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創設の放旅者 --ラウールヴァンデラード--  作者: 滝翔
2章 鎖が解くとき
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ギルド入社試験会場10 魔約


〝 魔蛍操作の基本となる纏蛍 魔装 魔法の三つの他に

応用に発展する業もここ数年で生み出されておる 〟


〝 魔法とはまた違うんですか? 〟


ダルタの質問にオグルは答えた


〝 基本は魔法が原点となり纏蛍と魔装に繋がっておる

つまり魔法の基礎と応用となっていると言ってもよいのじゃ 〟


〝 じゃあ魔蛍操作じゃなくて ただの魔法でいいんじゃねぇの? 〟


ライトが憎たらしい顔でツッコむ


〝 それを言ったら早いが 元々魔法都市から取り入れた

とある流派と科学者が改名したことによって魔蛍操作が生まれたと聞く

〝ラルコード〟とは魔法を科学的に証明する為に

魔法の原理を術式で表すことに長年の月日を経て科学者たちは成功へと辿り着き

七大国からも評価され 名前を付ける権利を頂いたと言う噂も耳にする 〟


〝 何か…… 難しくなってきたな 〟


オグルの話に付いていっているのはダルタだけであり ライトとイリアは既にオーバーヒート

ニクロとヴェルに関しては爆睡していた


〝 まぁ…… オマらは知らずとも良い 国の先代達が作った適当な話だ 〟


〝 それより先生!! 応用にはどんなのがあるんだ? 〟


歴史よりも技を欲するライトは そっちに食い付く


〝 そうじゃな…… ワシが知ってるものでは

守核と絶円 あとは〝魔約〟だな…… 〟


〝 魔約?? 〟


〝 なんか危険そうな技だね…… 〟


イリアは少し怯え気味な態度だが それとは裏腹にライトの方は興味津々だった



〝 それってどんな技なんですか?! 〟



〝 あぁ~~ なんでもない!!

これは知らなくていい物だ!! 〟


〝 何でだよ!? 〟


〝 命を売る魔法だからじゃよ 〟


〝 え?? 〟


ライトの反発に冷たく口を開いたのはヴェルだった


〝 暗殺業でも奥の手として使われるんだ

「この先で生かしてはおけない

どうしても殺さなければならない奴が目の前にいるのなら迷わず使え」

親父が一回使ったのを見たことがある…… 素手でも強い親父が

本気になった時のさらに十倍近くの力が出ていたような気がした

そんときの俺はとにかく怖かった記憶がある 〟


〝 ……つまり諸刃の剣ってこと? 〟


ダルタの質問にヴェルは無愛想に頷く


ーーいや…… それよりも親父さんが生きていることに驚いているのだが……

これも血縁と関係しておるのか……


〝 それより俺にも教えてくれよ奥の手! 俺なら使い熟せる自信がある!! 〟


ライトは椅子に立って激しく主張するが そこにオグルの拳骨が入る


〝 使った者は死ぬ!! この技に修行はいらない

簡単に自分の命を投げ捨てる覚悟がお前にあるのか? 〟


〝 っ…… 〟


〝 ……ハァ 〟


急に黙るライトに オグルは溜息を吐いて気を取り直すと


〝 方法は一つ 守核で黒い魔蛍を集める

それにより密集した黒い魔蛍は生命と意識をそのままにし とある化け物へと変貌する 〟


〝 その化け物って…… 〟


〝 闇纏守護神あんてんしゅごしん…… ハイゴレという神じゃ 〟


その後は大凡どれだけ危険かを時間を掛けて説明された

この講義で教わった〝魔約〟

黒い魔蛍を只管集める諸刃の剣

自分の今の力じゃ何も守れないと自覚したライトにも

まだ守らなければならない友がいる

自分の身を案じていてはまた失う だから



ーー集まれ…… 守核!!



イリアの死と共に感じる憎悪 この埋め尽くされた岩の外にいる

化け物への憎しみがライトに考える力を欠落させた


黒い魔蛍 研究段階でその存在はほとんど謎

しかし簡単な事で解っていることがある

それは個人の感情による憎悪により集まる点だ

もしくは〝生まれる〟 


ラングールから皆を守るダルタが力尽きる寸前だったその時

背後から迸る赤と黒の混ざった炎が岩の隙間から天高く吹き出した


「ライト…… まさか……」


「ライトの奴…… 魔約を……?」


ダルタとアタランテが山積みになった岩を凝視していると

隙を狙ったラングールが分厚い壁を壊し ダルタの目の前へと迫る


「……!」


「ダルタ!!」


ラングールの手がダルタに向けられるその瞬間

岩山が勢いよく吹き飛ばされ その一つの大きな岩がラングールの顔面に直撃し

周辺にいる受験者の誰もが成し得なかったラング-ルの体勢を蹌踉けさせた


「何……!?」


その隙を 炎の渦を突っ切るライトは見逃さない


「火炎・激蹴!!」


ライトの蹴りはラングールの腹にめり込み 遠くの林へと吹き飛ばす


「ライト……」


「ごめん…… 今…… 話し掛けないで……」


「お前…… 何てことを……」


ダルタの前で全身燃焼しているライトはすぐに構える


ーー身体が熱い 神経が徐々にやられていく でも……


「これが俺の最後の戦いだ」


上に乗ってる木を片手で吹き飛ばし ラングールも構えを取り直した


「劣等生物が……! 調子に乗るなぁ!!!!」


地面を蹴り 一気に間合いを詰める

しかしライトの攻撃は既に準備されていた


「火炎・咆哮……」


腕を前に出し 片方の腕で支える

掌底をラングルールに食らわすライトはそのまま

今までにダルタも見たこともない程の威力を持つ炎を放出させた


「ぐぅぅぅぅ!!!」


ラングールは再び後ろに追いやられ 戦況はライトの一方的になる


「ハァ…… ハァ……」


ライトは地面に膝を着いて苦しみ出す


「ライト……」


「まだだ…… そうだよな…… イリア……!」


重い足に檄を入れて地面を跳び 常人では無い速さを見せ

吹き飛んだラングールの懐に入り込むと


「クソォ!」


ラングールは向かってくるライトに蹴りを入れる

しかしライトは頭上に跳び 攻撃を畳み掛けた


「火炎!!」


頭部 そして次は背中・腹・腕・脚と

敵の五体を乱撃に殴り続け 最後の一殴りでラングールを地面に叩きつけた


「あぁ…… うぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


ライトは距離を取り 全身の発火能力を上げ さらに火力を増した


「人間……如きが……」


ラングールも弱々しく立ち上がり ライトを睨み付ける


ーーこれで最後だ


一思いに全力をぶつける為 一呼吸を置いて地面を蹴る

走り去るライトの背後には不知火が散り まさに一直線の火柱が描かれた



火炎・六道銃エヴォルバー!!!!」



五つに分かれる火の弾丸が先陣を切って対象者を攻撃し

ラングールの体勢を崩した後に本体であるライトの追撃の拳が彼の顔面に直撃する

ライトの本懐でもある怒りの鉄槌による技が ラング-ルを遠くの崖へと吹き飛ばした



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