I want money. 3
『羽が必要で、且つホーム内activityとなると。
…トランポリンを使った遊戯が該当しますね』
「あるんだ!」
『トランポリンという、初期投資が必要ですが』
「…GPの壁があー」
「きゅまーん」
ああっ。
ツキノのじと目が刺さるっ!
『基本的に、ある程度のサイズが必要な道具については初期費用が必要となりますね。
鉄棒や小型トランポリンの設置には、まぁまぁのGPが。
すべり台やブランコの設置などは、それなりのGPが。
クライミングヒルの設置には、かなりのGPが。
質量と性能に準じて、必要なGPも増えると考えてください』
「大きければ大きいほど高くなるんだね」
『はい。大体はそうなります。
ただし、ホーム外ではあらかじめ遊具が設置されている『park』などのエリアも複数存在します。
ホームでこれらを用意するのは、プライベートエリアでe-petsと静かに楽しみたい等の理由がある際におすすめします』
「パークって公園だよね?
公園があるなら楽しそう!
行ってみたいね、ツキノ」
「きゅま!」
ホームの中に公園というか、家族専用の遊具エリアを作るのも夢があるけど。
ガーデニングに比べると、ちょっと優先度は落ちちゃうかなー。
でも、僕のログアウト中に、ツキノが楽しんでくれるなら。
沢山じゃなくても、一定数あってもいいかもしれないね。
『ホーム内では、質量の小さな、シンプルな道具であれば。
navigatorが一時的に電子生成することができます』
「さっきの、あやとりの紐の話だね」
「きゅままま!」
『そうですね、あやとりです。
紐や、独楽。
こぶし大や、手を広げて掴めるサイズのゴムボール。
小さめのラケット辺りまでが対象ですね。
これらの貸与に、GPは必要とされません』
「ラケットがOKなんだ。
貸してもらえる物、結構ありそうだね。
ツキノ、ボール遊びしてみる?」
「きゅまー♪」
僕は運動神経があまりよろしくは無い。
だから、インドア系の遊びの方が向いてるんだろうけど。
ツキノには、ボール遊びとか。
お外でわいわいする遊びが似合いそうなんだよね。
聞いてみれば、やっぱり喜んでるし。
僕の見立てだと、子グマとボールの愛称は抜群だと思うんだ!
「スズメさん、大きい方のゴムボールを出して欲しいな」
『畏まりました。
ゴムボールMを一時生成します』
僕たちの目の前の地面に、キラキラの光が集まって来た
いつもの電子生成のように、虹色に輝く…こともなく。
一瞬でボールができちゃった。
あっさりな演出?
でもまぁ、貸し出し用のゴムボールだし。
そんなもんかなぁ。
『ゴムボールMの生成完了です。
ウィートさまがログアウトされるまでご利用いただけます』
「ありがとう、スズメさん!
やったね、ツキノ!」
「きゅまま~♪」
『GPが獲得可能なactivityのお話の前に。
一つ、試して頂きたいことがあります。
ウィートさま。
ボールを持ち、手の平で真下に叩きつけて下さい』
「手の平…バレーボールみたいな感じかな?」
『はい。できるだけ、強めにお願いします』
バレーボールは上手くできないけど。
止まってるボールを足元に打ち込むくらいならできる。
…できるよね?
ツキノに格好いいトコ見せたいから、空振りはしないように気を付けよう。
「うん。やってみるね。
…うわぁ、もちもちボールだー」
無料貸し出しのゴムボールっていうから、子供の時に駄菓子屋さんとか、おもちゃ屋さんで売ってたカラーボールを想像してたけど、全然違う!
手の平にもちっと沈み込んで来る、マシュマロ触感のもちもちボール!
これ、ボール遊びに使うのもったいないっていうか。
抱えたり、枕にしたりしてお昼寝したい、病みつき触感っ!
「これ、あんまり弾まなそうだね。
強めに叩いても、遠くにはいかなそう。
とりあえず、思いっきり叩いてみるね!」
ツキノと一緒に遊ぶための…いやいや。
GP獲得のためのactivityに使うボールだからね。
ツキノとお昼寝の誘惑を振り切って…てやっ!
ペシっ。ポニャんっ。
おおっ、ボールの表面が波打って、そのまま地面で止まった。
まん丸なのに、転がらないボールなのかな?
『ご覧のように、このボールは衝撃を吸収します。
手の平に、痛みは感じますか?』
「んー。痛みは全然感じないよ。
僕、かなり強く叩いたのに。
普通のボールなら、手がジンジンしてるかも」
『Animal Gardenでは、プレイヤーが感じる痛みに関して、最大限の緩衝を試みています。
現実へのフィードバックの関係上、痛覚をゼロにすることはできません。
ですので、Animal Gardenの世界にあるほぼ全ての物体そのものに、緩衝材となるshieldが備えられています。
このshieldがあることで、プレイヤーやe-petsが怪我をすることなくイベントやactivityを行うことができます。
ボールがツキノの鼻に直撃しても、痛みを感じたり、鼻血が出る様な事はありません。
この子は驚くでしょうけど。
仮に、このボールがひまわりの種が埋まっている場所にぶつかっても。
何の衝撃も無くひまわりの種は守られます。
勿論ボールの届かない場所で遊ぶことを推奨しますが、事故が起きても安心なのだと捉えてください』
「もちろん、ひまわりのことも考えてあげないとね」
「きゅーま」
僕も中々どんくさいけど。
ツキノだってまだ子グマさんだから。
痛い思いをさせたらかわいそう。
だけど。
このもちもちなボールなら大丈夫そうだね。
『さて、思いのままに楽しむこともできますが。
GP獲得可能なactivityとなると、クリア条件に挑戦して頂くことになります。
ウィートさまと、ツキノ。
それぞれに挑戦できますし、別々にGPを獲得できますよ』
「おおー!
ボール運動は僕の苦手分野だけど、やってみよう!
ツキノ、一緒にGPゲットしようね!」
「きゅままー!」
~~~~~~~~~~~~~~~
activityの前に、ちょっと遊んでみた。
「ツキノ、ボール持ってみる?」
「きゅま」
「おー。
子グマさんハンドでも、上手にボールが持てるんだね!」
「きゅむっふ」
「え、なにそれ新しい鳴き声!」
「きゅむ」
「えーっ、もう一回!もう一回!」
「きゅま?」
「ツキノくん、いけずー。
んーっと…そうだ!
ツキノくん、ボール転がしてみてー」
「きゅま!」
「あれ?
このボールって、転がらないんだっけ?」
『ある程度は私が調整できますので、問題なく転がせますよ』
「おー!
ありがとう、スズメさん!」
「きゅまー?」
「ごめんごめん、待たせちゃったね。
ツキノ、転がしてみてー!」
「きゅま!」
「おー、上手上手!
ツキノくん、ボール扱いがうまーい!」
「きゅまっふ」
「やっぱり、誇らしげな鳴き声だったーっ!
うーっ!
ウチの子はかわいいなぁ!」
「きゅま?」
明日は帰宅が遅くなりますので、執筆が間に合わないかもしれません。
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