表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偏屈な召喚者は異世界でも変わらない  作者: 35
第8章 ラルフ&ルフト編
83/104

第11話 実態

「なんだあのドラゴンは!?」


レンスは突如現れた大きなドラゴンに驚いていた。


魔国よりある方法で従えた亜人の竜人族、その竜と同じ形状で一回り大きな竜が現れたのだから、驚かないはずがない。


「まさか二一、竜人族を味方につけているのか。あの人間嫌いで、戦うのも嫌っている竜人族を、魔法も何も使わずに協力させているとは……」



『サリアン! 聞こえるか⁉』


ゴォォォォ!


フレードリクがいくら話しかけても、サリアンからの反応がない。


『一体どうしたのじゃ……やはり、反抗期……』


「そういう現実的じゃない話はいいですから。何かおかしいところはないんですか?」


『そうは言ってもな。ある程度成長してからは、なかなか話しかけても答えてくれず、一緒にも寝てくれなくなってしもうて』


「そんなリアルな親娘の関係はいいですから」


『ここは二一殿と仲間にお任せしたい。わしのほうがサリアンより攻撃力も防御力も上じゃ。対応は任せてくれ』


「仕方ないか。おい、耳折れ」


二一は空中の氷で、待機して、サリアン以外のドラゴンの対応をしていたクレアロッテに話しかける。


「どうしましたかです。二一さん」


「下に戻ってあの2人に相手の竜人族に変なところがないか見てくれるように頼んでくれ。俺はフレードリクさんと一緒に攻撃を対応するから」


「わかりましたです」


「プリンスは引き続き、普通のドラゴンの対応を頼む。1人で頼めるか」


「任せてください。しかしさすが若松先輩。竜を味方にしているとは」


和美が1人でドラゴンを受け持つことになったが、むしろありがたいかのように、笑顔で槍を構える。


「さて、違和感ねぇ」


二一は能力は高いが、魔法を使うわけではない。情報通も知らないことでは判断がつかない。二一の高い能力は、経験に裏付けられるもので、初見ではさすがに対応に苦労した。


だからこそ、素直に魔法使い2人の歩と里香に頼ることを選択した。


サリアンのことはフレードリクに任せてもいいが、レンスの動きだけは気を配っておく必要があったためである。


「歩さん、里香さん」


クレアロッテが下に降りて、回復、攪乱魔法を使っていた2人に声をかける。


「どうしたのっ? あの竜は確かフレードリクさんだよねっ? なんでまだ戦ってるのっ?」


「あ、あのー。私少し状況がつかめてないんですけど」


歩とクレアロッテは、フレードリクと出会っているが、里香は知らないため、違和感から質問をした。


ある程度その疑問を今聞くべきでないと判断して流した和美はさすがではある。


「その件については後で説明しますです。それよりも、あっちのドラゴンに何か違和感は感じませんかです?」


「違和感?」


「あのドラゴンはおそらくフレードリク様の娘のサリアン様です。しかし、まったく声が聞こえないそうです。それでもし何か気付けることがあればと、二一さんに教えてほしいです」


「ああ、そういうことですか……、歩さん、私たちが魔法使いだから、魔法をあの竜が受けていないかを調べてほしいとのことだと思います……」


「そういうことだねっ。二一ちゃんに協力できるチャンスだよっ。でも、私の魔法だとなかなか難しいかなっ。変身とかはしてないみたいだけどっ」


歩の能力だけでは、漠然とした違和感を感じるのは難しいようである。


「…………待ってください。あの竜の尾についている3つの水晶に違和感があります」


「里香ちゃんわかるのっ?」


「はい、私は水の魔法使いですから、水に関するものの流れがわかります。通常水晶ならついているだけのはずですが、あの水晶から竜に何か流れています……」


「いい情報だよっ、ロッテちゃん、二一ちゃんに伝えてあげてっ」


「了解ですっ」


クレアロッテが里香の情報を二一に伝えるため、氷の柱を登って、二一にその情報を伝えた。


「ナイスだ。フレードリクさん、聞きましたか」


『ああ、あの水晶が怪しいようじゃな。てっきり新しいサリアンのファッションかと思っておった。あんないい水晶持っておらんかったからな』


「だったら、それを最初に違和感として教えてくれませんかね?」


『しかし、娘のものを勝手に壊したら嫌われてしまうし……』


「…………とりあえず、あの水晶を破壊してください」


『よし来た。しかし娘に本気では攻撃できぬ。わしが抑え込むから、二一殿が破壊してくれ』


「わかりました」


『おりゃ! この不良娘め』


フレードリクが一回り大きい体を生かして、サリアンに絡みつく。すると、落下して、サリアンは動けなくなる。


「国宝なら壊せるだろ」


バリン!


ドゥンケルハイトをつきつけて、水晶を破壊する。


「ガァァァ?」


雄たけびを上げて、サリアンはそのまま気絶する。


「あ、体が小さくなってますです」


そのまま竜の姿が解けて、小柄な少女の姿になる。


「ふぅ、わんぱく娘め。仮にも竜が人に操られるとはな……。しかし無事でよかった」


フレードリクも人型になり、サリアンの頬をなでる。


「触れるとは言えわしの姿はあくまでも仮初のもの。連れて帰ってきちんと実体で抱きしめたいものじゃ」


「これで後はレンスだけだ。さっと攻め込むぞ」


ドラゴン勢は和美、クレアロッテが殲滅し、魔法使い2人の活躍で消耗も少ない。


6人はほぼ万全でレンスに挑むことができる状態であった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ