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異世界臨時公務員始めました(ゲートあります)  作者: 仲田野 寿


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―――裏山から家に帰ってきて、まずは会社に連絡する。

 ……佐久間さんにスライムのこと言ったらまた発狂しちゃうかもだし、……ほんの少しの間でもね!?


 サンクさんをまだ日程は決まっていないけれど護衛にしたい件と、あと裏山にアパート建てたいから建築業者さん紹介してくれと所長に頼むか。


「田川です。お疲れ様です。いつも出張で申し訳ない。サンクさんは大丈夫です? ああ、よかった。あ、所長お願いできますか?」


『田川君。色々大変だねえ。サンク君紹介してくれて助かってるよ。また誰かいたら頼みたい』


「所長、わかりました。それでですね、今度、まだ日程は決まっていないのですが……、国家危機管理部よりサンクさん指名での護衛案件が来ています。そのときはサンクさんの予定を押えて頂きたいのです」


『ああ、了解した。日程わかり次第早めに教えてくれ』


「はい。あとですね、うちの山に獣人さんたちが住み初めましてね、ただクーラーがない家なので、夏までになんとかしたいんです。建築業者さんを紹介してほしいです」


『獣人……? 普通の家じゃなさそうだが、どういう家だ?』


「あー、俺はアパート建てたいと思ってました。サンクさんとか住まわせたいなと。あと獣人さんたちはゲル、ああ、モンゴルとかの住居の形ですね、布のかな? ああいうの建ててました」


『あー。ゲルか……日本でゲルは無理だろな。土からの湿気や雨が多い。梅雨があるんだぞ? 雪もある。それでクーラーだけ準備しても無駄だぞ。

 もう住み始めてるのか? ……だとしたら急ピッチだな。

 そのアパートは借り上げ社宅にできる形で作ったらどうだ。それだとこの会社からも国からも補助が確実に出るはずだ。

 ちょうど寮の話も出てたんだ。離職者が多い業界だからな……、ただ土地がネックでな。

 田川君のとこからなら会社にも近いし異次元ゲートの警備も仕事の一つに出来そうだしな。

 あと獣人さんたちに、ここの仕事もしながらだと助かるんだが、言っておいてくれないか。田川君も家賃もらえたほうがいいだろ』


「あ、家賃かー! そういや不労所得欲しかったんだ。……あっちの物の価値がわからないからたしかにそうですね。

 ああ、警備の件で自衛隊や警察だけじゃ人手不足だろうから、民間も混ぜないと大変だと思いますって言いつつ会社の名前も出しておきました」


 所長が満足そうによくやったと笑っていた。

 あとアパートは、寮の話が出ていた建築の取引先にそのまま持って行ってくれると言ってくれた。

 獣人さんは人間より大きい人が多いから、ちょいと間取りは広めにお願いした。



―――あとは佐久間さんに一応スライムの件言わないとな。


「あー、もしもし佐久間さんですか? ……田川です」


『……また……なにか、ありましたか?』


 なんか察した風の佐久間さん。


「佐久間さんお疲れ様です。先ほど獣人さんたちを裏山に案内したんですね、『はい』で、木を伐り出して家というか、ゲルを建てだしたのはいいんですが、『はい』

 ……トイレはどうするのか? 環境によくないからそこらはきちんとしないといけないと伝えたところ、『……はい。大事なことです』

 ……掃除用のスライムを持ってきました、と」


『あああああああああああああ!!! 異世界っ!!!』


「発狂した」


『次から次へとおおおおおおおおおお』


「俺も思ったんですが、 ……一応、ここでしか使わないでください、とは言っておきました。

 インフラ事業者とか公共料金に関係してくるかもと思いまして、報告しないわけにもいかず……」


『それはそう。報連相大事です。ありがとうございます』


「まあ、会社の従業員の借り上げ社宅として使えるアパートを裏山に作ることになったので。あ、会社を間に入れたら会社からと国からと補助も出せるということで、ちょうど寮建築の計画あったらしいのでそれに乗らせてもらいました。

 それならスライム使用しなくてもいけると思いますので。ただ、スライム使えそうなら環境的にかなり楽になるのでは? とも思いました」


『アパートは会社経由になるのですね。わかりました。ならもうそちらにお任せしましょう。仕事が多すぎます……。

 ……スライムはそうですねー、それが使えるなら世界的に使いたいという感じになるかと思います。

 ただ……ううーん、産業廃棄物とかならまだいいですが、例えば放射性廃棄物まで掃除? できるとかなるなら、それはとんでもないことになりますよ?

 それに安全確認しないとなんとも出来ないですし、例えば放射性廃棄物のスライムが突然変異しました! なんてされたら地球滅びそうですよね……そこがまた難しいですよね』


「うわぁ……やばすぎですね……。それだとその部署また建てたほうがいいくらいの事業になりそうですもんね……。安全確認どうやってるのかライメットさんに一応聞いてみますか?」


『お願いします、あとこれは配信とかでポロっと言わないようにお願いします』


「わかりました。仕事増やしてばかりで申し訳ないです。では失礼しますね」


 スライムそこまで重く考えてなかったけど、佐久間さんの放射性廃棄物掃除スライムが突然変異で、ぞっとした。怖すぎる。

 俺は何も知らないことにしよう、うん。



―――ふぅぅ……まずはなんとか用事は終わったかな……? 配信をつけるか。


 あああ疲れた! ビール飲もうっと。


「こんばんは。田川です。今日は色々あって疲れました……! まずは、ミケとアヴィラさんの結婚に乾杯!!」


【こんばんは】

【kp】

【kp!!】

【ミケたんんん】

【かんぱーい!】

【こんばんはー!】

【ミケちゃんアヴィラ君と結婚おめでとう】

【田川さん家族ふえてよかたねえ】

【一緒に住んでくれるのまじよかった】

【それな】



「ほんとですよー! ミケがいなくなったら俺泣きますし、ていうかついていきます……。よく考えたら地球に未練はないんですよねぇ!

 あ、あとは裏山にライメットさんたちディルス族の方々と妖精さん二人が住むことになりました」



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