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ロストファビュラス主要国議事堂 西の庭園6 変革の兆し


「まぁあのトロい王様もそれなりの実力を持っていてな

首都がある北の大陸と真ん中の大陸を見事全て傘下国に加盟させたってことだ

神を題材にしている宗教間の問題とはまた別の 他民族間の差別が元なんだから苦労したわなぁ!」


「なんか…… 変なこと聞いてすみませんでした」


「おいおい……! 聞いといて感想がそれだけってねぇだろ!!」


ジンは腕で趙炎の首を締め上げる

しかし初めて話を聞いたヒャルとマリもかなり応えた態度だった


「酷な道のりでしたね……」


「大丈夫だ 俺には姉に護ってもらっているからな 特に寂しいと思った夜は無い」



「そのことなんですけど……」



締められていた趙炎が気になったことを聞いた


「人って…… 死んだら〝魔蛍〟になるんですか?」


その質問に周りがドン引く


ヒャル「趙炎様…… 今それは……」


ゴート「不謹慎…… だな」


趙炎「えぅぁえとっ……! すみませんジンさん!!」


ジン「別にいいって言ってるだろ

大体の地域の風習で遺体は埋葬されるのが基本だから

その後のことは知らねぇ奴も多いって話だ

基本人間の肉体ってのは腐敗し始めると骨諸共魔蛍に還るんだよ

そこからは素の性格別で

〝墓の前に居着いたり〟〝世界樹に向かったり〟〝家族のもとへと帰ったり〟

俺の例で言うと〝人や物の守護神〟になったりするんだ」


趙炎「島神ウォージュと関係があるんですか?」


ジン「その人その人の捉え方次第だろ

ちなみに俺は姉のことを守護神なんて別の生き物みてぇな名前で呼んだことはねぇ!」


趙炎「〝お姉ちゃん〟ですか?」


ジン「おいやめろ!! 他人から言われると恥ずいんだよ!!

島神にも守護神・闇纏守護神ハイゴレ・神獣・聖獣と様々な種類がいるんだから

それを結局は人間が名付けたとすれば違いに深い意味は無い

だからお前に宿っている守護神も本当は守護神なんて呼ばれたくないのかもしれんぞ?」


彼は趙炎を固めた体勢から少し離れた場所まで投げ飛ばす

頭を撫でながら起き上がる趙炎は 胸を掻きながらケラケラと笑うジンに安心を抱いた


「でも当事者が今笑っていられるのを見ると 心が落ち着き 過去の話全てに意味を感じます」


改まって漢の国風に両膝を地に着けて


「貴重なお話 ありがとうございました!!」


「っ…… よっよせよ! ませガキが!」



「よし! じゃぁ今度は私の話でもしようかねぇ!」



ゴートが立ち上がって輪の注目を集める

趙炎が思うことは一つ〝次はどんな話が待っているのだろう〟

およそマナーの悪い賑やかな声が 庭園からだけ響き渡っていた




同時刻 場所は議事堂の東側 人気の無い倉庫にて


「マズい状況になったな……」


隅に潜む人影が誰かと通信を行っていた


『えぇボス…… 本拠地は既に壊滅状態

生き残っていた軍団員〝キニエ・ノースベル〟の言葉が最後です

〝たった一人の男が奇襲 奴はヴィクター・ロードと名乗っていた〟と どうしますか?』


「このタイミングで邪魔な我らを潰しに来たか…… 〝例の集団〟か……

もしくは〝賢聖絶〟自らか 計画に変更は無い ただ目的を変える」


『目的を? 世界政府七大国体制の崩壊を前提にした

〝一大国の王暗殺〟と〝宣戦布告〟を実行しないのですか?』


「あぁ…… すまないな お前達がこれから必死に作ってくれるであろう

このロウラル諸島での絶好の機会を少々私情で動かせて貰う

雲を掴むような情報に上がっていた裏切り者は現れたのか?」


『構成員の情報からしてこの男だということは間違いありません ……信じたくないのですが

そのヴィクター・ロードという男の隣に立っていたのは〝エチャード・オブリガード〟でした』


「……そうか 通信はこれで切る 始めてくれ」


通信機を遮断し ボスと呼ばれるその男は手で顔を覆いながら次の場所へと向かう


ーー浅はかなり…… 人の構造よ




ここロウラル諸島より上空7000m

見渡す限り青空には何も無いと決めてしまう人間はどうかしている

視界にすら入らない雲がたった一握りの体積と決めつけるものではない

島のように浮かぶその雲の上を一回でも見上げてみれば 人だっているかもれないのだから


この積乱雲には何があるかな いるのかな


人がいた


虹の残骸が散らばっていた


ここは虹の橋の落下地点【ビフレフトオーパーツⅠ】

その足が着ける雲海に待機しているのは革命軍の部隊リーダー三名


「空の上には天空都市以外何も無いが常識だったからな 何でボスはこんな場所知っているんだ?」


「ロマンがあって良いじゃねぇか なぁエヴァノール!!」



「ボスからの合図が出た 行くぞ!!」



大胆な自殺志願者の様に見える三人は 助走を加えて時間差で飛び降りる

空気抵抗を纏蛍で補い ロウラル諸島がはっきり見える地点にて内二人は神の力を解き放った



神格化魔装しんかくかまそう 〝大太坊神クロノス〟」



「神格化魔装 〝霧水の番神ミーミル〟」



二人の身体が光り出し

最初に変化が見られたのはミーミルの憑依者スカジ・スキーディースだ

海水が勢い良く突き上げられ 彼女の身体に纏わりつき 巨大な水の巨人が完成する


構えを取ってその大きな拳を真下に向けた

落下速度とプラスして諸島にいる手練れ達がその気配を察知する頃

スカジの驚異的な一撃と事前に張っていたガタルゴの諸島を円状に囲う透明な魔法壁が衝突した



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― 新着の感想 ―
[良い点] 「特に寂しいと思った夜は無い」 [一言] まほたるについて色々わかってきた(`・ω・´)
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