子供たちが集まる。


「おはよー!!」

「今日もがんばるぞー!」


元気な声。小さな足音。

そんな中。

どしん、どしん、と地響きのような足音が近づく。 

「……よし。」


現れたのは、もちろん。──グレゴル校長。

鍛冶屋で鍛えた超特大の椅子に、どっかり座る。

見上げる子供たち。一瞬、みんな真顔。

だが。


「おはようございます、校長先生!!」


ぴしっ。

ちびっこたち、一生懸命敬礼!!

グレゴルも、ぶっきらぼうに、ゴツい拳を胸に当てた。


「……おはよう。」


不器用な挨拶。

でも、ちゃんと優しい。

アルが、こそこそと教壇横からメモを出す。


「校長、今日の朝礼メモ!これ!」


グレゴル、ごそごそ受け取る。

紙には、ちびっこ字でこう書いてあった。

──"今日も無理せず、がんばろう!"

グレゴルは、ごほんと咳払いして、読み上げた。


「……おまえら。今日も無理せず、がんばれ。」


超棒読み。

でも、子供たちは、大喜びだった。


「はーい!!」

「がんばるー!!」

「グレゴリ先生もがんばってー!!」


思わず、でっかい校長先生の顔がほころぶ。


「……オレも、がんばる。」


どこかで、風鈴みたいな笑い声が響いた。

そのあと。

先生たちによる朝の体操。ぐちゃぐちゃになりながらも、ちびっこたちは懸命にジャンプ!

グレゴルも、のっそり腕を回して、膝をぎしぎし鳴らしながら付き合う。


「い、いてて……」

「校長、老体にムチうってるー!」

「無理しないでー!」


ツッコミが飛ぶたび、グレゴルは顔を赤くして、でも、とても、とても楽しそうだった。

──ここは、ただの学校じゃない。

笑って、泣いて、みんなで支え合って、未来に歩くための場所。

アルは、校庭の隅からそれを見て、静かに、笑った。


「──最高の、家族だな。」

そう、心から思った。

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