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ディアス闘技場Eブロック1 守護神


ここまでABCD 六つに分断されたエリアの内

四人の勝者が各々のエリアで歓声を浴びていた

そしてまた他のブロックでも勝者が決まろうとしている


「よっ! ヒズチ久しぶりだな!」


「ハザマ……」


「おいおい…… まだ直んねぇのかその生意気な性格

国から勝手に抜け出した上に好き放題に賞金稼ぎなんて肩書付けられちまって……

兄ちゃん悲しいぞぉ!」


「ホントの兄を殺しておいてよく言うよな……」


「……まぁ過ぎたことは水に流そうぜ 仕方ないことだしな

それより主催者の奴らなんとかしてくれよぉ!!」


ハザマは首に腕を掛け ダルそうに首を鳴らしながら観客等を見て回る


「俺達は日の国では間違いねぇが〝忍び〟だ!

小太刀を腰に差してっからってよぉ

縛られた剣術で毎日可笑しく剣を振るうだけのイかれ集団と一緒にしないで欲しいね……」


ハザマともう一人 似た服装の選手サノスケもゆっくりと頷く


「…………」


その場にいる三人の周辺は地獄絵図と言わんばかりに

Eブロックの選手全員が倒れ 立てる者などいなかったが


「くぅっ…… うぅぅぅ……ぁぁぁあああああ!!!!」


まるで地面に生い茂る 濡れた草の如く辺りに倒れる選手の数々

その忌々しい光景の中で一つ まるで太陽の光を精一杯浴びたかの様な

そんなヒョロく勇ましい姿が観客の注目を集めた


「……アビア」


特別席で見る王の隣にいる兵の一人が 唇を噛み締めながら小声で呟く


「ハッ!! 所詮アビアも極悪の猛者共の前では手も足も出なかったか……

殺し屋もやられたみたいだし…… モルガナはアテにしとらんしな~~

今回は景品を諦めるしかないのかね~~ なぁ? ヴィ-ラ?」


「ハッ……!」


隣にいた素っ気の無い兵士に 王は怒りでヴィーラの足に加減知らずの蹴りを入れる


「なぁヴィーラ 我が国の護衛軍総隊長として可愛がってるから一度目は許してやる

王への問いにはハッキリと返せよ」


「申し訳ございませんでした……

アビアの実力不足と兼ねて明日からの鍛錬の強化を検討します」


王の前で主張が出来ない立場でも ヴィーラは目と心だけでアビアへの気遣いを表していた




場所は戻りEブロック


「おぉ~~立つねぇ嬢ちゃん!! 七大国にも忍耐強い奴がいたんだな~~」


「…………」


ハザマがアビアに対し 愚弄している心情で褒める中

付き添いのサノスケが踏み込み無しでアビアの方へと移動すれば

その脚力で一気にアビアの胸元に特殊な小刀で靴先に生やし 無情に斬りつける


「ゥ……!!」


アビアはサノスケの姿を捉えたときにはもう 意識が無くなる直前であった

成す術なく倒れるアビアにハザマはゲラゲラと嘲笑っている


「アビアぁ!!!!」


ヴィーラの抑え込んでいた想いが一気に吹き出したかのような

そんな悲鳴に共感する観客の所々にも悲鳴が聴こえてくる



『我が国の頼もしき護衛軍隊長アビア・カルビア選手が成す術もなく?!

一体何者なんだ日の国の侍は~!!』 



「……仕込みクナイ」


「久しぶりだろうヒズチ?

お前がいない間にも俺らは日々高度な武器を改良しているのさ!

より強度に鋭く 相手が息を吐く間に瞬殺出来るように強化している

まさに鬼に金棒ってやつだなぁ!!

忍びは暗殺業において至高の職業

その技術の高等に位置するお前なら雇い主は山程いるだろうな」


ハザマはニコやかに話しているように見えるが

一瞬会話が終えた途端 周りに流れる風の向きが変わり

ハザマの存在に謎の威圧感が生じる


「〝日の誓い〟を忘れたかヒズチ?

己を磨き 己を敬い 己を信ずる者になれ

そんな国の人間がよもや他国の言いなりになるなんざ……

日のプライドとして許しておけねぇよなぁ~~!!」


「……滅さす……裏切り者……」


ハザマは腰に刺していた木製の鞘を抜き

目の前でゆっくりと怪しい光を帯びた小太刀を構える

サノスケも同じくして戦闘形態に入り クナイを両手に逆さに持ち構えた


「……フッ」


誰もが緊迫する空気が漂う中でヒズチは軽く鼻で笑った

それは余裕を示してる それがどうしたとまるで塵芥を見る様

殺気を出す二人は心の底から怒りを湧かせた


「余裕だな…… 生意気になりすぎて相手との力の差も分からねぇようになったか?」


「俺は別に忍術を商売にする為に国外へ出た訳じゃないぜ?」


ヒズチがそう呟いたのを最後に風の流れが変わった

という表現にはあまりにも禍々しく 強者弱者問わず誰もが一瞬でも体内に悪寒を感じさせる

そんな半端ではない圧力が二人に降り掛かる


「お前…… なんだそりゃぁ……?」


「…………!!!!」



「へぇ…… あんな奴でも選ばれるんだな」



遠くから見ていたヴァース

他にも多くの者がヒズチに対して他とは違う見方をする者がいた


ルンウェイ「……」


オーガ「……フン!! あんな小僧がな」


ジャミラ「まぁ…… アイツ一人増えたところでだけどな……」


ヒズチは腰にぶら下げていた歪な模様をした巾着を取り出し 軽く上に翳した



「灼熱の香りを漂わす我が守護神よ 我を加護せ

そして纏え 〝火火具嬢(カグツチ)〟!!」



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