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創設の放旅者 --ラウールヴァンデラード--  作者: 滝翔
2章 鎖が解くとき
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隣国ヴァジュラ3 稼ぐ術


高台の民家


「やっぱり一番はS級のフリード様よね~~」


「相変わらずイリアはイケメン好きだな」


「ライト…… もしかして嫉妬??」


「はぁ!?」


テーブルを囲んでギルドの雑誌で盛り上がる三人

その少し離れた場所でニクロは窓を見ながら険しい顔をしていた


〝 他で見つけた奴隷もここに集めるように指示するから

全部でざっと150,0000ルピアってとこね 〟


ーーそんな額…… どうしろって……

てか金のこともよくわかんねぇのに


〝 自由になったばかりの元奴隷がこの額を集められるか見物だわぁ

私は近くの〝お高めのホテル〟に泊まるから 金が整い次第いつでも来てね

……そうそう! 期限は特別に五ヶ月にしてあげる

こっちの都合上ね 少々暇が出来たからここいらで休暇を取ろうと思ってるのよ 〟



「……クソ!!!!」



突然のニクロの大声に いや初めて声を発したニクロにその場に居る五人は驚いた


「何だあいつ……」


「初めて声聞いたかも……」


「確かに……」


三人はテーブルに置いてある雑誌を閉じてニクロに注目する


「…………」


ニクロは我に返り 三人の視線を逸らしながらオグルのもとへ


「何じゃニクロ?」


「……五ヶ月で150,0000ルピア稼ぐにはどうしたらいい?」


「…………」


オグルは呼んでいた紙を置き ニクロと対になるよう座り直すと


「一夕一朝じゃぁどうにもならねぇ額だな」


「だよな……」


ニクロはオグルに背を向け どこかに行こうとすると


「だがオマがここにいることはラッキーと見て良い」


「え?」


オグルは立ち上がり 街の方を見る


「唯一その額が揃えられるとすれば 例の二か所しかないだろうな……

ハイリスクハイリターンの地下闘技場とギルドだ」


ニクロはそれを聞いた途端 町の向こうへと駆け出そうとしていたが

後ろからオグルに首を掴まれて引き戻されてしまった


「今のオマじゃあ無理だ」


「五ヶ月なんだ……」


ニクロは弱々しい声で言葉を発っする


「五ヶ月でその金を手に入れなければならないんだ」


オグルはニクロを地面に投げつけて腕組みする


「痛つぅ!!」


「今のオマにそんな力は無い!!!!」


オグルの大声にライト達とヴェルも寄って来た


「金が欲しいなら 稼げるだけの実力を身に付けるべし!!」


「っ……」


ニクロは理解し難かったが 膝と頭を床に着いておでこを擦った


「教えて下さい!!」


恥を捨てるという意味を分かっていなかったニクロだったが

目の前の現実を打ち破るにはこの行動 この言葉が最適だと判断した


「……昨日までのオマとはまるで別人だな」


オグルは真剣な顔から ゲラゲラ笑う笑顔へと変わっていた


「よし! やっと全員揃った!!」


この言葉にライト達も不思議がるのは当然


「何のことだよ先生?」


その質問に対してオグルは嬉しそうに話し始める


「オマ達をあと三ヶ月でギルドの社員にするこじゃよ!!」


「「「 !!? 」」」


その場にいる四人と少し離れたところにいたヴェルが驚く


「それが狙いだったのかよ先生!!」


「別にオマら…… 魔蛍操作を会得した後の事は何も考えておらんだろ?」


オグルは笑いながらライト達の頭を叩き 再度席に着いて紙を読み直した


「ギルドか~~……」


イリアは空を見上げながら腑と呟いた


「心の準備がなぁ……」


ダルタも弱腰 そんな二人を見ていたライトは首を傾げている


「え?? 俺は普通に皆と一緒にギルドに入るつもりだったけど??」


「「 え~~!? 」」


「え~~って 何するつもりだったんだよ……」


「で…… でもこんな親もいなかった貧民の俺達が入れるかな?」


「身分関係ねぇだろ?」


ダルタの背中を強く叩くライト


「でも入りたかったならちゃんと言ってよねぇ!!」


そのライトの頭を叩くイリア


「いやてっきり皆ギルド志望かなって思ってたからさ!!

それにイリア お前S級の社員に会いたいっていつも言ってただろ!」


「そ…… それはファン目線からの憧れ的なものであって……」


赤面のイリアにライトとダルタがイジってる反面

ニクロは自分の手をずっと見ている


ーー俺には力がある 必ず……


決心を固めるも あの時見た奴隷の笑顔を今でも疑問に思っていた




ヴァジュラの北側 国王が住む宮殿


「はぁ~~…… 生き返る~~」


大浴場から上がって身体を拭くサクバサはそこにいた


「あちらにお食事と王がお待ちしております サクバサ殿」


王宮の召使に案内されながら サクバサは王宮の神聖な食堂に招かれた


「湯加減はどうでしたかな?」


「えぇ…… 〝傘下国〟だからと言っても浴場は悪くないわね」


「ははは! ささ! お席に着いて下さい」


王に対してサクバサは顔を引きつる 

その理由は王の手にダンベルが握られているからだ


「ライゴク王国から正式に領土立入許可が降りました

これで本来領界が違う貴方も自由に出入りが出来るでしょう」


「礼を言うわ 七大国は表では仲良しだけど

闇で動いている野蛮な奴等の不正交易の所為でどこかピリついてるからどうしようかと思ったわ

しかしよく小国の願いを本国の人は数日で取り持ってくれたわね」


「まぁここは二番手みたなもんですからね

事実上稼ぎに関しては我が国が一番ですよ!!」


「ふーん……」


王としての正装はしているものの 今までも今も筋トレしていたのか

彼の目の前には体中から汗が出ている男が逐一汗をタオルで拭き取っており

まるで食欲が湧かないサクバサだった


ーーまったく…… 高級ホテルは確保できたけどねぇ……

相変わらずライゴク王国の男達は苦手 オーガ国王の影響なのかしら



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