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ディアス闘技場FR3 深淵からの絶望


激闘に決着がつく六人の闘いより外れたエリアにて


オーガVSラウル(瀕死?)


「チッ…… さっきから躱しやがって!!

やる気あんのかぁ!! てか意識あんのかぁぁ!?」


自分の攻撃を紙一重で回避するラウルに怒り狂うオーガ

そして理屈で表せない程の身体で立ち続けて闘うラウル

その近くの客席で強い光に包まれながら祈り続けるメモルにオーガは気付かない


ーーラウル…… 死なないで!


ーー止めるんだ


どこからか声がした

それはメモルにしか聞こえず 心の中のメモルが反応する


ーーえ……? 


メモルの近くにいたゼッペルは 目の前に立っている男を見て不審な目を向ける

その男はメモルの肩を掴んで何やら呪文を唱えているが


ーー君は彼を助けようとしてるんじゃない…… 殺そうとしているんだよ


ーーえ……


ーー術を解きなさい


杖の光は弱まり 消えると同時にメモルとラウルそれぞれが場にゆっくりと倒れた


「貴方は一体……」


「詳しいことは後で…… もうすぐここは戦場となる」


「え!!?」




実況ディッツの近くに飾られている景品 それに近づく一人の人物


「なんだ貴様ぁ!! 景品に近付くなぁ!!」


景品を囲む兵を無視して歩行を止めない男


「全兵! 今すぐこの男を取り押さえろ!!」


兵がその男に刃を向けた瞬間 男は両手に黒いオーラを纏わせ

不合理にも兵を次から次へと殴り飛ばした


「あのバカがいないお陰でストレス抱えずに行動が出来るぜ…… 計画開始といきますかぁ!!」


景品置場で突如起きた乱闘 それはすぐに近くの観客やディッツの視界に入る


『な……!! なな何だ君はぁ?!』


ディッツがマイクを持ったまま話した為 闘技場内全員がその場に目を盗られた


「始めたみたいっすね~…… でも先輩…… やり過ぎっす……」


「合図ってやつか……? 派手にも程があるだろ」


「……? 合図だと……?」


クロサギとクロズメの会話を聞いていたガタルゴは不意に呟いた

しかし二人は景品のある方をじっと見ている 

そこでは既に乱入したジャミラが景品に張られた頑丈なガラスを割って手に取ると


「さてと…… このまま俺の力にしても良いんだが…… ん??」


乱入した男の目線の先にある闘技場に空いた人一人分の穴

そこからドス黒いオーラが地下から漏れ出ている


「……ハハ!! 良いねぇ~~ 邪気が満ち満ちている

余程この国に恨みでもあったか?」


そう言うと男は大きく振りかぶり その穴目掛けて景品〝魔蛍石〟を放り投げた


その石は穴に吸い込まれるよう落ちていく

数秒の沈黙の中 その悪夢はまるで別世界の境界線から侵略する如く一瞬で始まった

地鳴りが響き渡り 放り込んだ穴を中心に広範囲に渡って地割れが生じる


「なんだ……!!?」


離れた場所にいたオーガが咄嗟に地割れの方に顔を向けた


「ハァ……ハァ…… これ程の力か……」


クロズメに背後を取られて負傷しているヴァース そしてルンウェイとガタルゴも

何が起こってるのか大体判っていても その穴のある場所を見つめることしか出来ず固まる

一番収拾がつかないのは観客だった


「いやぁぁ!! もうどうなってるのよ~~!!」


「な…… なななな何が起こってるんだぁ……!!」


「道を開けろ愚民共が!! ワシら貴族を優先させろ!!」


「うるせぇ!! 生き残った者勝ちだぁ!! そこどけぇ!!」


醜くも観客席は既にドミノ倒しが起き始めている




特別観客席


「ヴィーラさん! 指示を!!」


「ヴィーラ隊長!!」


兵に急かされながらも 必死に現状を飲み込もうとするヴィーラ

王が駄目な今 頼れるのは自分だけだと言い聞かせる


「とにかく観客を誘導し安全な場所へ 東海岸まで避難ルートを確保しろ!!」


「……大会は?」


「そんなもん中止に決まってるだろ!! 急げ!!」


兵を迅速に動かし指揮を取るヴィーラ


「半数は私に付いて来い!! 闘技場に下り 何が起こってるのか確かめる必要がある

景品を奪った奴はどうした?!」


「それが…… あまりにも強すぎて…… 兵が次々と殴り倒されています!!」


「クソっ!! 一体どこの組織だ……」


ヴィーラは愛用の剣を腰に差し 闘技場海甘砂漠に足を踏み入れる


それと同時に今までに体験したことのない地震が島全体に響き渡った


「次は何だ!?」


ヴィーラが体勢を立て直し 穴の方を見るとそこには信じられない光景が


「ヴォ…ォォ…… ォォォォォォォォ」


穴の中から巨大で全体が黒く塗り潰された巨大な手が地上を掴んだ

まるでこの世の生き物では無い

生き物と言うべきなのか判断着かない程の怪物の顔がゆっくりと地中から顔を出す


「ハハ…… 計画遂行ってことでいいんじゃねーの!? 想像以上だ……」


「失敗なんてしたことはねぇ…… 早くずらかるぞジャミラ」


さっきまで闘技場にいたクロズメとクロサギが暴れていた男ジャミラのもとへ合流する


「てか何で先輩 自分の力にしなかったんすか??」


「あんな中途半端な力いらねぇっつ~の!!

てかもうちょっと見てかね? この国の行く末をさ~~?」


「あ!! 俺も同感っす!! ただ帰るのもつまんなくないっすかぁ?」


二人の意見にただただ呆れるクロズメは


「……じゃあジャミラとモルブエは死んだってことで報告しとくぞ」


「はぁ?! なんで死ななきゃいけねぇんだ?!

てかてめぇの仕事手伝ったんだからこっちのも手伝えや!!」


「てめぇらが興味本位で動いてただけなんだから俺の知ったこっちゃねぇよ

それにアレの側にいたら死んでもおかしくない それ覚悟で観覧するんだろ?」


そう言ってクロズメはその場から消えた


「かぁ~~! なんでこの組織にはあーゆーイラつく奴らしかいないのかねぇ!!」


「まったくっすね先輩!!」


「てめぇが言うなぁ!!」


二人が喧嘩してる間にも 巨大な怪物は地中から全身を乗り上げていた



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