表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界臨時公務員始めました(ゲートあります)  作者: 仲田野 寿


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/62

25


―――あと亡くなった場合の連絡は無理だとのことだった。やはり遺体が必ず戻ってくるとは言い難く、というかほとんど戻らないと思ったほうが良い、とのことで、ギルドカードが戻った場合死亡になるらしい。


 そこでアミール族に出来るギルドでギルドカードを二枚作って、一枚を異世界保管にして異次元パスポートと紐づけるのはどうかと提案があった。それならカードが戻ってきた時点でカードを異世界に返却、異世界でギルドカードが二枚になったら死亡確認。あとはギルドランクが上がった場合などの重要情報も追加できるとのことだった。

 佐久間さんがそういう交渉しているから俺は任せて、ギフトとして持ってきたビー玉をお礼がてら、こっちの世界にはこういうのもあるよと紹介するためにあげることにした。


 これは、【異世界に何を持って行ったらいいか教えてくれ配信】の切り抜き動画のコメントに、『ルトミスさんのスーツのボタンを見ると、手作りのように見受けられる。骨や牙、石からできているのではないか? ……ということは、まだ画一的な機械化は出来ていないと思われる。よって、完璧な円である加工してある水晶などはかなり高位の贈り物になるのではないかと邪推する』って素晴らしいコメントがあってなー。

 なるほど、と思ったけど水晶は高いし重いしで、思いついたのがビー玉。

 きれいだしね。


 そして、ビー玉を見た副マスターは「これはこれは!」と興味津々で矯つ眇めつ見ている。


「ほほぅ! ……ガラスですね? ガラスの中に色とりどりの模様が入っていてとても美しい。しかも完璧な円球で素晴らしい。このようなものがそちらにはあるのですね。これは頂いてもいいのですか?」

「もちろんです。友好のしるしに」


 佐久間さんがにこやかに答えている。

 やっぱり、手ごたえがいいなー! 帰ったらコメントにお礼の返信しておかないとな。


―――さてさて、お仕事も済んだし今日は街で一泊して明日帰ろう。


 佐久間さんと一緒にエールも飲んだよ!! あとはウィスキーとかお酒の種類はたくさんあるみたいだね。

 もしかしてドワーフとかお酒好きな種族がいるのかもしれないね。

 ああ、でもざっと見たところ、日本酒はなさそうだったからやはり米はないのかもしれない。


 ビデオでとりながら、異国のマーケットのような屋台を見て回る。雰囲気あるなー!

 

 何の肉かわからないけど、たくさんの肉が屋台の軒先に吊ってあったり、果物屋さんが量り売りであったり、いい香りのするお香かなー? が売ってあったり、そのままその場所で座って食べられる焼き肉、焼き鳥っぽいなにかが売ってあったり―――ここで食べた。美味しそうな匂い過ぎてダメだった―――、お酒もあったからもう飲んだね!

 佐久間さんも飲んでた。けっこういける口っぽいな。


 俺は外国にも行ったことないからわからないけれど、こういう感じなのかもしれないな。


 あとは、異世界のお酒とか異世界っぽいお土産を買いながら、―――お金は副マスターがビー玉代金としてくれた。けど金貨は佐久間さんが材質調べるからって持ってったぐぬぬ―――残ったのは銀貨八枚だよ。何買ったかって?


 きれいな布、銀で出来てるようなナイフとフォーク、あとは、なんかよくわからない牙とかくるくるしてる角。かっこいいんだよ。

 本買いたかったんだけど、高くてだめだった。

 あ、お酒ほしかったんだけど佐久間さんに酒と食料はいまのとこだめって言われた。ぐぬぬ。税関かな?


 満足した。マーケットから宿に帰って寝るか。



 ―――さてさて、今日は帰るぞー。天気もいい!

 青い空に白い雲が映えて快晴だ。和やかな気分になる鳥のさえずりが聞こえてくる。

 街なのにけっこうのどかだなー。ていうかうちの周辺もこんなもんだな。どこか似てるのかな? だから和むのか。


 鳥や町並みをビデオで撮りながら帰ることにしよっと。


 なんと帰りもいつもの行きの行商人さんと一緒だった。というか往復で頼んでくれていたらしい。助かるうー!


 ビデオ帰りはもういいかな? もうバッテリーがないしなー。昨日の街中ではしゃぎすぎた。


―――さてさて。アミーラさんのところに着いたー! なんか帰ってきたって気分になるな。

 佐久間さんはアミーラさんのところには呼べないということで、先に帰ってますね、とルトミスさんと異次元ゲートに行ったよ。まだ信頼関係がないからなーお姫様には会えないらしい。ルトミスさんはイゴラフさんとの引き継ぎかなにかで先に行くって。ミケに会いたかっただろうにね。

 行商人の方々もアミーラさんのところに寄るらしく、一緒について来てた。


 ああー、ミケ元気かなー? そわそわしながらミケを待ちつつ、もう帰りたくてたまらない! 

 お家帰るぞー! アヴィラさんもミケのことありがとうなー!! 帰ろうなー!!


 で、俺と行商人さんと護衛一名だけで異次元ゲートに向かった。行商人さんはイゴラフさんにも用事があるらしい。ギルドに併設される酒場のこととかかなー。酒場出来ると良いんだけど!



―――あああ、家に帰ってきたー!! ほんと、どっと疲れた……。


 家の管理をしてくれていた佐藤さんに挨拶してそのままミケを猫吸いして癒された。 佐藤さんがドン引きしてる。いや、猫吸いは猫飼いは絶対にするんよ!


 ついでに配信をつけて帰ってきたよー! と、一言挨拶しておこう。


「こんにちは、田川です。異世界より戻ってまいりました! みなさまのおかげで無事に行けたと思います。ありがとうございました! 一旦垂れ流し配信しますね。元気なミケをお届けしますよー!! あとでまた挨拶に来ます」


「佐藤さん、家の管理ありがとうございました。なにか引き継ぎありますか? ……あ、電話だ、すみません」


 佐藤さんに撤収してもらおうと準備していたのに、佐久間さんからさっそく着信があった。


 ねえええ。はやくない? 今日くらい休ませてくれ……。なんかあったかー?


「えええー。佐久間さんなんなんですかー? 今帰ってきたばかりじゃないですかー!?」

『お疲れのところほんとすみません、こちらもちょっと報告に仕事場に寄って報告していたのですが、昨日買った角と牙も提出してほしいと……。研究者がうるっさくてですね……ほんと申し訳ない、持ってきてもらえませんか? ちょっと俺お酒飲んでしまいまして……』

「あああー。もうううう!! 研究者ってそうなんですよねー! わかります……。はぁ、仕方ないな。んじゃちょっと佐藤さんにはまたここにいてもらうんで、すぐ向かいます。今度埋め合わせしてもらいますからね」

『助かります! ……もちろんです。飲みにでも行きますか』


「……すみません、佐藤さん。すぐ戻りますので、引き継ぎあとででいいですか? 勤務は終わってもらってもいいですが……」

「ああ、大丈夫ですよ。一応五時までとはなっているので」

「申し訳ない。すぐ行ってきます」


―――ああー、もう研究者さんわがまますぎるぞー! まあ異世界の物質だから気になるんだろなー。

 すぐ届けよっと。国家危機管理部は市役所を間借りしてるらしいからな、うちからは比較的近いんだ。


 ……ん?? ん?? なんかスマホの通知ずっとなってるな。なんだ?

 ……あまりにも多いから少し確認しよう……。


 DM通知がたくさんきてる。


・「田川さん!! 配信見て!! ミケたんが危ないかも!」

・「異次元ゲートから人間が出てきて知らないおじさんを人質にしてるみたい!!」

・「警察の女の人が連れていかれた!!」


 は!?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ