魅惑のBLサンド。
…実際、静夢の知識ってどの程度なんだろ?
『童貞』って言葉は知ってたし、『童貞』がどういう意味かも、さすがにわかってるよな?
『性に貪欲なのに、誰とも交わったことのないピュアッピュア男子の血が好み』とも言ってたぞ。
……つまり、言葉の意味は知ってるけど、静夢には性欲が無いってこと?
いや、あれだけ食欲旺盛だから、性欲がないなんてことは……
まさか…!男には性欲が湧かないとか…??
───もしかして
俺は、そういう対象じゃないのかも──
月「お昼はね〜、ベーコンとレタスでサンドイッチを作ろうと思ってるよ!」
月「こーくんサンドイッチ、好き?」
光「……………。」
月「……こーくん?」
光「えっ!あっ!ごめん、ボーッとしてて…!何かな??」
月「お昼、BLサンドイッチにしようと思ってるの!」
月「好き?」
光「えっ!お昼にBLサンドイッチするって?!」
月「うん!」
光「ちょっ…いきなりあんなハードなやつ、静夢はできるの??」
月「全然ハードじゃないでしょ、はさむだけだし。僕でもできるよ〜!」
光「そんな軽いノリで?!Bだけでいいの?Gなしでいいの?」
月「Gってなに?BとLだけだよ。」
光「Lはもちろんだけど、BでBをはさむんだよね?」
月「えっ?パンとパンではさむよ。」
光「パンパン?!」
月「BLだけだと物足りないと思ってる?マヨネーズたっぷりならいけるはず!」
マヨネーズって何?隠語?
なんかわかんないけど、いやらしい!
えっ、なんでこんな急にエッチなお兄さんになったの?
静夢は最初から、3人でしたかったのか??
助けて緋美……!!!
慌てて緋美に目を向けると、片手で口を塞ぎ、必死に笑いを堪えるように、肩を震わせていた。
緋「クッ…先輩……昼飯の話っすよ…!しーちゃんが、ベーコンとレタスで、サンドイッチを作ってくれるって…言ってまふ…!ブファ!!」
光「あーーーーー!そういう話か!!ビックリした!!!」
緋美が変な提案するから、思考が完全に変な方向に行っちゃってた!!あぶな!
月「なんなの〜!ずっとそう言ってるんだけど〜!なんで通訳が要るの!」
月「なんで緋美が言わないとわかんないのっ!」
あ、ちょっと妬いてる?
フリルエプロンで頬を膨らませてるの超可愛い…!
緋「まあまあ、みんなで仲良く《《しようよ》》♪」
…こいつ!ムカつく!!
光「静夢、ごめんごめん。ちょっと勘違いしてたみたいで…。」
光「静夢のサンドイッチ食べたら、静夢にも飲ませてあげるからね、俺の…血を…。」
なんかこんなこと言うの恥ずかしいな…
月「やった!こーくんありがとう!楽しみ♡」
一瞬で機嫌直った!
本当に静夢は、食欲はわかりやすいんだけどなぁ〜
緋「しーちゃん、俺のでも良いよ!!」
月「緋美もありがとう、でも早く太陽に強くなりたいから、こーくんいるときはなるべく、こーくんの飲ませてもらうね!」
月「付き合って初めてのこーくんの血…楽しみ♡」
静夢はキラキラと瞳を輝かせ、嬉しそうに口元を緩め、期待に弾む心を落ち着かせるように、胸の前で両手をきゅっと握り合わせた。
緋美は残念そうに唇を尖らせている。
でもたぶん、これはパフォーマンスだ。
俺の血を飲んで、静夢が太陽に強くなってきてからが、自分の出番だと思ってるはず……。
その前に、静夢の知識や意志を確認して、
味覚獲得方法の真実、伝えなきゃな。
単純に目を合わせるだけじゃダメだって…。
男となんて無理だって言われたら、
俺は、振られる可能性もあるのかな……。




