第2章【世界が動き出す】~第26話 王様は賢王かもしれない~
次の日ガランが適任者の卒業生を連れて来た。見た目は好青年なのだか18歳なのに凄く大きかった、2m50cmは有る。
「初めまして大神様。僕はダリダンと申します。」
「初めましてダリダン。ガラン書類を。」
ガランから書類を受け取り読んだ。そしてダリダンが大きい理由が判明したのだった。
「ダリダンの親は、ガランのタマゴとダンガンのタマゴから生まれたのか。」
龍人族と巨人族が親なら納得の大きさだ。
「はい。父が巨人族、母が龍人族です。」
「適任者の理由は...光属性、スキルが正義の天秤、慈愛の抱擁。特殊スキルが正義の鉄槌、道標..。道標?」
『それは、決断に迷った時に使うと正しい方向に導いてくれる特殊スキルですね。』
と、ナヴィが説明してくれた。成る程スキルを見る限り裁判官にと言われるのも解る。そして確かに国王にも向いてるな..と言うか賢王になってくれそうだ。
「ダリダン、俺の理想の大陸に賛同してくれるなら、初代王になってくれないか?」
「大神様の理想の大陸とはどんな大陸ですか?」
「平和で、貧富の差が激しく無く、大陸全ての住人が互いを家族だと思えるような..そしてダリダン、君が全ての住人を家族と思って纏めて欲しい。」
「僕も住みたいと思えるような大陸ですね。今も大神様が思っている様な大陸ですが住人が更に増えても今の状態を維持して欲しいと言う事ですね?」
「そうだ。住人を守る為に俺は兵力も防御もきちんと強化した。最終手段として攻めて来る者には使ってくれて構わない。但し、私利私欲の為に使う事は許さない。どうだ?国王になってくれるか?」
俺はダリダンをジッと見て尋ねた。ダリダンは少し考えると、
「大神様、この大陸の住人は大神様を尊敬し敬い、とても愛しております。僕が王になっても大神様の決定なら住人は従うでしょう。」
そこでダリダンはまた少し考え込み、更に続けた。
「僕は引き受けても構いません。しかし、住人は今のままで通り、困った時は僕では無く、大神様を頼ると僕は思います。」
「ダリダンは本当は引き受けたく無いのか?」
「いえ、ですから僕は、大神様の表の顔として、又、住人の纏め役として王になりましょう。大神様は今まで通り住人と接し、最終決断は大神様がして欲しいのです。その方が住人は安心出来ると思うのです。」
俺はその最後まで住人の為を思う言葉を聞き本当にダリダンは王として適任者だと、賢王になると思った。俺は、
「解った。取り敢えず、そう言う形でも構わない。しかし、住人が求める様になったなら、1人の王として立つと約束してくれ。」
「はい。解りました。」
とダリダンはにっこり笑った。俺はダリダンの為に4階と5階の間に1つフロアを増やしてダリダンのフロアとし、最初に俺が城に登録したように、ダリダンを王として登録した。
ダリダンは自分が信頼している者を3人臣下として連れて来た。1人はガランと連携を取り軍事を、1人は城を切り盛りしてるシルビアと連携を取り財政を担い、最後の1人はダリダンの片腕として城下町の政治担う予定だそうだ。ダリダンにとっては、少数精鋭がフットワークが軽くて良いらしい。
俺は早速、就任式の様なものを開き、住人にダリダンを王として紹介した。彼の言った通り住人は認めたが確かに少し不安げである。なので予定通り、
「俺は相談役として城に残るので今まで通り、皆何時でも相談に来て構わない。」
と、言うと住人は、少し安堵の顔を見せた。俺は続けて話す。
「だが、ダリダン王は、賢く、優しい王だ。俺と同じ様に皆を家族だと思っている。だから安心して、ダリダン王にも相談してみるといい。」
俺の言葉が終わるとダリダンが、
「僕は、まだまだ未熟な王だ。だが皆と一緒に街と大陸を良くしていきたいと思っている。だから皆、僕を手伝ってくれ。宜しく頼む!」
すると住人は、おーっっと声を上げ、拳を空に突き上げた。これなら皆、少しずつダリダンを信頼していくだろう。俺はホッと安堵の溜め息をついたのだった。
しかし、何か前より一層裏で糸引く魔王みたいな立ち位置になった様な気がするのは、俺だけだろうか?
その頃、悩みに悩んだ禅は、王の代わりに種族の代表を臣下以外から選出し、王の代わりに組織を造った。その中から代表1人と補佐を決めさせ、街を運営させる事にした。小規模だが、日本の総理と国会議員の様なものだ。禅にしては良く考えたものだ。
俺と禅はお互い上手くいくように後は祈るだけだ。
暫く無かった忙しさに俺は疲れ果てその日は、早々に床に着いたのだった。
この時の俺はまさか、すぐ其処に何かが迫って来ていることなど知るよしもなかったのだった。
大筋は変えませんが本日より、暫くの間、改稿作業を致します。作業が終わるまで投稿は2、3日に1回位になります。読んでくださっている方には御迷惑をお掛けします。申し訳ありません。




